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更新日:2019年1月8日

V基本目標と施策の展開

第3次長野県男女共同参画計画(H23~H27)

5.基本目標と施策の展開

男女共同参画の基盤づくり
基本目標1政策・方針決定過程への女性の参画の拡大
基本目標2男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し、意識改革
基本目標3男女共同参画を推進する教育・学習の充実
基本目標4国際化の進展の中での男女共同参画の推進
多様な生き方ができる環境づくり
基本目標5雇用等の場における男女の均等な機会と待遇の確保
基本目標6農林業、商工業等の自営業における男女共同参画の環境づくり
基本目標7地域社会における男女共同参画の推進
基本目標8男女の仕事と生活の調和
安心で安全な社会づくり
基本目標9人々が安心して暮らせる環境の整備
基本目標10男女のあらゆる暴力の根絶
基本目標11生涯を通じた女性の健康支援
 
◇男女共同参画の基盤づくり

基本目標1政策・方針決定過程への女性の参画の拡大
<現状と課題>
男女共同参画社会の形成に当たっては、男女が社会の対等な構成員として、政策・方針決定過程に共に参画することが極めて重要です。
 
(議会や行政機関における状況)
本県においては、平成21年(2009年)12月現在、県議会議員に占める女性の割合は20.0%で全国1位であり、市町村議会議員における女性の割合も13.1%で、全国平均(11.1%)を上回っています。
県の審議会等における女性委員の割合は、第2次男女共同参画計画策定時の23.5%より増加していますが、平成22年(2010年)4月現在、27.1%にとどまっています。
県職員については、将来の管理職への任用につながる係長級以上の職員に占める女性の割合は、行政職(任期付職員は除く)で、平成17年(2005年)4月現在4.8%、平成21年(2009年)4月現在6.0%、平成22年(2010年)4月現在6.3%と増加しています。
公立学校の管理職(校長・教頭)に占める女性の割合は、第2次男女共同参画計画策定時の小・中学校9.6%、高等学校4.4%より増加し、平成22年(2010年)5月現在、それぞれ12.1%、4.6%となっています。
 

(地域組織や企業における状況)
自治会や公民館、PTA等、地域組織における活動では女性が大きな役割を果たしていますが、その組織の方針を決定する役員等は、男性が圧倒的に多い状況です。
企業における管理職の状況は、平成22年(2010年)4月現在、女性の管理職(部課長相当職)がいる企業の割合は36.5%、管理職に占める女性の割合は9.1%となっています(平成22年度県商工労働部「女性雇用環境調査」による)。

 
 
女性の政策・方針決定過程への参画はいまだ十分な状況ではありませんが、施策の対象や施策の影響を受ける者の半分は女性であることから、政策・方針決定過程への女性の参画をより一層拡大していくことが不可欠です。
多様な人材の能力を活かし、様々な視点や新たな発想を取り入れ、活力ある経済社会を構築するためにも、女性の参画をあらゆる分野で進めていくことが重要です。
政策・方針決定過程への女性の参画の拡大のため、県が率先して一層積極的な取組を進めるとともに、市町村、企業、地域組織、団体などでの取組を促進するよう働きかけていく必要があります。
また、地域社会や各種組織のリーダーとなって、政策・方針決定過程へ参画する女性人材を育成する施策の充実を図る必要があります。
 
<施策の展開>
(1)行政機関等における女性の参画拡大
具体的施策 施策の内容 所管
県の審議会等における女性委員の参画拡大 県の審議会等における委員の選任に当たって、団体推薦や職務指定の見直しを図るとともに、女性の人材について幅広い分野からの情報の収集を進め、女性委員の参画を進めます。
○「審議会等の設置及び運営に関する指針」に基づき、県の審議会等の委員の選任時における女性委員の割合が5割に満たない場合は、その理由を明確にします。また、複数の委員を公募する場合は、公募委員に占める女性委員の割合が5割となるよう努めます。
全部局
人権・男女共同参画課
行政改革課
県の女性職員の管理職等への登用と職場環境の整備 県の女性職員の管理職や将来の管理職への任用につながる職への積極的な登用と多様な分野への配置に努めます。
「後期長野県職員子育て支援プラン」※(平成22~26年度)に基づき、仕事と育児・介護等家庭生活との両立のための環境整備を進めます。
人事課
県の女性教員の管理職等への登用と職場復帰の支援 女性教員の管理職登用を推進するため、市町村教育委員会等と連携しながら校内の指導的立場に積極的に任用し、管理職として必要な指導力や資質を高めます。
○育児休業を取得した教員の円滑な職場復帰を支援するため、休業中の研修機会についての情報提供を充実します。
義務教育課
高校教育課
教学指導課
市町村における取組の促進 市町村における審議会等への女性委員の参画や女性職員の管理職への登用を促進するため、市町村へ働きかけるとともに、市町村の取組状況について情報提供を行います。 人権・男女共同参画課
市町村課
企業の管理職への女性の登用促進 男女雇用機会均等法の趣旨に基づき、管理職への女性の登用が積極的に図られるよう、セミナーの開催や情報提供などを通じて企業に働きかけます。(「5雇用等の場における男女の均等な機会と待遇の確保」参照) 人権・男女共同参画課
労働雇用課
地域組織における女性の参画促進 地域組織における方針決定過程への女性の参画を拡大するため、市町村と連携して実態の把握に努めるとともに、意識啓発やモデル事例の収集提供を行います。(「7地域社会における男女共同参画の推進」参照) 人権・男女共同参画課
文化財・生涯学習課
 
(2)女性のエンパワーメント※への支援
具体的施策 施策の内容 所管
女性リーダーの養成 男女共同参画センターや生涯学習推進センターにおいて、リーダーとなる女性を養成するセミナー等を開催するとともに、様々な分野へチャレンジする女性を支援する事業を展開します。 人権・男女共同参画課
文化財・生涯学習課
意識啓発・情報発信 女性の参画促進の重要性・必要性についての理解の促進を図ります。
○政策・方針決定過程への女性の参画状況について調査し、県民に広く情報提供を行います。
○各分野で活躍しキャリア形成のロールモデルとなる女性の人材情報や活躍事例を収集し、情報提供を行います。
人権・男女共同参画課
 
《用語解説》
※「後期長野県職員子育て支援プラン」:次世代育成支援対策推進法に基づき、特定事業主としての長野県が策定した職員の子育て支援に関する計画(計画期間平成22~平成26年度)
※「エンパワーメント」:「力をつけること」の意で、一人ひとりが社会の一員としての自覚と能力を高め、政治的、経済的、社会的、文化的に力を持った存在になること。
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基本目標2男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し、意識改革
<現状と課題>
平成21年度に県企画部人権・男女共同参画課が実施した「男女共同参画に関する県民意識調査」によると、各分野の男女平等感について社会全体として「平等である」と答えた人の割合は12.7%にとどまっています。「社会通念・慣習・しきたり」においては、「男女平等である」と答えた人の割合は9.1%で、80.7%の人が「男性の方が優遇されている」、「どちらかといえば男性の方が優遇されている」と感じています(各分野の男女平等感について)。また各分野で、男性より女性の方が不平等だと感じている人の割合が高くなっています。
(図表)男女が平等であると思う人の割合
現実に変わらない社会通念や慣行、しきたりにより、男女の不平等感が生み出されている実態がうかがえます。
 
男女共同参画社会づくりの大きな障がいの一つは、人々の意識の中に長い時間をかけて形作られてきた性別による固定的な役割分担意識です。
平成21年度に県企画部人権・男女共同参画課が実施した「男女共同参画に関する県民意識調査」によると、「男は仕事、女は家庭」の考え方について、「どちらかといえば反対」、「反対」と答えた人の割合は59.2%、「賛成」、「どちらかといえば賛成」と答えた人の割合は30.7%となっています。「賛成」とする人の割合は、平成11年度の調査の34.6%からわずかに減少しています。
年代別では、20代から60代までは反対(「どちらかといえば反対」を含む)が賛成(「どちらかといえば賛成」を含む)を上回っていますが、70歳以上では逆転しています。
(図表)「男は仕事、女は家庭」という性別によって役割を固定する考え方について
 
