ホーム > 県政情報・統計 > 広報・県民参加 > 県民ホットライン > 『県民ホットライン』2025年12月分(月別) > 学校教員によるクラブ運営における兼職兼業管理不備、公的資源の優越的利用および不当競争・営業妨害の疑いについて
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更新日:2026年2月4日
長野県の教育行政およびスポーツ振興にご尽力いただき、ありがとうございます。
本件は、A地区において複数の学校教員が関与する地域移行クラブおよび民間クラブの運営実態について、教育委員会による兼職兼業管理および公平性確保が著しく機能していない可能性があるため、制度上の問題として通報・意見提出するものです。
【1.問題の骨子(構造的問題)】
B市において、複数の現職教員が「部活動の地域移行」を名目として、実質的に教員主導のクラブ(いわゆる教員クラブ)を設立・運営しています。
当該クラブには、以下の特徴があります。
・破格の料金設定
・教員であることを積極的に宣伝材料として使用
・学校体育館等を実質的に優先・継続的に使用
・自校生徒を中心とした囲い込み
・他クラブへの移籍希望生徒に対する引き留め行為
・特定の外部クラブや事業者に対する中傷的発言(営業妨害の疑い)
・「勉強支援・職業体験・全国を目指す」等、教育目的を前面に出した集客
これらは個別の問題ではなく、教育委員会による兼職兼業管理が実質的に行われていないことを背景とした構造的問題であると考えます。
【2.公務員(教員)の兼職兼業管理の重大な不備】
地方公務員法第38条により、教員が報酬の有無を問わず継続的な兼業・事業活動を行う場合、教育委員会の許可と適切な管理が必要です。
しかし現状では、
・兼職許可後の業務量・活動実態を学校長任せにしている
・実質的なチェックや是正が行われていない
・給特法を理由に労働時間管理を行っていない
・教員の事業活動と公務との利益相反管理がなされていない
といった状況が見受けられ、行政裁量の範囲を逸脱した無規律状態にある可能性があります。
【3.公的地位・行政財産を利用した不当競争(民業圧迫)の疑い】
教員という公的身分を前面に出してクラブを運営し、学校施設を優越的に利用できる状況は、
・行政財産の不透明な使用
・公的地位を利用した集客・競業行為
・民間事業者が本来負担すべき費用を免れた運営
という点で、公的資源の優越的利用による不当競争(民業圧迫)に該当する疑いがあります。
これは地域スポーツ環境の健全な競争を著しくゆがめています。
【4.生徒への不適切な働きかけおよび営業妨害の疑い】
部活動や外部指導の立場にある教員が、生徒に対し、
・「そのクラブは行かない方がいい」
・「なぜそのクラブを選ぶのか」
・特定クラブや指導者に関する否定的・中傷的発言
を行い、他クラブへの移籍を妨げているとの証言があります。
これは、生徒の自由な選択権を侵害し、教育的立場を利用した不当な圧力であり、
刑法233条(信用毀損・業務妨害)や民法709条(不法行為)に該当する可能性があります。
【5.部活動地域移行政策およびスポーツ振興への悪影響】
本件は一クラブの問題にとどまらず、
・教員運営クラブに生徒が集中せざるを得ない構造
・民間クラブの排除
・教育委員会による監督不全の常態化
を通じて、部活動地域移行の理念そのものを形骸化させています。
また、無償・極低額運営は民間クラブの継続を困難にし、結果として初心者や未経験者の参加機会を奪い、長期的には競技人口の減少を招きかねません。
【6.地域移行の本来目的とのかいりおよび業務範囲の問題】
部活動の地域移行は、本来、教員の過重労働を是正し、学校業務と課外活動の線引きを明確にするための制度です。
しかし現状では、
・兼職後の業務量・活動実態が管理されていない
・学校業務とクラブ運営の線引きが曖昧
・結果として教員の業務負担が増大している可能性
が見受けられます。
さらに、スポンサー集めや広報、営業・資金調達といった活動が、教員の業務として正当化されているのか、公務なのか私的活動なのか、兼職として適切に管理されているのかについても、明確な整理が必要です。
【要望】
以上を踏まえ、県として以下の対応を強く要望します。
1.関係教員の兼職兼業許可状況および管理実態の調査
2.教員が関与するクラブ運営に関する明確な線引きの策定(勧誘行為・広報表現・学校施設利用等)
3.学校施設利用ルールの透明化・適正化
4.生徒・保護者への不当な働きかけの有無に関する実態調査
