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更新日:2024年3月22日

松本建設事務所

牛伏川歴史的砂防施設と林相転換事業

明治期からの歴史的砂防施設

牛伏川フランス式階段工【国指定重要文化財】

松本市内田地区の牛伏川上流部に位置する牛伏川階段工は、石積みの砂防施設です。

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牛伏川は、江戸時代からの乱伐により草すら生えない裸地となっており、洪水のたびに下流に土砂が流出しました。流出土砂は松本中心部、さらに下流地域まで被害が生じていました。

そのため、明治18年から国(内務省)による砂防事業に着手。その後長野県が事業を引き継ぎ、最後に完成した本流水路がこのフランス式階段工です。

なぜ、フランス式階段工と呼ばれているのでしょうか?

「階段工」とは、川底を階段状(小さな段差)にすることで流れを緩やかにする砂防施設のひとつです。

当時、1号堰堤下流の洗掘(せんくつ)が著しく、その対策として当時の内務省技師池田圓男氏はフランスのサニエル渓谷の渓流砂防の水路を参考にした設計図を長野県土木課に提供いただきました。このことから、『フランス式階段工』と呼ばれております。

牛伏川の砂防事業とは↓

明治~大正時代の牛伏川砂防事業(PDF:4,517KB)

 

内務省施行石積堰堤2号~5号【国指定登録有形文化財】ほか

フランス式階段工の上流域には、石材を使用した砂防施設が設置されています。令和3年10月に新たに4基の石積堰堤が「登録有形文化財」に指定されました。

4基の砂防石積堰堤(PDF:1,634KB)

さらに上流にも多数の施設があります

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平成から令和の砂防事業「林相転換事業」

明治期から着手した砂防事業は、石材を使用した水路や堰堤等の整備のほか裸地部に山腹工として植栽を行いました。

植栽木は、アカマツやヒメヤシャブシのほか、一部少量ではあるがニセアカシア(ハリエンジュ)が植えられました。繁殖力の強いニセアカシアは流域全体に分布域を拡大し、昭和~平成期にはニセアカシア林の老齢期を迎え倒木が増加し、砂防施設の損傷や土砂流出が懸念されました。

ニセアカシアの抑制と広葉樹等の在来種の回復(転換)を行い、防災機能の高い森林植生に転換することを目的に平成5年度から試験施工を実施。平成8年度から本格的に「牛伏川林相転換事業」に着手しました。

牛伏川林相転換事業の概要(PDF:2,033KB)

5年ごとに流域調査等を行い学識者、住民、関係行政担当者からなる「牛伏川林相転換事業に関する検討会」を開催。次期施業方法(ガイドライン:下記リンクあり)を策定し、平成~令和の砂防事業を実施しています。

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牛伏川に関するニセアカシア林の林相転換ガイドライン(PDF:1,801KB)

歴史的砂防施設の見学

重要文化財に指定されている砂防施設は国内に3つあります。そのひとつが牛伏川本流水路(通称:フランス式階段工)です。

歴史的な砂防施設を紹介します(国土交通省HPリンク)(別ウィンドウで外部サイトが開きます)

牛伏川砂防施設保全活用連絡協議会の取組

重要文化財である【通称】フランス式階段工や登録有形文化財に指定された4基の石積堰堤周辺には、駐車場やトイレ、水遊び広場や松本市が管理するキャンプ場などあり、たくさんの人が訪れています。内田地区はもとより訪れる多くの方々が快適に利用できる環境づくりと地域防災意識高揚を目的として、松本砂防事務所(国土交通省)、松本建設事務所(県)、松本市、地元地区・公民館役員、ボランティア組織からなる協議会が各組織の取り組みなどを共有し、円滑な保全活用に取組んでいます。

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牛伏川の案内活動について(PDF:607KB)

松本県ケ丘高等学校の取組(PDF:684KB)

牛伏川本流水路へのアクセス

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googlemap

(別ウィンドウで外部サイトが開きます)

 

google mapからのご案内

 

 

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所属課室:長野県松本建設事務所 

長野県松本市大字島立1020

電話番号:0263-40-1967

ファックス番号:0263-47-8027

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