社会制度や慣行が、進学や職業など個人の自由な選択を阻害することがなく、男性と女性に公平に働くよう見直していくことが求められています。その際、男女が共に仕事と家庭に関する責任を担える社会づくり、世帯単位から個人単位の制度・慣行への移行といった視点も必要です。
また、県民が男女共同参画の理念を理解し、性別による差別的取扱いをなくすための広報・啓発活動に取り組むことが重要です。
 
<施策の展開>
(1)社会制度・慣行の見直し
具体的施策 施策の内容 所管
社会制度や慣行の見直し 地域のしきたりや慣習が男女共同参画社会づくりに配慮され、必要に応じて見直されるよう、啓発講座の実施や啓発資料の作成・配布を行います。
○職場や家庭生活などにおいて、男性と女性に公平にでない慣行等がないか意識し、男女共同参画の視点に立って見直しをしていくよう、啓発講座の実施や啓発資料の作成・配布を行います。
人権・男女共同参画課
 
(2)意識啓発の推進
具体的施策 施策の内容 所管
広報・啓発の推進 社会制度や慣行の背景にある固定的性別役割分担意識を解消し、男女共同参画の理念への理解を深め、定着させるための効果的な広報・啓発等を行います。
○子ども、若年層などを含め、男女共同参画の理解に向けた身近な情報発信を進めます。
○男性にとっての男女共同参画の意義や、家庭や地域活動等への男性の参画を重視した広報・啓発を行います。
○性別による固定観念にとらわれない、多様な考え方や生き方を選択できる環境づくりを推進するため、男女の多様な生き方・働き方に関する事例等の情報を収集・提供します。
○長野県男女共同参画推進県民会議と協働して男女共同参画社会づくりのための普及啓発活動等を実施します。
人権・男女共同参課
地域での実践に役立つよう、ワークショップ等の参加体験型による研修講座を実施します。 文化財・生涯学習課
調査研究及び情報提供の推進 男女共同参画の意識や現状を把握するための各種調査を実施するとともに統計資料・関連情報を広く収集し、県民に分かりやすい形で提供します。 人権・男女共同参画課
人権教育・啓発の推進 人権問題への正しい理解や人権尊重の意識を広く浸透させるため、人権啓発センターでの情報発信や県民の取組に対する支援などを行います。 人権・男女共同参画課
心の支援室
メディアにおける男女の人権の尊重 県の広報、出版物における表現が性別に基づく固定観念にとらわれないものとなるよう職員への啓発を図るとともに、男女共同参画の視点に立った表現の普及を図ります。
○メディアからもたらされる膨大な情報を主体的に読み解き活用する能力(メディア・リテラシー)の向上のため、男女共同参画センターにおける講座等の充実を図ります。
人権・男女共同参画課
学校における情報モラル教育や情報活用能力の向上を推進します。 教学指導課
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基本目標3男女共同参画を推進する教育・学習の充実
<現状と課題>
(1)学校教育の充実
男女共同参画社会を実現するために、教育や学習の果たす役割は極めて重要です。

小・中学校の教育においては、社会科で基本的人権の尊重、男女平等、男女雇用機会均等法等、家庭科では家庭における仕事の分担と役割や男女が共に自立し協力しあう意義、道徳では男女が協力し、助け合う必要性や異性への正しい理解と人格の尊重などの学習が行われています。
高等学校の教育においては、社会科、家庭科で男女共同参画についての学習や総合的な学習で、人権課題の一つとして男女共同参画の学習などが行われています。
 
性別に基づく固定的な役割分担意識を解消し、人権尊重を基盤にした男女平等観の形成を図るため、幼稚園・保育所、小・中学校、高等学校、特別支援学校、大学、専門学校等の各段階において、男女共同参画について理解をより深める教育の充実を図ることが重要です。
男女とも一人ひとりが思いやりと自立の意識を育み、個人の尊厳と男女平等の理念を推進する教育・学習の一層の充実を図る必要があります。
 
男女がともに、各人の生き方、能力、適性を考え、固定的な性別役割分担にとらわれずに、主体的に進路を選択する能力・態度を身に付けるよう、男女共同参画の視点を踏まえたキャリア教育を含む能力開発を推進することが重要です。
子どものころから男女共同参画の視点に立ち、社会・経済・雇用などの基本的な仕組みや労働者としての権利・義務、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の重要性などについて理解の促進を図る必要があります。
 
(2)家庭教育・社会教育の充実
平成21年度に県企画部人権・男女共同参画課が実施した「男女共同参画に関する県民意識調査」によると、学校教育の場においては男女が平等であると感じている者の割合は比較的高いが、家庭生活や地域社会においては、男性の方が優遇されていると考えている人の割合が高いという結果となりました(各分野の男女平等感について)。
家庭における教育やしつけ、地域の慣習等により、子どもたちは無意識のうちに性別による固定的な役割分担意識を身に付けてしまうことから、子どものころから、家庭、地域において男女共同参画に対する正しい理解を進めることが重要です。また、一人ひとりが自己の人格を磨き豊かな人生を送ることができるよう生涯にわたる学習機会の充実が必要です。
情報や学習機会の提供、相談体制の充実をはじめとするきめ細かな家庭教育支援を行うことにより、地域全体で家庭教育を支えていく基盤の形成を図る必要があります。
 
<施策の展開>
(1)学校教育の充実
具体的施策 施策の内容 所管
男女の人権にかかわる教育の推進 男女とも一人ひとりが思いやりと自立の意識を育み、個人の尊厳と男女平等の理念を推進する教育・学習の一層の充実を図ります。その際、男女共同参画の意義やワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の重要性について理解の促進を図ります。 教学指導課
心の支援室
キャリア教育の推進 子どもたちが、自らの生き方を主体的に選択し、将来の生活設計ができるように、また、望ましい職業観・勤労観が身につくようにキャリア教育を進めます。 教学指導課
体験学習の推進 児童・生徒が知識の習得だけでなく、実際に保育実習等の体験的な学習を進めるため、体験事業の受入先の拡大を図ります。 教学指導課
啓発資料等の活用 児童・生徒の発達段階に応じた啓発資料や、高校生を対象とした意識調査結果などを踏まえた男女共同参画社会づくりに関する啓発資料を作成し活用を進めます。 心の支援室
人権・男女共同参画課
男女共同参画社会の視点からの学校づくり 校長会等で男女共同参画の意義を説明するとともに各校での取組を推進します。
○性別による固定的な役割分担意識をイメージする表現がないか等、男女共同参画を推進する視点から、学校における掲示物や学習資料を確認します。
義務教育課
高校教育課
教職員研修の充実 総合教育センターの研修や人権教育担当者が参加する研修などで男女共同参画に関する内容を扱います。
○指導主事や人権教育推進員が学校を訪問して、学校における教職員研修への支援を行います。
教学指導課
心の支援室
学校における性に関する教育を実施する教職員を対象に、研修会を実施します。 保健厚生課
 
