ホーム > 長野県教育委員会地域懇談会 > 長野県教育委員会地域懇談会(県内商工会議所)

ここから本文です。

更新日:2017年3月27日

長野県教育委員会地域懇談会(県内商工会議所)

長野県教育委員会地域懇談会を「県内商工会議所」を対象に開催しました

image01

 教育委員と教育関係者等との懇談会を開催し、広く意見交換することにより、教育委員会の活動に民意を反映させ、教育委員会の一層の活性化を図ることを目的とした、「長野県教育委員会地域懇談会」を平成25年9月に県内商工会議所を対象に開催しました。

  • 日時 平成25年9月18日(水曜) 午後1時30分から午後3時30分まで 
  • 場所 長野県庁議会増築棟3F 第2特別会議室
  • 出席者
    • 商工会議所:長野、松本、上田、飯田、諏訪、下諏訪、須坂、塩尻、信州中野、駒ヶ根、茅野、千曲

               の12商工会議所 計13名

    • 県教育委員会:教育委員長、教育委員、教育長、教育次長、教学指導課長  計8名
  • テーマ:産業界との連携によるキャリア教育の推進について

懇談の概要

  (伊藤教育長)

 小学校と高等学校工業科と対象の異なる2つの素晴らしい取組を発表いただいたが、県内各地でこういった取組が広がっており、全国的に見ても長野県は進んでいると思っているが、まだまだ多くの課題を抱えている。産業界と連携したキャリア教育日本一の県を目指していきたいので、今後の進め方について忌憚のない御意見をいただきたい。まず、2つの事例発表について御質問・御感想をお願いしたい。

 

(櫻井教育委員長)

 キャリア教育は人としてどう生きていくのかに繋がっていくと思う。小さい部品を組み立てて困難な作業を乗り越える体験ができることは大変素晴らしいと思った。難しい作業を途中で諦めてしまう子どもはいなかったのか。

 

(諏訪商工会議所 竹岡氏)

 全部の子どもが100%できるわけではなく、必要最低限の手伝いは必要だが、子どもたちは柔軟で難しい作業でも気軽に取り組めるし、多少時間をかけてあげれば大抵のことはできる。

 

(櫻井教育委員長)

 子どもたちの力を引き出してくれているなと感じた。

 

(伊藤教育長)

 発表事例以外にも取り組んでいただいている事例があればお聞きしたい。また、キャリア教育を進めていく上での教育界に対する前向きな改善点に関する御意見をいただきたいと思うが、いかがか。

 

(信州中野商工会議所 武田氏)

 中野市には実業高校があったが、現在は普通校しかなくなってしまい地元の中小企業に就職する生徒が少なくなっている。職業訓練校に携わっているが、生徒が集まらず廃校寸前の状態。普通校ばかりにして大学へ進学し、公務員を目指す子どもばかりを増やすことがいいことなのか良く考えていただきたい。

 

(松本商工会議所 藤森氏)

 未来の工業人発掘ということで塩尻市や安曇野市にも参加してもらって松本広域ものづくりフェアを開催している。子どもたちが目を輝かせてものづくりの楽しさを体験している様子から役に立てていると感じている。また、地元の工業高校をバックアップしていきたいという思いから松本工業高校の生徒に工具や計測器を毎年プレゼントさせていただいている。こういった取り組みを通じて地元企業の支援を記憶にとどめてもらい、未来の工業人が松本に戻ってくれることも期待している。

 インターンシップについても約100社が登録して積極的に支援させていただいている。

 

(諏訪商工会議所 高橋氏)

 小学校・中学校を対象とした工場体験を行っているが、ものづくりをするような会社が流出しており受入施設が年々少なくなってきていると聞いている。キャリア教育に一生懸命取り組んでも将来的に受け入れるところがなくなっているのが諏訪地域の実情である。

 受け入れても年齢が上がるにつれて夢中になって取り組む子どもが少ないし、自己都合ですぐ休んだりして熱意が感じられない。我々が育った環境と今の環境に相当なギャップを感じる。学力も大切だが人間力を育てる教育にも力を注いで欲しい。時には厳しさも必要だと思う。昔の教育の良さも見直してもらいたい。我々民間企業も生産拠点を国内に留めるよう努力していくので、教育としても「頑張れる子ども」を育てることに努力いただきたい。

 

(塩尻商工会議所 加藤氏)

 今日は工業系の方が多いが、商業の立場で申し上げたい。見学や体験学習として子どもさんたちを受け入れさせてもらっているが、皆さんとても素直で私たちが自分の立場を改めて考えさせられることもあり、単に子どもの教育だけではなく私たちも教育されているのだと常々感じている。商店街の役割は子どもの教育に大変深い関わりを持っていたが、商人が元気がなくなっており商店街が衰退してしまっているため、イベントをやりたくても資金が集まらないのが現状である。私たち商人が元気を取り戻して子どもたちと一緒に学び合い育っていきたい。

