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更新日:2017年4月1日

環境保全研究所

地球実感!長野県の地質風景

5. 地球実感!長野県の地質風景

山岳  

 「蝶ヶ岳から望む槍・穂高連峰と氷河地形」

 2003年6月下旬、北アルプス蝶ヶ岳から撮影槍ヶ岳から中岳にかけての残雪が、カール地形の所在を示しています。北アルプスでは、6万年前(横尾氷期)と2万年前(涸沢氷期)に山岳氷河が発達しました。前者には槍沢などのU字谷を作った6kmもの長大な氷河があったこと、後者は大槍モレーンや天狗原氷河公園など保存状態の良い氷河地形を残したことがわかっています。北アルプスは、230万年前〜80万年前にかけての隆起で山脈になりましたが、現在の険しい山並みは、こうした氷河による浸食作用で完成したのです。(原山智)

谷と段丘 

 

 「伊那谷;日本で一番大きな谷」

 陣場形山より飯島町方面を望む中央アルプスの山頂から2千メートル下に伊那谷があります。この深さはグランドキャニオン渓谷を上回り、対岸には南アルプスが連なっています。“伊那は七谷”と唄われたごとく、谷底はいくつもの川で堀り込まれていて、松本盆地や長野盆地のように平坦ではありません。谷底を埋めたのは、中央アルプスから流れ出てくる土石流で、土石流が谷底を埋めて扇状地を造り、その扇状地を川が掘り下げて段丘を造っています。山と谷を切る大地の動きは、扇状地を切る活断層に現れています。(松島信幸)

盆地 

 

 「長野盆地(西半部)と千曲川」

 長野自動車道姨捨SAにて撮影長野盆地は善光寺平とも呼ばれる内陸盆地です。盆地中心部には700m以上もの厚さの固結していない砂や礫などが堆積しています。数十万の人々が生活する広い低平地は、盆地内の沈降と山地側の隆起、そして周囲から低地に向かう大量の土砂供給という大自然の力が造ったものです。西側山地と低平地の地形境界が北東-南西方向に直線的に続くのは、山地の山ぎわ付近に発達する断層系の現れです。中央左寄にそびえているのは、妙高火山群のひとつの飯綱火山です。(富樫均)

火山 その1

 「浅間火山前掛山と,飛来した火山弾」

 湯ノ平にて撮影前掛山は火山弾や火山岩塊などが降り積もってできた円錐形の火山体です。そのふもとには、明治時代以降に飛来した火山弾が多数あります。
この火山弾はマグマの大きなしぶきだったのですが、飛行中に表面だけが冷やされて固い殻を作った後に、内部のマグマの中の火山ガスが発泡して膨れて表面にひびわれができました。このような火山弾はフランスパンに似ているのでパン皮状火山弾と呼びます。(三宅康幸)

火山その2

 「浅間火山黒斑-剣ヶ峰と前掛山」左に見える三角形の山は黒斑-剣ヶ峰で、かつてはもっと右手上方にそびえる黒斑火山の残骸です。黒斑火山は大規模に山体崩壊をおこして、その岩屑は大量の土砂とともに流れ山をなして、今の佐久市塚原のあたりの平原をつくっています。そのあとにできた凹地に成長したのが今噴煙をあげている前掛山です。(三宅康幸)

防災 

  

 「地附山(じづきやま)地すべり」(写真は「地附山地すべり機構解析報告書」(1989)から引用)1985年7月26日に長野市近郊の地附山南東斜面で発生した大規模な地すべりです。

 幅約500m、長さ約700m,深さ60m、移動土塊量360万立方メートルに及びました。現場は新第三紀層の裾花凝灰岩が流れ盤構造をなす場所で、脆弱な部分に多量の地下水が供給されて地すべりが発生したとされています。被災地では64戸が全半壊し、老人ホームで逃げ遅れた26名の尊い命が失われ、土砂災害対策に教訓を残しました。(小野和行・山浦直人)

新版長野県地質図作成委員会

事務局:長野県環境部環境政策課(県庁6階)/長野県環境保全研究所

(担当:富樫均)

お問い合わせ

所属課室:長野県環境保全研究所 

長野県長野市大字安茂里字米村1978

電話番号:026-239-1031

ファックス番号:026-239-2929

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