(2)家庭教育・社会教育の充実
具体的施策 施策の内容 所管
家庭・地域への啓発活動の充実 人権教育リーダー研修会や人権教育リーダー養成講座等において、男女共同参画に関する内容を扱います。
○指導主事や人権教育推進員が学校・公民館等を訪問して、家庭・地域に対する啓発を支援します。
教学指導課
心の支援室
情報モラル教育の推進 インターネット・携帯電話の子どもたちへの普及に対応し、PTA研修会等の機会を通じ、家庭における情報モラル教育を促進します。 次世代サポート課
文化財・生涯学習課
PTA指導者研修 郡市PTA連合会、高等学校PTA連合会とも連携して、PTA役員など指導的立場にいる者を中心に研修会を開催します。 文化財・生涯学習課
明るい家庭づくり普及 子どもたちが伸び伸び成長することができる家庭づくりのため、毎月第3日曜日を「家庭の日」と定め、その普及に努めます。 次世代サポート課
学習活動への支援の充実 男女共同参画を推進する団体、NPO、グループ等の活動を支援し、協働して調査研究や県民向けセミナーを実施します。 人権・男女共同参画課
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基本目標4国際化の進展の中での男女共同参画の推進
<現状と課題>
(1)国際交流の推進を通じた国際感覚の醸成
国連において、昭和54年(1979年)に女子差別撤廃条約が採択されてから30年が経過しました。我が国は昭和60年(1985年)にこの条約を批准し、この間に、男女雇用機会均等法の制定等の措置や、政策・方針決定過程への女性の参画促進のための施策をはじめとする様々な取組が進められてきました。
その結果、政治経済活動や意思決定に参画する女性の割合は徐々に増加してきていますが、国際的に見るとまだ低い水準にとどまっています。
平成21年(2009年)「国連開発計画」が公表した、女性の政治や経済への参画の程度を表すジェンダー・エンパワーメント指数(GEM)を見ると、日本は測定可能な109か国中57位となっています。
また、国際社会の中では、男女共同参画に向けて積極的に取り組む国・地域がある一方で、女性が、暴力や犯罪などの人権侵害、貧困・病気などの厳しい状況に置かれている国・地域もあります。
県では、海外都市との友好提携や、国際交流員等の招致などにより、地域の国際化を推進してきました。
政治・経済・文化などの分野で国際化が進む中、日常生活においても、外国籍県民や本県を訪問する外国人観光客との関わりが身近なものとなっており、県民がこうした国際交流を通じて、国際感覚を醸成するとともに、男女共同参画に関する国際的な動向に関心を持つことにより、国際的な視野を持って国内や地域の課題を見直し、考えていくことが大切です。
(図表)ジェンダー・エンパワーメント指数(GEM)における日本の順位
 
(2)多文化共生社会づくり
外国籍県民の定住化傾向が見られる中で、外国籍県民の抱える問題も多様化・複雑化してきています。
県内の外国人登録者数は、平成22年(2010年)12月末現在、34,814人です。このうち最も多いのは中国国籍で10,791人、次いでブラジル国籍8,777人となっています。
こうした状況の中で、共に地域に暮らす住民として、国籍などの異なる人々がお互いの文化的違いを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、共に生きていくことができる多文化共生社会をめざすことが必要です。
そのため、様々な場を通じた意識啓発により、地域住民の異文化理解を深め、共生の地域づくりを進める取組が求められます。
外国籍県民の女性は、言語の違い、文化・価値観の違いや、地域において孤立しやすい等の困難に加え、女性であることで更に困難な状況に置かれている場合もあります。
男女共同参画の視点からも、日本語でのコミュニケーションが困難な外国籍県民が生活の中で抱える様々な問題に対応するため、関係機関と連携し、多言語による相談体制や、日常生活に必要な情報を提供することも重要です。
(図表)県内の外国人登録者数の状況
 
<施策の展開>
(1)国際交流の推進を通じた国際感覚の醸成
具体的施策 施策の内容 所管
海外技術研修員等の受入・支援 県立病院、県試験研究機関、民間企業などの研修機関において中国河北省及び日系人社会から研修を受けれ、専門研修を実施します。 国際課
外国人の看護師、介護福祉士候補者受入施設の実施する就労研修、日本語習得研修を支援します。 医療推進課
地域福祉課
国際交流員の設置 語学指導等を行う外国青年招致事業により、国際交流員を配置し、小中学校への訪問、国際理解講座等での講演、交流イベントへの参加、自主企画イベントの開催等を通じて、国際理解の促進、地域の国際交流を促進します。 国際課
青少年の相互交流の実施 友好提携先である中国河北省との青少年の相互訪問によるホームステイ、学校訪問、全体交流会等を実施し、お互いの理解を深めることにより、地域の国際化を担う人材を育成します。
国際的な動向の情報提供・意識啓発 男女共同参画に関する国際的な動向や、女性の社会参画に関する諸外国のデータなどを提供し、県民が国際社会に関心を持ちながら、男女共同参画意識を高めていくように努めます。 人権・男女共同参画課
 
(2)多文化共生社会づくり
具体的施策 施策の内容 所管
意識啓発 国際交流のイベント等で、多文化共生に係るパネル展示やリーフレット配布により、県民の異文化理解のための意識啓発を行います。 国際課
外国籍県民への支援 県相談機関等へ通訳を派遣したり、多言語で行政サービス情報を提供することにより、外国籍県民が行政サービスを等しく受けられるように努めます。
○「多文化共生くらしのサポーター」を配置し、外国籍県民が地域で生活していく上で抱えている、様々な問題について、関係機関との連携により、相談に応じます。
○外国籍県民と行政のパイプ役となるなど、地域で多文化共生の推進のために活動するボランティアを「地域共生コミュニケーター」として委嘱します。
外国籍女性の一時保護、相談 日本語でのコミュニケーションが困難なDV(配偶者等からの暴力)・人身取引等の被害者の相談に対し、支援団体と連携して通訳の確保に努めます。 こども・家庭課
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◇多様な生き方ができる環境づくり

基本目標5雇用等の場における男女の均等な機会と待遇の確保
<現状と課題>
(1)雇用環境の改善
長野県の女性の有業率は平成19年(2007年)で53.0%と、全国で4番目に高い水準(総務省就業構造基本調査)にあり、出産・育児期に相当する年齢層の女性の労働力率も上昇しています。
しかしながら、平成21年度に県企画部人権・男女共同参画課が実施した「男女共同参画に関する県民意識調査」によると、職場においては67.6%の人が「男性の方が優遇されている」と答えており(各分野の男女平等感について)、昇進や昇格、賃金、能力評価で男性が優遇されていると考える人が多いという結果になりました。
(図表)職場での男女平等について
 
男性労働者の賃金が年齢階層に比例して上昇しているのに対し、女性の賃金は年齢階層が上がっても上昇していません。
非正規労働者の賃金は正規労働者の賃金と比べて低い傾向にあり、また、女性の労働者に占める非正規労働者の割合は男性と比較して高く、男女間の賃金格差の一因となっていると考えられます。
同一価値労働同一賃金に向けた均等・均衡待遇の推進のため、男女雇用機会均等法等関係法令の周知啓発をはじめ、男女間の昇給・昇進の均等化や正規労働者への転換の促進、同種の業務に従事する正規労働者との均衡を考慮した非正規労働者の待遇の確保等についての企業の認識が高まるよう取り組んでいく必要があります。
 
(2)ポジティブ・アクションの推進
平成22年度に県商工労働部が実施した「女性雇用環境調査」によると、県内の民間企業における管理職に占める女性の割合は、部長相当職7.9%、課長相当職9.9%で、1割に満たない状況であり、前回(平成18年度)の調査結果に比べ緩やかに増加していますが、女性の割合が依然として低い状況にあります。
また、内閣府「男女のライフスタイルに関する意識調査」(平成20年度)によると、女性は男性に比べて仕事上の能力向上の機会が少ないと感じている人が男女ともに約6割に上っています。その理由として「そういった組織風土があるから」「女性は途中退職することが多いため、責任ある仕事を与えたり、研修を受けさせたりすることが無駄になる可能性が高いと考えられているから」という回答をそれぞれ6割以上の人があげています。
また、同調査では、「自分が10年後、現在よりも高い職責にあったり、難しい仕事を行っていると思いますか」という問いに、「そう思わない」と回答したのは女性が51.9%、男性は31.1%であり、キャリアアップが見通せないと感じるのは女性の方が多くなっています。
 
