資料2 1ページ 当事者団体、関係団体等 意見聴取結果 意見聴取年月日  令和元年 8月 1日(木) 団体名  長野県旅館ホテル組合会  団体側応対者  中村会長         現状について ・車いすは、電動車いすが増えてきている。 ・障がい者対応の部屋は、従来は1室でよかったが、現在は全体の1%以上となり、廊下幅も広くなった。 ・スキー場のゴンドラも、車いす対応のスキー場もある。 ・以前に比べ、元気な障がい者が増えているように思う。 ・施設の設備を改修する時に、収益性を見込んで行う部分以外に、人道的に行わなければならない部分があり、その負担が結果的に大変になる場合がある。 貴社(団体)で実施した合理的配慮の提供事例について ・自分達も障がい者の状況を把握し取り組んでいきたい。但し、自分達も障がい者にお願いすることがいくつかある。 ・基本的には、コミュニケーションが大事。 ・みんなで車いすを引っ張って、とても行けないような山道を行く等、達成感がそれぞれあるが、そこまで行くべきなのか、我々の宿泊施設としてどこまで出来るのか。 ・もう一つの問題点は、火事等災害時の避難について21 ・お互いにできることをやりながら障がい者の方を誘客出来たらいいと思っている。 ・自分達のところでは、安全管理委員会があり、委員を中心に委員会形成をし、シルバースター部会も含めて取り 組む準備をしていく予定。 ・従業員は手話があまり出来ないので、筆談用にipadやLINE利用を考えている。 障がいのある方から寄せられた合理的配慮に関する意見、要望・対応について ・ろうあの方から部屋のテレビのリモコンに字幕スイッチがない事に対し、怒られた。 ・字幕スイッチを全室対応にすると100~200万円の負担となり、結果、宿泊料金を値上げすることになってしまう。 ・予約時に、「耳が不自由なので対応リモコンお願いします」とか、ホテル側も「対応リモコンが必要な場合は申し出ください」等、お互いにコミュニケーションをとれるようにすれば、障壁はなくなるので、今後目指したいと思っている。 ・障がい者の方でも手を出されることを喜ばれる方もいれば、すごく嫌がる方もいる。 ・配慮の仕方も分かってはいるが、障がい当事者によって手を出していのか分からない。 ・合理的配慮は、どこまでお互いに許し合えるところを作るか、その接点を見出した時に、本当に良いコミュニケーションがとれて、楽しく過ごしてもらえるのではないか。 合理的配慮の提供が困難だった事例の有無について ・以前、熱海で耳の不自由な方々が大きな研修会をやる事になり、公共施設に問い合わせたところ、「従業員に手話が出来る人が十分でないので、他の施設を利用したほうがいいのでは。」と話をしたところ、「断られた」、「こんな事は許されるのか」ということになったケースがある。 ・合理的配慮の対応が「NO」についてはものすごくハレーションが起きるが、YESの時は「ありがとう」という言葉はほとんどない。 「障がい者共生社会づくり条例(仮称)」に望むこと ・法律にのっとった中で、プラスαでお互いのコミュニケーションができて展開できることが一番安心。 ・我々とすれば法律があるので、県条例としての特色を見せるのであれば、その特色として我々に対する支援があれば、一緒にやっていけるところにつなげていけると思う。 ・心配なのは、法律や条令に対し、「違反しているのではないか」と言われること。 ・高齢者の利用客の中には、事前に説明を行っていても「聞いていない」と言われてしまう事がある。 ・条例においても、同様な事にならないよう、誤解が生じないようにしてほしい。 ・規制(条例)で縛る部分を、最初から作り過ぎないで、徐々に進めてもらいたい。 2ページ 当事者団体、関係団体等 意見聴取結果 意見聴取年月日  令和元年 9月 3日(火) 団体名  長野失語症友の会  団体側応対者  小林 睦会長 他1名          障がい者の現状及び障害者差別解消について  (現状) ・会員の多様性を尊重する共生社会づくりへの意欲も高揚し、本年度の活動に他団体との交流等がプラスされ、「一人で出来ないことは、仲間の絆で」のコンセプトも強固になった。 ・「信州あいサポート運動」の効果もあり、失語症フォーラムや、地域自治協議会での啓発活動、民生委員会の研修などで、開催までのバリアが緩やかになってきている。 ・失語症支援のスキルを持っている方や学ぼうとする姿勢を持つ方が増えている。 ・市町村や地域社会では、あいサポート運動の取組みがほとんど実感できない。 ・一番身近な市町村、居住地域、職場では、障害者差別解消法があることさえ知らない人が多い。 ・障がい特性の理解や啓発が進んでいない。 ・息子の結婚式で挨拶をさせてもらえず、横に寄せられてしまう。 ・失語症全国協議会などでは、障害者の中でも、失語症のある方の孤独死・自殺者が多いとの情報があった。 ・発症後、引きこもりになる方は、公表されている数字より多いと感じる。 (障害者差別解消法施行後について) ・失語症の障がい特性(安心して過ごす環境と良い刺激があると言葉は少しずつ出てくる)の理解と適切な支援 のあり方の啓発活動が周知徹底されていないために起きてしまう差別事象は多い。 ・事業者や地域、家族への啓発が不十分なため、家庭に引きこもり、家庭でも孤立し、地域の民生委員さえもその存在を把握できない過酷な現状は変わらない。  共生社会実現に向けた取組及び条例に望むこと  (共生社会の実現に向けた取組みについて) ・県の施策が市町村や地域にダイレクトに伝わり、促進される仕組みづくり ・地域の事業や関係団体をつなぎ、多様な生き方の支援プロジェクト ・義務教育で共生社会実現を学ぶカリキュラムの実施 ・医療者の差別解消条例の学習と、具体的な実践が、患者・家族の望みである。 (条例に望むこと) ・当事者、関係団体が条例づくりに関われる仕組み ・県民一人ひとりへの周知徹底と自分の役割の自覚の育成 ・居場所と出番がある共生社会づくりに実効性のある条例を