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更新日:2024年3月27日

畜産試験場

「こだわり豚肉生産研修会」を開催しました(令和6年3月1日)

 最近の食肉への需要増加や、輸入豚肉の増大に対応する一方で、コロナ禍以降のインバウンドの増加もあり、豚肉は単なるテーブルミートとしてだけではなく、地域の特性を生かした独自のブランド食材としてのポテンシャルは高いと思います。
 そこで畜産試験場では、3月1日に塩尻市で、新たな付加価値で“郷土食材”としての豚肉のブランド化にむけた「こだわり豚肉生産研修会」を開催、生産者、流通関係者など50名程のご参加をいただき、養豚研究の一端を紹介させていただきました。
 研修会では、現在取り組んでいるブランド化のための2つのテーマを紹介しました。
 一つは、豚肉の筋肉内脂肪含量に着目した試験研究で、携帯型の近赤外分光分析装置による測定技術を開発、筋肉内脂肪含量(脂肪交雑)が4%以上あると食味の評価が高いことから、これを霜降り豚肉としての基準として提案しました。
 また、飼料中のアミノ酸の一種であるリジンとタンパクの比率を一定基準とすることで、脂肪交雑が高まり“霜降り豚肉”の生産が可能であることを紹介しました。
 もう一つは、特徴的な品種を用いたブランド化を図るために導入した、ハンガリー原産で寒さに強い希少品種「マンガリッツア種」を活用した試験研究の状況を報告しました。国内においてマンガリッツア豚の飼育は非常に少なく、飼育特性等の情報はほとんどありません。今回の調査では、通常の豚と比較し産子数は半数の7頭程で、出荷までは通常の倍の1年程かかること、脂肪の質や風味に非常に優れることなどを紹介しました。
 また、研修会ではマンガリッツア豚の試食会を開催し、角煮、腸詰、豚カツ、野菜炒めなど7品目を試食した。参加者からは「脂があっさいりしておいしい」「脂肪の融点が低いのが特徴的である、筋肉中に脂肪が入るような飼養管理を行えば、さらにうま味が増すのではないか」「長野県でマンガリッツア種を生産振興し、産地化を図って行くには、長野県で飼育する意義、ストーリーを作っていく必要がある」等の意見が出されました。今後は、他品種との交配によるオリジナル交雑種の試験等を進めブランド化にむけた方向性を検討していく予定です。
 

マンガリッツア種

こだわり豚肉生産研修会パンフレット

試食会

パック肉のあっせん販売

 

お問い合わせ

所属課室:長野県畜産試験場 

塩尻市大字片丘10,931-1

電話番号:0263-52-1188

ファックス番号:0263-51-1316

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