雇用の場における実質的な男女平等を実現し、とりわけ女性の能力が十分に発揮できるようにするためには、制度上の男女均等だけでなく、女性の採用や管理職・役員における女性の登用など企業の具体的な取組が不可欠です。
平成22年度に県商工労働部が実施した「女性雇用環境調査」によると、回答のあった745社のうち、45.0%がポジティブ・アクションに取り組んでいると答えており、前回(平成18年度)の調査結果26.6%に対し、18.4ポイント増加する結果になりました。雇用環境は、引き続き厳しい状況が見込まれますが、各企業のポジティブ・アクションへの取組方法の普及などを通じて、企業の更なる女性の採用や職域の拡大、女性の勤続年数の伸長、女性管理職の増加、職場環境・風土の改善の取組を促進する必要があります。
(図表)ポジティブ・アクションの取組状況(産業別)
 
(3)女性の能力発揮に対する支援の充実
現状では、女性が経済活動などに参画する機会は不十分であり、女性の意欲や能力が、社会で十分に活かされているといえる状況にありません。
多様な生き方があることを前提に、各人がそれぞれ選択した生き方の中で、その能力を十分に発揮していくことができるような支援が求められています。
子育てや介護でいったん離職した女性の再就業の支援や女性の起業に対する支援の充実を図る必要があります。
 
<施策の展開>
(1)雇用環境の改善
具体的施策 施策の内容 所管
労働関係法令の周知・啓発 同一価値労働同一賃金に向け、正規労働者としての雇用機会の拡大や非正規労働者の法に定められた労働条件の確保を図るため、労働教育などを通じて労働基準法や男女雇用機会均等法の企業への周知・啓発を実施します。 労働雇用課
 
(2)ポジティブ・アクションの推進
具体的施策 施策の内容 所管
企業のポジティブ・アクションの推進 企業の労務管理担当者などを対象とする労働教育やセミナー等の開催により、ポジティブ・アクションの推進を働きかけます。
○ポジティブ・アクションに取り組む企業の事例を収集し、情報提供を行います。
労働雇用課
人権・男女共同参画課
入札参加資格審査における優遇措置 県の建設工事入札参加資格審査において、女性技術者の雇用に取り組む企業に対する優遇措置を講じます。 技術管理室
 
(3)女性の能力発揮に対する支援の充実
具体的施策 施策の内容 所管
女性の再就職や職場復帰の支援 ジョブカフェを活用し、長野労働局(マザーズハローワーク)等の関係機関と連携を図りながら、女性の再就職を支援します。 労働雇用課
出産・育児後の女性を対象とした職場復帰や再就職に必要な知識技能の習得の機会を充実します。 人材育成課
人権・男女共同参画課
女性医師や看護職員の就職や再就職支援のため、就職相談、情報提供や研修会を実施します。 医療推進課
子育てを支援する休暇制度や女性教員の職場復帰支援等についての研修、学校情報の提供、研修機会の周知、育児休業明けの職場環境の整備等を行います。 義務教育課
高校教育課
教学指導課
チャレンジする女性のための環境整備 男女共同参画センターの各種セミナーや啓発事業等を通じ、チャレンジする女性の支援と、女性を支える周囲の環境整備、意識啓発を推進します。
○様々な分野で能力を発揮したい女性や地域で活動しようとする女性が、活動をはじめる手がかりが得られるように総合的な情報提供に努めます。
人権・男女共同参画課
女性の起業等への支援 製造業やソフトウエア業での起業支援のため、工業技術総合センター等の研究開発室を提供するとともに、センターの技術や設備を活用して、技術開発面での創業支援を行います。
○相談への対応、融資、減税措置、セミナーを通じ、創業の支援を行います。
○男女共同参画センターにおいて、起業に関するセミナーや女性の自立のための法律・経済講座を開催し、女性の起業などを支援します。
ものづくり振興課
経営支援課
人権・男女共同参画課
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基本目標6農林業、商工業等の自営業における男女共同参画の環境づくり
<現状と課題>
農林業及び商工業等の自営業においては、固定的役割分担意識に基づく慣行などにより女性が本来持てる力を十分に発揮できないこともあります。意識の改革や能力開発など女性が活躍できる環境づくりを推進し、方針決定過程への女性の参画を進めるとともに、女性の果たしている役割や価値を適正に評価することが重要です。
併せて、女性が生産と生活の両面で過重な負担を負うことがないよう、多様な働き方により仕事と生活の調和を図るとともに、男女が均等な機会の下で一層活躍できる環境整備が必要です。
長野県における女性農業者は、農業就業人口の50%以上を占め、農業生産や経営の実質的な担い手として重要な役割を果たしています。
地域農産物を活用した加工品の開発や産地直売、農家レストランなど、農村女性による6次産業※化への取組が徐々に増え、学校給食に地元食材を供給する地産地消活動も増加しており、これらの活動の普及と定着化するための環境づくりが不可欠です。
女性農業委員の数及び総数に占める割合は、いずれも平成5年(1993年)から全国1位であり、また、JAの女性理事の数も平成20年(2008年)から全国1位となるなど、農業分野における方針決定の場への女性の参画が進んでいますが、女性農業委員が不在の市町村や女性理事が不在のJAもあるため、より一層女性が活躍できる環境づくりが必要です。
(図表)政策決定の場への女性の参画状況
 
農林業及び商工業等の自営業における担い手不足対策が喫緊の課題となっており、女性後継者の育成の重要性が増しています。そのため、地域農林業を担う女性農林業者の育成や女性農林業者グループ等の活動を支援する必要があります。
また、商工会女性部の部員数は年々減少し、女性組織の弱体化が懸念されることから、女性経営者のネットワーク強化を図り、講習会・研修会の開催などを支援し、女性の能力開発や働きやすい環境整備を進める必要があります。
 
<施策の展開>
(1)農林業における男女共同参画の環境整備
具体的施策 施策の内容 所管
農業経営へ参画する女性の支援 家族経営協定の締結の推進により、女性が対等なパートナーとして経営に参加できる環境を整備します。
○農産加工技術や経営管理能力の向上を図るため、研修会等を開催し農業経営やアグリビジネスへ参画する女性の支援を行います。
農産物マーケティング室農村振興課
女性農業者の育成 地域農業を担う女性農業者を育成するため、女性農業者講座等を開催し、農業技術や経営管理能力の向上を図ります。
○女性農業者のネットワークづくりと相互研鑽による資質向上を図るため、女性農業者グループ等の活動を支援します。
農村振興課
女性農業者リーダーの育成 農村生活マイスター認定事業及び女性農業者の組織活動の支援等により、女性農業者リーダーを育成します。 農村振興課
政策決定の場への女性農業者の参画促進 研修会等の開催により男女共同参画促進の意識啓発を図るとともに、関係機関・団体と連携して、農業委員など政策決定の場における女性登用を推進します。 農村振興課
林業の就業支援、担い手育成・確保 林業後継者、女性林業グループ等を対象に生産技術研修会やセミナーなどを開催し、生産者の経済的地位の向上や森林整備の担い手の育成・確保を図ります。 信州の木振興課
 
(2)商工業等の自営業における男女共同参画の環境整備
具体的施策 施策の内容 所管
女性経営者の育成 商工会・商工会議所の女性部の自主的な活動を支援することにより、女性経営者のネットワーク強化を図り、講習会・研修会の開催などを支援し、女性経営者の育成を図ります。 産業政策課
 
《用語解説》
※「6次産業」:第1次産業(農林水産業)が第2次産業・第3次産業にも業務展開して経営の複合化・多角化を進めること。
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基本目標7地域社会における男女共同参画の推進
<現状と課題>
(1)地域における方針決定過程への女性の参画促進と活力ある地域社会づくり
自治会、PTA、地域おこし・まちづくり、地域防災、環境保全、子育て・介護支援など身近な地域活動において、男女共同参画の重要性が十分認識されておらず、その活動の参加者に特定の性や年齢層で担われている分野があります。
平成22年(2010年)4月1日現在、自治会長(区長)の女性割合は1.0%(23ページ参照)、公民館長の女性割合は6.8%、小・中学校PTA会長は2.2%で、全国平均と比較して低い水準にとどまっていて、自治会やPTAなど地域組織の長への女性の参画が進んでいません。
(図表)女性の自治会長(区長)、公民館長、小・中学校PTA会長の年別推移
 
