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更新日:2020年11月30日
現在、長野県が直接雇用している学芸員は、かつて信濃美術館で採用された学芸員が数名いるだけで、それもそう遠くない時期に退職をむかえるとのことです。長野県文化振興事業団での学芸員採用もあるようですが、雇用が不安定な任期付きの方も多く、ここ10年程の学芸員の入れ替わりはかなりのものだと思います。また、県立歴史館に至っては歴史や民俗、美術史などの専門家の採用は全くなされていません。
歴史館では、学校の教員が数年の任期で歴史館に来て、数年後には学校に戻るというサイクルで勤務しているようですが、確かに来館者のかなりの部分が学校の生徒であることを考えると、教員人事による部分も必要ですが、長野県の歴史や文化の専門的な研究やそれに基づく教育を担うことを継続的に保障できないのではないでしょうか。専門学芸員と教員とがバランスよく配置されるべきかと思います。
そろそろ長野県も、他県と同様、埋文専門職にとどまらず、人文・自然にまたがる専門職学芸員を計画的に養成する時期ではないかと思います。県立の博物館施設が美術館と歴史館の2館しかないという寂しい状況の改善(自然博物館や民俗博物館などの建設など)とあわせて、専門職学芸員の計画的採用と長期的視野に立った養成について、ご検討をお願いします。
長野県教育委員会事務局教育次長の尾島信久と申します。
「県民ホットライン」にお寄せいただいた、「長野県の博物館等施設への学芸員の採用」に関するご意見についてお答えいたします。
このたびは、貴重なご意見をお寄せいただきありがとうございました。
長野県における学芸員採用の状況は、貴殿のおっしゃるとおり、学芸員として直接採用した方は現在数名いるのみとなっています。
県立美術館については指定管理制度に移行したことに伴い、長野県文化振興事業団採用の学芸員により運営しているところです。目下、来年度のリニューアル開館に向け、同事業団の人員体制を拡充しているとお聞きしております。
県立歴史館につきましては、平成28年度から文化財専門員という専門職を計画的に採用し配置しているところです。文化財専門員の募集にあたっては、学芸員の資格の保持を要件としております。今後、貴殿ご指摘のとおり、教員と文化財専門員がバランス良く配置されるよう、計画的な採用及び養成につきまして尽力してまいりたいと考えております。
なお、新たに自然博物館や民俗博物館などの建設を、というご提案につきましては、新たな県立施設の建設についてはなかなかハードルが高いと考えますが、そのようなご意見があることについて真摯に受け止めさせていただきます。
今後とも、県民の皆様により必要とされ、愛される美術館及び博物館を目指して取り組んで参りますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。
以上、ご意見への回答とさせていただきますが、ご不明な点がございましたら、文化財・生涯学習課長小林司、担当:総務係までご連絡くださいますようお願い申し上げます。
【問合せ先:教育委員会事務局文化財・生涯学習課/総務係/電話026-235-7439/メールbunsho(あっとまーく)pref.nagano.lg.jp】
(分野別:教育・文化)(月別:2020年10月)2020001095
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