知事あいさつ  学びを通じて理解を深め、自治の力を生かして支え合う「共に生きる長野県」を目指して  障がいのある人が感じる「生きづらさ」の原因は、どこにあるのでしょうか。  かつては、障がいのある人の、障がい自体に、その原因があるとされてきましたが、現在では、障がいを考慮しないでつくられた施設、ルール、従来からの慣習、そして、人々の偏見や理解不足など、わたしたちの社会の中にある様々な障壁が、その原因であると考えられています。  このような障壁をなくすために、まず、わたくしたち一人ひとりが「障がい」を知ること、そこから学び、理解して、社会や組織の中で思いが共有され、様々な課題に直面しても、皆が協働して解決していこうとする自治の力により、地域全体で支援する仕組みづくりが必要です。  このような、主体的な支え合いの地域をつくり、医療的なケアが必要なお子さんや、発達障がいなどにより支援を必要とする児童・生徒の増加、障がいのあるかた、の高齢化など、本県における障がいのあるかたの状況に的確に対応するため、「長野県障がい者プラン、にいまるいちはち」を策定しました。  本プランでは、「全ての県民が理解を深め支え合う、心のバリアフリー、を推進」、「地域で安心して暮らせる自立生活への支援」、「生きがいのある、充実した生活を送ることができる社会づくりの推進」、を基本的視点として、今後、6年間に取り組むべき障がい福祉施策の方向性をお示ししております。  計画に盛り込みました各施策を着実に実施し、「障がいのある人もない人も共に生きる長野県、の実現を目指して取り組んでまいりますので、皆様の御理解と御協力をお願いします。  結びに、本計画の策定に当たり、熱心に御審議いただきました長野県障がい者施策推進協議会の委員の皆様をはじめ、貴重な御意見や御提言をいただきました県民の皆様に心から感謝を申し上げます。   平成30年、2018年3月                                長野県知事  阿部 守一