平成21年度に県企画部人権・男女共同参画課が実施した「男女共同参画に関する県民意識調査」によると、地域活動において、「自治会やPTAの会長・責任ある役職はほとんど男性である」が54.5%、「力仕事は男性、接待は女性と決まっている」が49.3%、「自治会やPTAの会長は男性と決まっている」が43.6%となっています。平成10年度の調査と比較して改善の傾向がみられますが、依然として固定的な性別役割分担が根強く残っています。
また、女性の参画を進める意識が高まる一方、「女性自身が責任ある役職につくのを避けている」との回答も33.8%あります。
(図表)地域における男女共同参画の意識
活力ある地域社会づくりのためには、しきたりや慣習の見直し、意識啓発、人材の養成、事例の収集提供等により、地域活動に男女が積極的に関わっていく環境を整備する必要があります。また、地域における方針決定過程への女性の参画を進めることや、地域社会の様々な活動に性別や世代を問わず多様な人々の参加を図るなど、地域組織を見直していく必要があります。
 
(2)防災、環境、観光等の分野での男女共同参画の推進
災害対策の分野では、被災時、不便な生活環境の下で家事や育児などの家庭的責任に対する負担が女性に集中するなどの問題が明らかになっています。防災対策は被災時の男女のニーズの違い等男女双方の視点に配慮して進める必要があります。
環境の分野では、女性の高い関心や経験を活かしながら、地球環境問題を解決し、持続可能な社会の実現を目指していくための取組を進める必要があります。
観光の分野では、男性も女性も参画して地域の自然、文化、産業等を新たな視点で見直すことで魅力のある観光地づくりを図る必要性があります。
 
<施策の展開>
(1)地域における方針決定過程への女性の参画促進と活力ある地域社会づくり
具体的施策 施策の内容 所管
地域における普及啓発 自治会、PTA等が主体的・積極的に男女共同参画に取り組むため、地域組織の実態把握に努め、クォータ制※の導入など役員の選出方法や組織の見直し等先進的な事例の収集提供や意識啓発を行います。
○自治会、PTA等の方針決定過程への女性の参画を拡大するため、地域組織のリーダーを対象とした講座を行うなど男性の理解と協力を得るための啓発に加え、女性自身の積極的な参画を推進するための啓発を行います。
○子育て支援活動・介護活動等の特定の性や世代で担われている分野への男女双方の参画を進めるため、事例の収集・提供、意識啓発を行います。
○市町村、推進団体、県などが協働して地域における男女共同参画社会づくりの普及啓発を図ります。
人権・男女共同参画課
文化財・生涯学習課
地域の活性化支援 地域発元気づくり支援金を活用して、男女共同参画の機運醸成や男女共同参画による地域づくりなど地域活性化の取組を支援します。 市町村課
 
(2)防災、環境、観光等の分野での男女共同参画の推進
具体的施策 施策の内容 所管
防災分野における男女共同参画の推進 出前講座等を通じて、自主防災組織に男女共同参画の取組を促進するよう啓発します。
○長野県地域防災計画などを協議する長野県防災会議への女性委員の参画拡大に努めます。
○長野県地域防災計画、各種災害対応マニュアル及び災害用備蓄品の見直しに当たっては、男女共同参画の視点に配慮します。
危機管理防災課
女性を含む消防団員の加入促進に係る広報啓発を行います。 消防課
環境分野における男女共同参画の推進 環境問題に関する女性の高い関心や豊かな知識経験を活かせるよう、情報提供に努め、地球温暖化防止活動推進員の活動を支援します。 環境政策課
温暖化対策課
観光分野における男女共同参画の推進 女性の割合が比較的多い観光産業従事者に対するおもてなし研修会の開催を支援します。 観光振興課
 
《用語解説》
※「クォータ制」:割当制。ここでは男女いずれかの比率を一定割合以上にする(又はしない)よう定めること。
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基本目標8男女の仕事と生活の調和
<現状と課題>
(1)仕事と生活の調和の実現
仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現は、個人の生活の充実とともに、企業の生産性向上、さらには社会・経済の活性化に役立つという理解が十分浸透していません。

結婚や出産・育児期を通じて、働くことを望む女性が増えています。また、就業を継続している女性についてみると育児休業を取得している者の割合も増えてきています。しかし、女性は結婚・出産・育児それぞれの時期において働き方の選択を迫られています。結婚・出産を契機に退職する女性が多く、出産前後に継続就業している者の割合は増えていません(図表)子どもの出生年別第1子出産前後の就業経歴。また、離職した女性は、就業条件等において自分の希望に沿った再就職が難しい状況にあります。
 
長時間労働の抑制、男性の職場中心のライフスタイルからの転換、年次有給休暇等の取得が進んでいないことなどの理由により、男性の育児・家事への参加は少ない状況にあり、仕事に追われ、心身の疲労から健康を害しかねない人も見られます。また、女性と比較して男性は育児休業の取得が進んでいません。平成22年度に県商工労働部が実施した「女性雇用環境調査」によると、育児休業の取得率は女性が92.8%であるのに対して、男性は0.8%にとどまっています。
平成21年度に県企画部企画課が実施した「職場における子育て支援に関する調査」によると、「今後育児休業制度を利用したいと思わない」とする男性は21.1%で、その理由は、「制度を利用すると同僚に迷惑がかかる」が22.6%で最も多くなっています。
(図表)男性の育児休業制度に対する意識
 
また、長野県の高齢化率は全国平均を大きく上回っており、今後、介護を要する高齢者の増加に伴い、仕事と介護の両立に問題を抱える労働者の増加も見込まれます。
 
男女ともに人生のそれぞれの段階に応じて、多様な生き方を選択できるようにするため、仕事と生活の調和の意義や多様な働き方の普及を図る必要があります。
また、保育・介護サービスの充実や、育児・介護のための各種制度を利用しやすい環境づくり、健康で安心して働ける職場環境づくりなど、仕事と生活の両立支援に取り組む必要があります。
 
(2)子育てをサポートする体制の充実
長野県の平成21年(2009年)の合計特殊出生率は1.43となり、長期的に少子化の傾向が進み、未婚化・晩婚化も進行しています。急速な少子化の進行には、結婚、出産、育児、教育、就業環境などライフステージ全般で様々な要因があります。社会的背景としては、子育てに対する不安や負担感の増大、仕事と家庭の両立困難、結婚・出産に対する意識の変化などが見られます。このため、行政、企業、地域など多様な担い手が連携を強化して、社会全体で子育てを応援する気運を高めながら、安心して子どもを生み育てられる環境づくりに取り組んでいく必要があります。
長野県の平成22年度の保育所数は592か所、入所者数は51,180人で待機児童はゼロとなっています。しかしながら、核家族化や女性の社会進出の進行、就労形態の多様化等に伴い多様な保育施策に対する要請が高まっており、保育サービスの改善、子どもの健康・安全の確保、保育士の資質・専門性の向上等、保育所の機能及び質の向上に努める必要があります。また、放課後や休日等における子どもの安全・安心な居場所づくりを推進する必要があります。
 