 

(生田教育委員)

 子どもたちに貴重な機会を与えていただき大変ありがたく思っている。御紹介にあった体験を通じて子どもたちが感じたものは大変意義深いものがあり、これから大人になっていく過程において、どんどん広がっていくのではないかと感じている。また、皆様が活動を通じてよい大人の見本を示し、子どもたちを一人の人格ある者として接してくださることが子どもたちの才能や能力を高めることに繋がっているとも感じている。引き続きの御協力を御礼とともにお願いしたい。

 

(高木教育委員)

 インターンシップの受入れに関しては、生徒自身の希望を尊重して申込んで受け入れ先を決定しているのか。受入企業・生徒双方の合意はどのように得ているのか。

 

(諏訪商工会議所 高橋氏)

 担当教員が生徒の自主性を重んじており、手を挙げた子どもの希望する企業へ行かせるよう計画しているので、やる気のある生徒が来てくれている。だから私たちも刺激を受けられたのだと思う。

 

(高木教育委員)

 実際には続かない子どももいるのではないか。

 

(諏訪商工会議所 高橋氏)

 生徒も単位を取らなければならないので、そういうことはない。だからといって後ろ向きに見えたこともなく、発表会もいきいきやってくれているので、その時は引き受けてよかったなと改めて感じさせられる。

 

(高木教育委員)

 教えることは自分自身の学び直しに繋がるが、受け入れることは小さな企業にとってはなかなか大変なことでもあるため段々減っているという悩みもお聞きして、私自身も商工業関係者であることから非常に身に染みて感じた。皆様に様々な努力をいただいていることに感謝するとともに、これからも続けていただけるようにいい形を一緒に考えていければと思う。

 

(野村教育委員)

 今年3月にまとめた第2次教育振興基本計画において、地域全体で子どもを育てるという大前提のもとキャリア教育を実践するために、産業界・学校・行政・地域社会全体で取り組むキャリア教育支援センターというプラットフォームを構築するという流れの中で、先ほど事例発表いただいたように力のある大きな企業が色んな形で地域貢献していただいている。CSRの代表的な事例であり長野県の誇りであると思うので、厳しい状況ではあるが、是非拡大していただけると大変ありがたいと思う。また、インターンシップの受け入れに関しては、私自身も自社で同様の受入れを行っており、発表いただいた内容と同様の思いを感じている。子どもたちに教えることを通じて、社員の再教育に非常に大きな効果が表れており、企業側にも大きなメリットがあると感じている。難しい面もあると思うが、産学官一体で取り組む理念において企業の協力は欠かせないものなのであり、是非協力をいただきたい。

 松本工業高校のロボット作りに協力をさせていただいているが、これまであった県の補助金が打ち切られて、学校独自の予算で取り組んでいる状況のようである。計画に位置付けて人材育成に力を入れていくのならば、財政的な支援を県の責任で継続すべきであると思うので、最後に企業人の立場として一言申し上げさせていただいた。

 

(伊藤教育長)

 キャリア教育は幅が広いものであり、今日こちらからもご説明したとおり幼稚園段階から高等学校卒業までの段階でそれぞれの段階に応じたキャリア教育を進めていくわけであるが、一番メインになっているのは中学校の職場体験と高等学校の普通科であり、目的意識を持って学びを深めていく上でもキャリア教育は重要だということでそれぞれの地域で受入れをお願いしている状況である。今日も発表いただいたとおり個別の企業では大変に御尽力をいただいており素晴らしい取り組みがたくさん出てきているが、規模が大きくなって多くの生徒を受け入れていただかなければならなくなったときに、個別の企業では限界があり受け入れられる企業にも限りがあると思う。そういう意味で各市町村にキャリア教育のプラットフォームを作って欲しいとお願いして進めているところだが、市町村のプラットフォームに参加しておりうまく機能しそうだとか、問題がありそうだとか、若しくは全く聞いたことがないというような現在の状況について正直な御意見や御感想をいただきたい。

 

(下諏訪商工会議所 前田氏)

 下諏訪では教育委員会が主体となって地域産業と連携を持ってやっていきたいという話しがあった。現在進行中であり、きちんとした組織ができたわけではなく皆さんから意見を聴取しているという状況である。12月19日にフォーラムを開いて町民の皆さんを交えて多方面からの御意見をいただきたいということで進んでいる。

 

(飯田商工会議所 関島氏)

