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更新日:2019年11月10日

長野地域振興局

NPO法人ふるさと

~冠婚葬祭と高齢者向け宅配で、地域を見守る~

法人データ

名称

NPO法人ふるさと

設立

平成16年1月21日

所在地

長野市信州新町31番地2

お話しをお聞きした方

「NPO法人ふるさと」理事長:黒岩伸雄(くろいわのぶお)様

犀川の中流、谷あいに広がる信州新町。

過疎・高齢化が進む地域で商店街の店主たちが、冠婚葬祭事業を行う「NPO人ふるさと」(以下「ふるさと」)を立ち上げてから10年が経過しました。

活動拠点である水防会館を訪ね、理事長の黒岩伸雄さんにお話しを伺いました。

法人設立まで

商店街の活力を取り戻したい

平成13年頃、月1回の朝市の活動に取り組んでいた信州新町商店街の有志たちは、空き店舗の増加などで町の活気が失われつつある状況を前に、どうすればよいか意見を出し合ったそうです。

その中で出たアイディアが「地域のセレモニー支援事業」。

商店街の商品、料理、施設、人材など地域資源を活用することで、商店街の活性化につなげようというものでした。

任意団体の立ち上げ

信州新町でもかつて葬儀は自宅か寺で行われていましたが、高齢化や生活様式の変化などの事情により、徐々に地元での葬儀が行われにくい状況になっていきました。

1階信州新町商工会館・2階水防会館

(1階信州新町商工会館・2階水防会館)

黒岩さんのお父さんが亡くなったのは、平成13年9月。

葬儀は仲間の協力を得て菩提寺で行い、少し前にできた水防会館でお斎を行いました。

その時「この会館を使って地元で葬儀ができないだろうか。」と考え提案したところ、「皆でやってみよう。」ということに。

商店街有志は平成14年3月補助金を申請し、祭壇を購入。

同年5月に任意団体「セレモニーふるさと」を立ち上げました。

初めて葬儀を施行したのは同年9月。以後、葬祭事業への取り組みを開始します。

この地域の葬儀は、骨葬で行われています。

一般に、公共施設や民間の貸しホールは、御遺体の安置などができない所が多いのですが、お骨を搬入して行う骨葬という慣習が、公共施設での葬儀を可能にしています。

「葬儀の司会・進行も、仏事も知らないことばかり。宗派によってもやり方が違います。それぞれの宗派のお寺に出向き、一から教えてもらいました。」と、黒岩さん。

NPO法人へ

その後、事業が軌道に乗り、規模が拡大するに従い任意団体のままでは責任の所在が不明確、銀行口座も契約も個人名義なので公的機関からの委託を受けられない、税金の問題など不都合が生じてきたため、法人化しようということになりました。

1階会議室での葬儀の準備

(1階会議室での葬儀の準備)

検討の末、選んだ組織形態がNPO法人(特定非営利活動法人)。

設立趣旨には、

1.コミュニティを強化しよう

2.文化しきたりを子どもたちに継承しよう

3.商店街を復活させよう、という3つの理念を掲げています。

NPO法人になって

法人格を取得したことで、葬祭事業の拠点となる水防会館の指定管理事業者となることができました。

  • 冠婚葬祭イベントは水防会館、各家庭並びに菩提寺で行われ、現在年間200件から300件を支援しています。水防会館で行う場合、1階の商工会会議室で葬儀・儀式を行い2階のアクアホールでお斎の席を設けます。
  • 公共施設がお斎の席になるので使用料は自ずと安くなり、地元で葬儀ができるようになったため、会葬者も増えてきたそうです。
  • 仕入金額は平成23年度が8,600万円、24年度が8,700万円で100%近く地元仕入れとなっており、商店街の活性化に多大な貢献をしています。

ふるさとの特徴

クチコミによる運営

「ふるさと」は設立以来、クチコミによる依頼で運営しているのが特徴です。

1階会議室での葬儀の準備

(1階会議室での葬儀の準備)

親戚や葬儀に出席した方からの依頼で、信州新町地区及び近隣地区へ出かけて行きます。

地元の商店街を大切にするという姿勢はここでも徹底していて、出向いた先の商店街からも仕入れるようにしています。

地域のつながりを大切に

突然都会から来た喪主と、近所の人たちとの間で摩擦が起こることもあります。

地元の事情に精通する「ふるさと」のメンバーは、都会から来た喪主たちに丁寧にこの地のしきたりや伝統を伝えていきます。

元気な若い世代が取り仕切っている地域ではあまり口を出さず、遺族を中心に地域の人たちが加わって故人とお別れができるように、「ふるさと」はあくまでサポートする立場を貫いています。

葬祭ディレクターの資格取得

「ふるさと」の主要メンバー全員が、厚生労働省認定の民間資格である葬祭ディレクター2級の資格を取得しています。うち2人は1級も取得。

2階アクアホールでのお斎の準備

(2階アクアホールでのお斎の準備)

夜、仕事が終わってから水防会館に集まり、皆で一緒に勉強したそうです。

メンバーは技能向上に努め、質の高いサービスの提供を心がけています。

新たな事業展開へ

高齢者向け宅配サービスの開始

高齢者の二人世帯や一人世帯が多く、65歳以上の高齢者が過半数を占める集落となっている地域もある信州新町。

祭壇の完成

(祭壇の完成)

「ふるさと」では平成22年より、高齢者向けの宅配サービスを開始しました。

信州新町地区及び近隣の高齢者世帯にお弁当を宅配し、それに合わせて御用聞きをして、依頼のあったものを地元商店街から調達して届けるというものです。

お弁当配達と安否確認

現在届けているお弁当は月に400食~500食、1日で15食程ですが、信州新町地域は広く、1日の走行距離は130キロメートルにもなり4時間もかかります。

宅配先の高齢者の中には、他の人と会話をしない日がある方もいます。

「ふるさと」では、お弁当を毎日手渡しながら話すことで安否確認をし、また前日のお弁当の残り具合を見ることで健康状態も把握しています。

お弁当の内容にも気を配り、1週間ごとに信州新町地域内で業者を替え、毎日違うメニューで提供しています。

作り手側も、どうしたら喜んでもらえるか、一生懸命考えて1週間のメニューを作るそうです。

障がい者の方の働く場を作る

宅配に従事しているのは障がい者の方です。

「活動の場を作ることで生きがいにもなり、また少しでも生活の糧になればと思い、短時間ですが毎日働いてもらっています。」と、黒岩さん。

「ふるさと」のメンバーは知恵を絞って、高齢者や障がい者などの生活が困難な方々を地域で見守り、支え続けています。

どうすれば商店街を活性化できるかという問題意識から始まった「ふるさと」の活動は、人々が安心して年を取り最後を迎えることができるような街づくりへとつながっていきました。

葬送に係わることで地域再生に取り組む「ふるさと」から学ぶことは多いと思われます。

 

(取材:平成25年10月18日/地域政策課県民生活係,麻田真里子)

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お問い合わせ

所属課室:長野県長野地域振興局総務管理課

長野県長野市大字南長野南県町686-1

電話番号:026-234-9500

ファックス番号:026-234-9504

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