<施策の展開>
(1)仕事と生活の調和の実現
具体的施策 施策の内容 所管
仕事と家庭の両立支援 従業員の子育て支援に積極的に取り組む企業(事業所)の登録を行うとともに、模範となる先進企業を表彰することにより、企業における仕事と家庭の両立支援の積極的な取組を促進します。
○個々の企業に対して、仕事と家庭の両立支援に関する制度の周知や情報提供を行うアドバイザーを派遣し、企業・事業所の取組を支援します。
○仕事と生活の調和の実現に向けて、労働者、事業主に対するセミナー等により、仕事と家庭の両立支援制度の利用促進や働き方の見直しに関する意識醸成を行います。
労働雇用課
短時間正社員制度、テレワーク、ワークシェアリング等、ワーク・ライフ・バランスを可能にする多様な働き方について、事例の収集提供などにより普及を図ります。 労働雇用課
人権・男女共同参画課
男性の働き方の見直しや育児・家事等への参画を促進するため、モデルとなる事例を収集し、提供します。
○子育て支援活動・介護活動等の特定の性や世代で担われている分野への男女双方の参画を進めるため、事例の収集・提供、意識啓発を行います。
人権・男女共同参画課
地域住民に対する研修、セミナー等により、仕事と家庭の両立支援制度の利用促進や働き方の見直し、男性の子育て参加に関する意識醸成を行います。 人権・男女共同参画課
文化財・生涯学習課
各校で時間外勤務縮減や部活動の適正化等に向けた具体的な取組を促します。 義務教育課
高校教育課
スポーツ課
「後期長野県職員子育て支援プラン」に基づき、子育て支援制度等の周知に努めるとともに、管理職をはじめ全職員の子育て支援意識の醸成に努めます。 人事課
心の健康づくりの推進 長野県自殺対策推進計画に基づき、総合的かつ効果的に自殺対策を推進します。 健康長寿課
メンタルヘルスケアに関する企業の取組に対する周知・啓発を行います。 労働雇用課
入札参加資格審査における優遇措置 県の建設工事入札参加資格審査において仕事と育児・介護の両立支援に取り組む企業に対する優遇措置を講じます。 技術管理室
 
(2)子育てをサポートする体制の充実
具体的施策 施策の内容 所管
子育て支援体制の推進 「ながの子ども・子育て応援県民会議」のネットワークを活用し、県民誰もが安心して子どもを生み育てられる環境づくりを目指して、地域の助け合いによる子育て支援、仕事と家庭の両立支援など、様々な連携・協働による取組を推進します。 企画課
病児・病後児保育、延長保育、乳児保育、1歳児保育等の様々な保育対策を実施する市町村に対する補助を行います。
○放課後や休日等における児童の安全で安心な居場所づくりと健全な育成を支援するため、放課後児童クラブの活動を支援します。
こども・家庭課
放課後の子どもの安全で安心な居場所を提供するため、地域の方々との交流を行う放課後子ども教室を実施する市町村を支援します。 文化財・生涯学習課
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◇安心で安全な社会づくり

基本目標9人々が安心して暮らせる環境の整備
<現状と課題>
(1)高齢者等が安心して暮らせる環境の整備
高齢社会を豊かで活力あるものとしていくためには、高齢期の男女が地域の人々とともに活躍できる社会が求められています。就業を希望する高齢者に対して、年齢・性別に関わらずやりがいを持って働くことができる雇用・就業環境の整備を進めるなど、社会参加や社会貢献を支援する環境を整備する必要があります。
平成22年(2010年)10月1日現在、長野県の高齢者(65歳以上)の人口は570,127人で、高齢化率は26.5%と、全国平均を大きく上回り、男女別でみると6割近くが女性です。
長野県の高齢化率は平成32年(2020年)ごろには30%を超えその後も上昇しますが、高齢者人口は平成32年(2020年)の約64万人をピークとして、その後は緩やかに減少するものと見込まれています。
75歳以上高齢者の総人口に占める割合は、平成37年(2025年)には20%に達し、5人に1人が75歳以上になると予測されています。また、高齢者のひとり暮らしが増加する傾向があり、地域とのつながりが少ない男性の増加が予想されます
(図表)長野県の高齢化人口の推計
 
平成23年度の長野県の要介護(要支援)認定者数は100,875人になると見込まれ、また、認知症高齢者の増加も見込まれることから、介護サービスの質の向上や、一人ひとりの状況に応じて選択できる介護サービス基盤の整備が必要です。
平成19年度に県社会部が実施した「高齢者等実態調査」によると、居宅での主な介護者は72.6%が女性ですが、最近では男性の介護者の割合が増加傾向にあります。女性に介護の担い手が偏っていること、また、家事の経験が少ない高齢の男性にとって、介護は心身への負担が大きくなることが課題となっています。このため、介護保険制度の充実等、社会全体で介護を支える仕組みづくりが必要となっています。
また、障がいのある人もない人も共に生活し活動できる社会の構築を進めるため、障がいがあっても住み慣れた地域で自分らしく生活していけるように、身近な地域での保健福祉サービスの充実を図るとともに、障がいの程度に応じて就労が可能となる施策を推進する必要があります。
 
(2)ひとり親家庭の自立支援
ひとり親家庭(母子家庭・父子家庭)の世帯数は年々増加しています。
ひとり親家庭では、父又は母が子育てと生計を一人で担うこととなるため、日常生活、仕事、収入、子どもの養育など様々な面で困難な状況に置かれており、特に母子家庭が経済的に厳しい状況に置かれています。
そのため、生活支援、就業支援、経済的支援など、ひとり親家庭の負担を軽減する総合的な対策が必要です。
(図表)ひとり親家庭の世帯数の推移
 
<施策の展開>
(1)高齢者等が安心して暮らせる環境の整備
具体的施策 施策の内容 所管
社会参加の推進 高齢者の能力の活用を図り、多様な就業機会の確保や地域活動への参加を促進するため、「長野県シルバー人材センター連合会」の事業活動を支援します。
○地方事務所に求人開拓員を配置し、障がい者、中国帰国者等の就職困難者に対し、職業相談、就職希望者の能力や適正に応じた求人開拓、紹介状の発行等を行います。
労働雇用課
社会奉仕・相互扶助等の社会参加活動の促進を図るため、老人クラブ活動を支援し、県老人クラブ連合会等と連携した施策を実施します。
○高齢者の生きがいづくり、健康づくり及び社会参加活動を促進するため、長野県長寿社会開発センターを支援します。
健康長寿課
心身障がい(児)者が地域の中で生活の充実と自立した生活、社会参加を支援するため、一時的な介護委託や余暇活動の場の提供、自立支援給付、就業等の相談、障がい児施設利用者負担の軽減等を行います。 障がい者支援課
福祉・介護人材の育成・確保 福祉人材確保のため各種支援制度を実施するとともに、社会福祉従事者の資質向上のための研修等を実施します。
○介護技術の普及及び介護従事者の資質向上のため、介護従事者研修、介護支援専門員研修等の研修を実施するとともに、県民に対する介護知識・技術の普及を図ります。
地域福祉課
地域包括ケア体制の確立 市町村が行う地域包括支援センターの体制整備を支援し、包括的・継続的なケアマネジメントを提供できるよう、担当職員の調整能力や資質の向上を図ります。 健康長寿課
介護支援室
介護サービス基盤の整備 居宅サービスに適切な事業者指定等を行うとともに、事業者や職員に対する研修、指導を行います。
○施設・居住系サービスの整備に当たっては、市町村等の保険者が算出したサービス必要量を尊重し、基盤整備を支援します。
介護支援室
高齢者の権利擁護 認知症に関する県民の理解を深めるとともに、高齢者虐待を防止するため、啓発活動を行います。 健康長寿課
介護支援室
障がい福祉サービス基盤の整備 障がい福祉施設の整備等に対し助成を行います。 障がい者支援課
県営住宅の活用 高齢者、障がい者世帯を県営住宅への優先入居の対象とします。
○既存の県営住宅をグループホーム等へ活用することにより、障がい者等の自立した地域生活を支援します。
○県営住宅の建替えに併せ、車いす利用の方が入居可能な住宅の整備を進めます。
住宅課
 
