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更新日:2018年11月15日

長野地域振興局

NPO法人 信州麻プロジェクト

~鬼無里の文化を後世に伝えたい~

法人データ

名称 NPO法人 信州麻プロジェクト
設立 平成24年7月2日
所在地 長野市鬼無里12130

お話しをお伺いした方

風間さん

「NPO法人 信州麻プロジェクト」 理事長 風間 俊宣(かざま としのぶ)様

平成17年に長野市と合併した旧鬼無里村元村長の風間さんは、ご自分が小さい頃、どの家庭でも当たり前に麻を栽培し、加工をしていた日常の風景の中で、鬼無里の文化ともいえる麻加工の技術を後世に残していきたいと平成24年「NPO法人 信州麻プロジェクト」を立ち上げました。

以前より「麻プロジェクト協議会」として麻の加工技術の保存活動をしていましたが、その活動をより社会的に広く認知してもらうため法人化に踏み切りました。

鬼無里地区と麻

鬼無里

長野市街地から車で40分。水芭蕉で有名な奥裾花自然園のある長野市鬼無里地区(旧鬼無里村)。

この地区では、江戸時代から昭和42、3年頃まで麻の栽培が行われ、特産品としてその麻を加工し畳糸などを作る産業が盛んでした。

鬼無里地域の山々に囲まれた独特の地形や気候は、麻を育て作り上げる環境として最適なものでした。

鬼無里で作られる麻は、鬼無里だからこそ発展した産業だったと言います。しかし、現在は麻に関わる産業は行われていません。

 

信州麻プロジェクトの活動

麻プロジェクト

「NPO法人 信州麻プロジェクト」では、鬼無里地区の遊休農地を利用して麻を栽培し、その麻の加工技術を後世に残そうと地道な活動を続けています。

現在の主な活動としては、地元の鬼無里小学校で毎年、麻を昔からの方法で加工し、鬼無里の文化を学ぶ体験学習を行っています。今年でその活動も12年目とのこと。

体験学習では、栃木県から毒性のない種子で栽培された麻の茎を取り寄せて、収穫されてから麻糸を作るまでの過程を学びます。秋の作業工程は、麻煮(おに)、麻剥(おは)ぎ、麻掻(おか)き。そして冬になると麻績(おうみ)、麻撚(およ)り、糸合わせと続きます。

また、大麻(おおあさ)に代わる苧麻(ちょま)の栽培を行い、収穫した苧麻の加工を試験的に行っているそうですが、かつての大麻加工とは異なるため、その苧麻の栽培方法や加工の仕方、また製品としての利用方法などを模索されているとのことです。

麻づくりの問題点

麻には大麻(おおあさ・ヘンプ)、苧麻(ちょま・ラミー)、亜麻(あま・リネン)などの種類があり、本来の麻と呼ばれるものは大麻から加工されたものだそうです。

実際に伝統工芸(畳糸)や産業用(衣服など)に使われるのはその大麻からとれる成熟した茎であり、花穂や葉(いわゆる‟たいま”)ではありません。

麻煮

‟麻煮(おに)”

灰を入れた麻釜(おがま)であく抜きをし、皮が柔らかくなるまで煮ます。

麻剥

‟麻剥ぎ(おはぎ)”

柔らかくなった茎から皮を剥いでいきます。

麻掻

‟麻掻き(おかき)”

麻掻包丁(おかきぼうちょう)という特殊な刃物を使い、皮の不要な部分や汚れを取り除きます。

麻掻多

しかし現在、大麻の栽培は許可が得られないため、大麻を栽培、収穫し、そして古くからの加工技術を伝えていきたいとの思いはなかなか実現には至らないとのことです。

実際に大麻は、畳の縦糸などに使われるほど丈夫ですが、それに対して苧麻の茎は強いものの麻掻きすると薄く、大麻とは比べものにならないといいます。そのため、大麻、苧麻のそれぞれの特性に合わせた加工が必要だそうです。

麻がら

‟麻がら”

麻剥ぎの時期が来るとどの家の庭先にも立ち並んでいた。

今後の活動

平成30年に、地元の鬼無里小学校と鬼無里中学校が長野市で初めての小中一貫教育校となるため、中学生まで含めた総合的な学習として、子どもたちが自分たちで作った麻糸を使い、コースターなどの作品に仕上げられるようにと考えています。

大麻

(大麻のコースター)

苧麻

(苧麻のコースター)

子どもたちに鬼無里の古くからの伝統的な技術を伝え、鬼無里の文化を形にして子どもたちの心に残る作品づくりができることを目指しています。

大麻の栽培が出来ない現状をあきらめるのではなく、今できること、大麻に限定せず、栽培が可能な苧麻を使い、その特性を生かした作品作り、加工品を考えていきたいと理事長の風間さんはおっしゃいます。

一番の願いは鬼無里のかつての産業を、自分たちの親が麻を栽培し、加工し、その産業を支えていたことを忘れて欲しくない、伝統技術をなくさないで欲しい、鬼無里の文化を子どもたちに伝承していきたいのだそうです。

麻・鬼無里への思い

大麻は4月になると播種(種まき)を行います。小川村との境にある虫倉山の雪形をみてその時期を決めていたとのこと。そんな自然の移り変わりを感じながら麻の栽培と共に歩んできたことも本当は子どもたちにも知っていてもらいたいのだそうです。

鬼無里小学校校歌の一部にこんな歌詞があります。‟朱に交れば赤くなり 麻に交れば直くなる”

鬼無里の山々に囲まれた地形は、強風により芽が寝てしまうことを防ぎ、麻は真直ぐに成長するのだといいます。かつての親たちが、麻を育てながら、子どもたちの健やかな成長を願っていたことが伺えます。

鬼無里小学校での体験学習を通じて、鬼無里の伝統ある文化を継承していこうとしている「NPO法人 信州麻プロジェクト」の皆さん。収穫された麻を加工し、麻糸を作り出していく作業を子どもたちと共に行うことで、“鬼無里の文化を守って欲しい”という思いは子どもたちにもしっかりと伝わっていることと思います。

渓谷

(奥裾花渓谷)

(取材 平成28年10月6日 地域政策課県民生活係 石田 久仁子)

 

※鬼無里小学校で行われた体験学習の様子は、長野地域魅力発信ブログ「ほっとスタッフブログながの」に詳しく掲載していますので併せてご覧ください。

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お問い合わせ

所属課室:長野県長野地域振興局総務管理課

長野県長野市大字南長野南県町686-1

電話番号:026-234-9500

ファックス番号:026-234-9504

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