5.教育理念およびスポーツ振興の観点からの是正指導・再検討
子どもたちが、公的立場や制度のゆがみに左右されることなく、自由で公平にスポーツに取り組める環境を整えることは、行政の重要な責務であると考えます。
適切な対応を強くお願い申し上げます。
長野県教育委員会事務局教育次長の松本順子と申します。
年末年始休業をはさみましたため、回答が遅れたことをお詫びいたします。
「県民ホットライン」にお寄せいただきました、「学校教員によるクラブ運営における兼職兼業管理不備、公的資源の優越的利用及び不当競争・営業妨害の疑い」に関するご意見についてお答えします。
中学校部活動の地域展開が推進されるなか、投稿者様におかれましては、子どもたちが身近な地域で希望する活動に主体的に参加できる地域クラブ活動の在り方についてご心配いただいていることに、感謝申し上げます。
まず、投稿者様からご指摘いただいた点について、B市教育委員会に確認させていただきました。
その結果、昨年度以降、B市教育委員会から当該クラブに助言・指導を行い、改善を図っているとの報告を受けました。あわせて、教員が地域クラブの設立・運営に関わる際の留意点について、校長会を通じて注意喚起を行ったとのことでした。
以上のことを踏まえ、お寄せいただいた要望については以下のとおりです。
1.関係教員の兼職兼業許可状況および管理実態の調査
県教育委員会としては、服務監督権を有するB市教育委員会はもとより、全市町村教育委員会に対して、公立学校の教員等が地域クラブ活動に従事する場合の兼職兼業について、国の手引きに沿って適正に管理するとともに、本務に支障が出ることがないよう当該教員等の勤務実態を管理監督者である校長が確実に把握するよう引き続き求めてまいります。
2.教員が関与するクラブ運営に関する明確な線引きの策定(勧誘行為・広報表現)
地域クラブ活動は生徒の主体的な参加を原則とすることから、教員の立場を利用したクラブ員の勧誘行為や広報による表現は行わないよう、市町村教育委員会を通じて運営に関与する教員に対して指導助言してまいります。
3.学校施設利用ルールの透明化・適正化
教員の立場を利用して、活動に係る学校施設を優先的に確保したり、部活動で使用する備品・用具等を流用することは認められるものではありません。学校施設等の利用にあたっては、教員が関与するクラブか否かに関わらず、社会活動の団体等も含めて全ての団体活動に対して公平性を担保するよう、施設管理者である市町村や市町村教育委員会に対して引き続き指導助言してまいります。
4.生徒・保護者への不当な働きかけの有無に関する実態調査
教員は、生徒・保護者に対して指導的な立場にあるため影響力が大きく、その立場を利用しての特定のクラブや指導者に対するひぼう中傷等の不当な働きかけは当然あってはならないと考えています。県教育委員会としては、教員の立場を十分自覚するとともに、その立場を利用した生徒・保護者等への働きかけを行わないよう、市町村教育委員会に対して引き続き指導助言してまいります。
5.教育理念及びスポーツ振興の観点からの是正指導・再検討
部活動の地域展開における地域クラブ活動は、学校部活動が担ってきた教育的意義を継承・発展させた活動であると考えています。令和8年度以降に市町村が認定する認定地域クラブ活動については、その趣旨に沿った活動となるよう市町村教育委員会を通じて指導助言してまいります。
県教育委員会では、部活動の地域展開を通して、少子化が進む中でも、子どもたちが将来にわたってスポーツ・文化芸術に親しめる機会を確保するため、地域の持続可能で多様な環境を一体的に整備し、地域の実情に応じたスポーツ活動の最適化を図ることを目指しています。
教員が地域クラブ活動に携わる際の留意点については、引き続き、市町村教育委員会や地域クラブ活動を所管する市町村担当部署に対して指導助言していくとともに、校長会等の機会を捉えて随時関係機関への周知に努めてまいります。
以上、いただいたご意見への回答とさせていただきますが、ご不明な点がございましたら、保健厚生課長:小池誠、担当:学校体育係までご連絡くださいますようお願い申し上げます。
【問合せ先:教育委員会事務局/保健厚生課/学校体育係/電話026-235-7448/メールhokenko(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】
(分野別:教育・文化)(月別:2025年12月)2025000505
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