(2)ひとり親家庭の自立支援
具体的施策 施策の内容 所管
生活・子育ての支援 母子自立支援員によるひとり親家庭福祉施策に関する情報提供など生活全般の支援を行います。
○生活安定のための講習会の開催支援、市町村の行う日常生活支援への助成を行います。
こども・家庭課
健康福祉政策課
人材育成課
労働雇用課
経済的支援 児童扶養手当の支給、母子寡婦福祉資金の貸付、医療費の自己負担額に対する助成等経済的な負担の軽減を図ります。
就業の支援 就業支援員による職業紹介を実施します。
○求人開拓員による職業相談、求人開拓、紹介状の発行等を行います。
○資格取得や技能習得のための講習会の開催及び給付金の支給を行います。
○就業困難な母子家庭の母等に対して職業訓練を実施します。
県営住宅の活用 ひとり親世帯を県営住宅への優先入居の対象とします。 住宅課
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基本目標10男女間のあらゆる暴力の根絶
<現状と課題>
(1)女性に対する暴力根絶のための基盤づくり
暴力は、その対象の性別や当事者の間柄等を問わず、許されるものではありませんが、配偶者や恋人などからの暴力、性犯罪などの被害者は女性が多く、こうした暴力の根底には、女性の人権の軽視があるといわれており、男女共同参画社会を形成していく上で、女性に対する暴力の根絶は、克服すべき重要な課題の一つといえます。
また、平成22年度に県企画部人権・男女共同参画課が実施した、高校生の意識調査によると、『デートDV』※について「知っている、または聞いたことがある」とする割合は30.2%となっており、男女間の暴力について認知度が低い状況にあります。
男性と女性が、それぞれの尊厳を重んじた対等な関係をつくり、暴力を容認しない社会を実現するための体制の充実、意識啓発を行うことが求められます。
特に、将来にわたって、周囲の人と暴力のない関係を築いていくためにも、若年層に対する意識啓発が重要です。
 
(2)配偶者からの暴力防止及び被害者保護と自立支援
配偶者暴力防止法をはじめとする法制度、行政側の取組や体制整備は進展してきていますが、被害の発生は総じて高水準にあります。
県内の女性相談の件数は、約6,000件程度で推移していますが、そのうち配偶者等からの暴力(ドメスティック・バイオレンス、以下「DV」という。)に関する相談件数は約30%を占めています。
(図表)女性相談件数の推移
内閣府が実施した男女間における暴力に関する調査によると、これまでに結婚したことがある女性(1,358人)のうち、3人に1人が配偶者からの暴力被害を経験しています。
こうした実態を踏まえ、DV被害者の保護を適切に行うための、相談体制、保護機能の強化、関係機関との連携強化が必要です。
DVの被害者は、経済的・社会的に自立することが困難であることから、暴力を受忍せざるを得ない環境に置かれてしまっているケースがあることも考えられます。
被害者が、暴力から逃れて自立した生活を営んでいくためには、被害者の置かれた状況に応じた支援を実施する必要があります。
全国の児童相談所に寄せられる児童虐待相談件数は年々増加し、子どもの生命が奪われるなど、重大な事件も後を絶たない状況にあります。
児童が同居する家庭内でのDVは、児童に著しい心理的外傷を与え、「児童虐待の防止等に関する法律」において児童虐待に当たるとされていることから、関係機関等の連携を図り、こうした家庭の児童への適切な対応も求められます。
(図表)配偶者からの被害経験
 
(3)性犯罪・ストーカー事案等への取組
女性に対する暴力は、その性質上、被害が潜在化しやすく、深刻化する可能性が高いといえます。
性犯罪・性暴力については、誰にも相談できなかったケースや、低年齢時の被害も多く、潜在化防止のための広報・啓発活動の推進や相談体制の充実が求められます。
関係者は、被害者が心身に深い傷を負っていることをよく理解し、2次的被害を防止する観点からも、被害者に対し、十分な配慮を行わなければなりません。また、被害者の身体的・精神的回復のための支援も必要です。
 
(4)セクシュアル・ハラスメント及びパワー・ハラスメントの防止
セクシュアル・ハラスメント※パワー・ハラスメント※により、被害者は、能力発揮を妨げられたり、時に抑うつ状態や退職に追い込まれる例もあります。
雇用の現場におけるセクシュアル・ハラスメント防止に関しては、平成19年(2007年)、男女雇用機会均等法の改正により、事業主に雇用管理上の措置が義務づけられました。また、パワー・ハラスメントも、平成21年(2009年)に精神疾患や自殺に関する労災認定の判断基準の見直しにより、労災認定判断の査定項目に加えられました。
平成20年度に都道府県労働局雇用均等室に寄せられたセクシュアル・ハラスメントの相談件数は1万3,529件で、それまでの増加傾向から減少に転じましたが、相談者の内訳をみると、女性労働者からの相談が半数以上(60.2%)を占めています。
また、平成20年度に全国の総合労働相談センターに寄せられた、労働基準法上の違反を伴わない、いわゆる民事上の個別労働紛争相談は236,993件あり、このうちいじめ・嫌がらせが12.0%を占めており、この割合は増加傾向にあります。
セクシュアル・ハラスメントもパワー・ハラスメントも、相手の心と身体の健康に悪影響を及ぼし、社会的活動を束縛する重大な人権侵害です。
こうした認識を持つための意識啓発や防止対策の実施、相談体制の整備等による被害者支援が求められます。
また、学校など教育機関においても、セクシュアル・ハラスメント防止のため、教職員への研修を実施するとともに、児童生徒や保護者へ相談窓口を周知し、被害者が相談しやすい環境づくりと、適切な対応への取組が必要です。
(図表)都道府県労働局雇用均等室に寄せられた職場におけるセクシュアル・ハラスメントの相談件数
 
<施策の展開>
(1)女性に対する暴力根絶のための基盤づくり
具体的施策 施策の内容 所管
暴力防止のための啓発 DV防止に関する講演会の開催により意識啓発を行うほか、暴力を発見したときの通報先や相談先を周知します。 人権・男女共同参画課
こども・家庭課
児童が被害者となる犯罪防止のため、学校における被害防止対策として、講話等の広報啓発活動を推進します。
○各種広報媒体を利用して性犯罪等の発生や潜在化を防止するための広報啓発活動を推進します。
県警本部
被害者支援と体制整備 女性相談センターの相談や、男女共同参画センターの一般相談、専門家によるカウンセリング、法律相談を通じて、被害者に対する支援を行います。
○DV被害者等を含む犯罪被害者等の権利利益や保護を図るため、被害者等への情報提供や、県民に対する広報啓発を実施します。
人権・男女共同参画課
こども・家庭課
被害者に対する支援を効果的に推進する専門支援員の育成や教養を進めるとともに、民間支援団体との連携を深め、この利用を呼びかけるなど、犯罪被害者の要望に適切に対応できる体制を構築します。 県警本部
若年層への啓発 県内高等学校・大学等の学生を対象に、デートDVに関する講座を実施し、加害者・被害者にならないための意識啓発を行います。 人権・男女共同参画課
高等学校における人権教育担当者が参加する学校人権教育研修・連絡協議会において、デートDV等の内容を扱います。 高校教育課
 
(2)配偶者からの暴力防止及び被害者保護と自立支援
具体的施策 施策の内容 所管
総合的な施策の推進 「配偶者からの暴力の防止及び被害者のための支援基本計画」に基づき、暴力を許さない社会づくりとDV被害者の保護・自立支援のための総合的な施策に取り組みます。 人権・男女共同参画課こども・家庭課
県警本部
DVに関連する被害者の保護や、児童虐待への適切な対応 児童虐待・DV24時間ホットラインにより、24時間相談を受け付けます。通告、通報を速やかに児童相談所や女性相談センターにつなげるほか、相談内容の緊急度を判断しつつ、適切な機関から支援が得られるようにします。 こども・家庭課
DV被害者の安全確保のため、積極的な事件検挙、警告・指導を推進するとともに、関係機関との連携による被害者保護を推進します。 県警本部
被害者の自立支援 様々な困難を抱えた女性の一時保護等を実施するほか、女性相談センターにより相談、指導、助言を行います。また関係機関との連携により、被害の深刻化を防ぎ、被害者の自立支援を行います。 こども・家庭課
DV被害者の居住の安定、経済的自立を支援するため、県営住宅の福祉目的空家への入居を認めます。また、公募による入居を希望する場合は、優先入居の対象とします。 住宅課
相談・支援体制の充実 相談担当者に対する研修を行い、窓口対応の充実を図ります。
○全県域、各圏域の関係機関による連絡協議会を開催し、県民への啓発、被害者の保護及び支援における各機関の連携、暴力防止のための教育を進めます。
人権・男女共同参画課
こども・家庭課
 
