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更新日:2019年10月2日
長野県(林務部)プレスリリース 令和元年(2019年)10月2日
ツキノワグマは、秋に堅果類(ドングリの仲間)を食いだめして冬ごもりをします。そのため、 山に堅果類が少ない年には、餌を求めて人里へ出没する傾向があります。
県では、堅果類の結実状況を調査し、その結果により今秋のツキノワグマの出没予測を行いました。
ブナは大凶作から不作まで、ミズナラ、コナラは大凶作から大豊作まで、地域によってまた単木ごとのばらつきが大きい。クリ、クルミ類は、全県的に一定程度の堅果類の結実が見られる。
【樹種別】
○ ブナ:大凶作~不作 (H30:大凶作~並作)
○ ミズナラ:大凶作~大豊作 (H30:凶作~大豊作)
○ コナラ:大凶作~大豊作 (H30:凶作~大豊作)
○ クリ、クルミ類:並作 (H30:並作)
【地域別】
○ 東信地域:地点ごと、単木ごとに差が大きいが、昨年と同程度に堅果類の着果がみられる。
○ 南信地域:いずれの樹種も地点差があり、上伊那、南信州地域で並作以上が多く、諏訪地域で並作以下が多い 。
○ 中信地域:いずれの樹種も地点差があり、松本地域で並作以上が多く、木曽、北アルプス地域で並作以下が多い。
○ 北信地域: 多くの地点で ブナ が凶作であり、それ以外の樹種も地点差はみられるが、昨年より着果は少ない
【参考】中部森林管理局による国有林の『堅果類(ブナ等)の豊凶調査結果について』
長野県内の平均としては、ブナは凶作、ミズナラ、コナラ、クヌギは凶作~並作、クリは不作~並作、クルミ類は並作下となっています。
http://www.rinya.maff.go.jp/chubu/press/sidou/180912.html(別ウィンドウで外部サイトが開きます)
○ 全県では、樹種並びに地点差があるものの、一定程度の結実が見られることから、全県的なクマの大量出没の可能性は低いが、地点ごと、単木ごとの差が大きく、クマの行動範囲が広くなる可能性があり、キノコ狩りなどで入山する場合は、クマとの遭遇に対してご注意ください。
○ 堅果類の着果が少ない県北部の千曲川の西側の山域では、森林に近い農地周辺などまで食物を求めて出没が増える可能性があり、十分な注意が必要です。
○ 長野県内の森林では、クマがどこにでも生息しています。
○ クマ対策の基本は、「クマにあわない」ことです。キノコ狩り等で森林内に入るときは、複数での行動や、鈴等の音を鳴らしながら行動するように心がけ、出会いがしらの遭遇を回避してください 。
○ 人里での餌を覚えたクマは出没を繰り返すので、柿など不要な果実や野菜、生ゴミ等は適正に処理して、人里の作物等がクマの餌にならないよう注意してください。
○ 万が一遭遇してしまったときは、クマから目を離さず、ゆっくりとその場を離れてください。背を向けて走って逃げると、クマは追いかける習性があります。
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