 飯田市では、小学校・中学校・産業・公民館・町づくり委員会などが参画したキャリア教育推進協議会を組織している。飯田のキャリア教育の原点には、学校と地域と家庭でキャリア教育を連携して進めることが常々謳われてきている。その言葉の中心になるのが「結」という言葉であり、農作業などで人手が足りないときにお互いが助け合ってその作業を完遂するということがキャリア教育の原点と位置付けられている。作業への関わりの中で地域を知ることになるということで、家の手伝いをする「我が家の結タイム」から始まり「地域の結」とか「学校教育」へと結びつけている。

 約300の企業が職場教育の受入れが可能だと返事をしているが、製造業の受入れが少なく会議所でも斡旋してもらえないかと盛んに言われている。受け入れ事業所のアンケート調査を何年か前と比較してみると企業側の価値観は当初と比べるとあがっていると思う。 

 何とか製造業の事業所を探したいと思い探しているが、受け入れに適した事業を行っているところが非常に乏しいのが現状かと思われる。何とかしてキャリア教育を盛り上げていきたいという気持ちは持って取り組んでいる。

 

(伊藤教育長)

 プラットフォームという名称はこちらがそう呼んでいるだけで、恐らく協議会だとか色んな名称で取り組んでいただいているかと思う。着実に地域で取り組みが進んでいるようで安心した。我々も全県的に情報を集めて受入事例について発信していくことで、受け入れながら少しずつ広めるような方策について情報を共有していくことが必要だと思った。

 学校を訪問する中で工業高校が非常に古い機械を利用していることを知り、6月補正予算で一部更新を図ったところであるが、先ほどの発表の中で生産拠点が海外にシフトしているというお話しもあり、更新した機械で生徒たちが学んだ成果を活かす場があるのか不安に感じた。それでも機械操作の基礎を学ぶという過程を踏むことは無駄にはならないのか、産業構造大きく変わっている中で専門高校の教育はむしろ見直していくべきなのか忌憚のない御意見をいただきたい。

 

(松本商工会議所 藤森氏)

 工業高校へ来たのだからものづくりの世界に進んでもらいたい。機械に触れて検定で1級を取得するなどの目標を掲げ、それに向かって努力する過程を重ねることでものづくりの世界に戻ってくると思うので、高校は技能を身に付ける場というよりも進路を形づくるための動機づけの場として大きな価値があると思う。

 

(野村教育委員)

 ものづくりの基本は人力の作業にある。手で回す旋盤やフライス盤はものづくりの基本であり、本当に困ったときに解決できるのは経験が物を言う。

 

(松本商工会議所 藤森氏)

 私も全く同じ考えである。高校に新しい機械を入れるよりも原始的なものに戻ってもらった方がいい。そういったものを知った上でNCマシンなどを使いこなしていくのが筋である。

 学校と生徒のマッチングの問題についてだが、例えば松本工業の場合でもかなりの生徒が大学に進み違うステップに行かれる実態がある。これは、入試制度の影響もあると思うが、工業がいいからではなくここなら受かりそうだからという理由で入ってくることを疑問に思っているところ。もう少し何とかならないものか。

 

(諏訪商工会議所 竹岡氏)

 全ての学校に最先端の機械を入れていただければ企業は助かるが、学校に機械が入った頃には会社の機械は新しくなってしまうので、いくら更新しても間に合わない。それぞれの立場で子どもたちの心の中にいかに存在を残せるかが大切だと思う。

 

(伊藤教育長)

 基礎的な技術は学校段階で習得をさせることが大変重要だと思っている。先ほどご指摘があったが、専門高校にその分野が好きで入る子もいるが、地元の普通科に入る力がなくて消去法で選択する子もいる。専門高校離れが専門高校の減少を長年招いてきた事実もあり、小学校・中学校の段階からものづくりが好きだという子どもたちを多く育てることがそれぞれの実業高校を目指すことに繋がり、そこの教育の充実にも一本の線で繋がっていくのかなと思う。そういう意味でも益々、皆様に御協力をいただければと思っている。

 

(櫻井教育委員長)

 子どもたちに教えるという根気のいることに御協力いただき、ありがたく思っている。

 私も工業とか農業とか商業などの専門が狭まっていることを寂しく思っている。目的を持って長野県らしさが出せるようになるといいなと感じた。皆様方の努力が子どもたちの郷土愛を育て、地域のために貢献してくれる人材が育つことに繋がるものと思っている。

 私たちは子どもたちに未来を託すわけであるので、長野県らしいキャリア教育ができることが今の長野県にとって大変素晴らしいことかなと感じている。

 大変厳しい状況の中、皆様に御協力いただいていることに改めて衷心から御礼を申し上げたい。私たちも明るい話題を届けられる教育委員会にならなければいけないと改めて感じた。

お問い合わせ

所属課室:長野県教育委員会事務局教育政策課

長野県長野市大字南長野字幅下692-2

電話番号:026-235-7421

ファックス番号:026-235-7487

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?