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献穀アワについて
献穀は、宮中行事である「新嘗祭(にいなめさい)」に供えるため、新穀(新しくとれた米や粟)を農家が天皇陛下に献納することで、明治25年から続く伝統的な行事です。五穀豊穣への感謝や農業の重要性を広く認識する役割も担っています。
北アルプス管内からの献穀は、平成25年に「精粟」を献穀して以来、12年ぶりとなります。今回の献穀者は長年農業に携わってこられ、地域活動や地域貢献に尽力されている方が選出されました。
献穀は10月22日に皇居において取り行われました。当日は献穀者が桐の箱に入った「精粟」5合を献納し、天皇陛下の御会釈を賜りました。
今回、北アルプス支援センターでは、アワの栽培にあたり、栽培管理や乾燥脱穀調整作業について支援を行いました。

生育概況等について
播種作業は6月20日に行われ、農家のこまめなかん水により発芽は順調でした。気温が平年より高く推移したことからその後の生育も順調で、8月下旬に出穂期となりました。
出穂前に一部アブラムシの発生があり、発生した株の除去が行われました。アワで問題となるアワノメイガの被害はほとんど見られませんでした。また、栽培は防鳥ネットを設置した雨よけハウスで行われたことから、鳥害や獣害の被害も一切ありませんでした。
穂の結実は良く、10月1日に収穫作業が行われました。ハウス内でネットに入れて乾燥し、同月10日に脱穀作業を実施し「精粟」となりました。その後、厳密な調製作業が行われ、献穀アワの完成です。献穀者も「粒ぞろいや色つやの良いきれいなアワができた」と栽培の手応えを感じておられました。


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