(3)性犯罪・ストーカー事案等への取組
具体的施策 施策の内容 所管
被害者の適切な保護 被害女性の迅速適正な保護と、外国人女性に対する帰国支援、事件検挙による風俗環境の浄化を図ります。
○ストーカー、DV被害者の安全確保のため、積極的な事件検挙、警告・指導を推進するとともに、関係機関との連携による被害者保護を推進します。
○児童が被害者となる犯罪防止のため、事件検挙による被害児童の早期救出と立ち直り支援を推進します。
県警本部
被害者への支援 「女性被害犯罪ダイヤルサポート110」により、性犯罪被害者からの相談を受け付けます。
○女性警察官など、被害者が要望する性別の警察官による事件発生直後の支援や事情聴取、カウンセリング制度を活用し、精神的な負担を和らげます。
○診断書料、検査料、緊急避妊等の公費負担を行います。
防犯のための環境整備 性犯罪多発場所の防犯診断の実施と市町村等関係機関に対する防犯設備の整備や改善等の働きかけを推進します。
講習会の実施 性犯罪を防止するため、女性対象の防犯講習会・護身術講習会等を実施します。
 
(4)セクシュアル・ハラスメント及びパワー・ハラスメントの防止
具体的施策 施策の内容 所管
働く場での意識啓発 労働教育などで、企業におけるセクシュアル・ハラスメントやパワー・ハラスメント防止の意識啓発に努めます。 労働雇用課
被害者からの相談対応 労政事務所において企業におけるセクシュアル・ハラスメントやパワー・ハラスメントについて相談に応じ、必要な場合は、関係機関の支援が得られるようにします。
相談窓口の情報提供 セクシュアル・ハラスメントを含む女性のための各種相談窓口に関する情報提供を行います。 人権・男女共同参画課
教育の場での防止対策 スクール・セクシュアル・ハラスメント防止ガイドラインを活用した研修会を開催し、各学校の取組を進めます。
○各校に設置されている児童生徒や教職員のための相談窓口が充実し、機能するよう校長会等で要請します。
義務教育課
高校教育課
特別支援教育課
 
《用語解説》
※「デートDV」:交際相手からの暴力。結婚していない男女間での体、言葉、態度による暴力のこと。
※「セクシュアル・ハラスメント」:相手の意に反する性的な言動によって、不利益を与えたり、不快な思いをさせたり、能力の発揮に重大な影響を与えたりすること。
※「パワー・ハラスメント」:職権などの力を背景にして本来の業務の範疇を超えて、継続的に人格と尊厳を傷つける言動を行い、就労者の働く環境を悪化させたり、雇用不安を与えたりすること。
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基本目標11生涯を通じた女性の健康支援
<現状と課題>
男女がお互いの身体的性差を十分に理解し合い、お互いの人権を尊重しつつ、生涯にわたり健康で充実した生活を送ることは、男女共同参画社会の形成に当たっての前提と言えます。
次世代を担う子どもたちのためにも、薬物乱用や喫煙習慣等、健康をおびやかす問題について対策を推進する必要があります。
妊娠・出産期は、女性のライフステージでは大きな節目であり、この節目に応じた健康支援により、女性が健康を保持することができるように、適切な対策を推進する必要があります。
周産期※医療の体制の整備や、思春期の男女を対象とした健康に関する広報啓発等の取組は進んできていますが、妊娠・出産に関しては、産科医不足等により分娩を取り扱う医療機関が減少し、身近な場所でお産ができない地域が生じており、安心して出産できる環境を整えることが求められています。
また、「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ※」(性と生殖に関する健康と権利)の考え方を認識し、望まない妊娠を防ぐという観点から、性に関する健康問題について正しく理解できるような教育を行ったり、不妊に悩む男女への精神的・経済的支援を行うことも必要です。
女性特有のがんである子宮がん、乳がんの検診受診率は、平成19年度の国民生活基礎調査によると、子宮がん23.7%(全国平均21.3%)、乳がん24.4%(全国平均20.3%)となっています。長野県の死因の第1位であるがんによる死亡を減らすには、がん検診の受診による早期発見が重要であり、「長野県がん対策推進計画」では、検診受診率を平成24年度までに50%にする目標を設定しています。目標達成のため、がん検診に関する啓発や体制整備が必要です。
(図表)女性特有のがん検診受診率
 
<施策の展開>
(1)健康をおびやかす問題についての対策
具体的施策 施策の内容 所管
薬物乱用、喫煙による健康被害防止対策 若い世代への薬物乱用防止のための意識啓発や、ラジオスポット等を活用した啓発を実施します。
○薬物乱用防止指導員を委嘱し、地域に密着した啓発活動を行います。また、関係団体、関係機関の連携を図るため、長野県薬物乱用対策推進協議会、地区協議会を運営します。
薬事管理課
生涯にわたる健康の確保を図るため、保健所事業等において、受動喫煙や喫煙習慣等たばこの害から健康を守るための普及啓発を行います。 健康長寿課
学校において喫煙、飲酒禁止を含む薬物乱用防止教室の開催を推進するため、その講師、指導者及び教職員を対象に研修会を実施します。 保健厚生課
HIV/エイズ、性感染症対策 HIV/エイズ※、性感染症に関する普及啓発週間の設定、学校等への出前講座や効果的な啓発媒体による普及啓発活動を実施します。
○保健所における無料・匿名の健康相談・検査等を実施し、予防・蔓延防止対策や、感染者・患者に対する差別や偏見のない社会づくりを推進します。
○思春期の男女、保護者に対し、個別健康相談、集団指導を実施することにより、悩みの解消と正しい知識の普及を図ります。
健康長寿課
 
(2)女性のライフステージに応じた健康支援
具体的施策 施策の内容 所管
女性特有のがん対策 がんの治療には、早期発見が重要であるため、がん検診に関する啓発を行い、普及啓発に努めます。また、がん検診受診医療機関の市町村相互乗り入れ制度を実施し、受診体制の充実に努めます。
○子宮頸がんの原因となる性感染症の予防に関する啓発活動を行い、がん発生の防止に努めます。
健康長寿課
女性の健康支援 保健福祉事務所において、不妊、妊娠、更年期障がい等、女性の健康に関する女性医師、保健師、管理栄養士による一般相談を行います。 こども・家庭課
思春期の男女への健康支援 保健福祉事務所において、中高生、専門学校生等を対象に、電話や面接による思春期クリニックや思春期セミナーを実施します。 こども・家庭課
20歳までの大学生等が性に関する正しい知識及びカウンセリング技術を学び、中学生や高校生にピアカウンセリングを行います。
妊娠・出産等に関する支援 産科医不足等に対応するため、分娩を取り扱う産科医の確保や処遇改善の取組を推進します。
○周産期にかかる高度な医療機能を有する病院を「周産期母子医療センター」として指定し、周産期医療機関の連携による母体・新生児の転院搬送体制を確保します。
医療推進課
新生児集中治療室の長期入院児の増加により妊婦や新生児の救急搬送の受入ができない事態にならないよう、長期入院児が適切な療養・療育環境へ移行できるための支援を行います。
○不妊に悩む夫婦の身体的・精神的・経済的負担を軽減するため、不妊専門相談センターを開設し、不妊専門相談コーディネーター及び産婦人科医師による相談を実施するほか、費用の一部を助成します。
こども・家庭課
 
《用語解説》
※「周産期」:妊娠満22週以降、生後1週間未満までの期間をいう。分娩前後の母子の様々な危険を予防する上で、極めて重要な期間。
※「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」:「リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)」とは、平成6年(1994年)の国際人口/開発会議の「行動計画」及び平成7年(1995年)の第4回世界女性会議の「北京宣言及び行動綱領」において、「人間の生殖システム、その機能と(活動)家庭のすべての側面において、単に疾病、障がいがないというばかりではなく、身体的、精神的、社会的に完全に良好な状態にあることを指す」とされている。また、「リプロダクティブ・ライツ(性と生殖に関する権利)」は、「すべてのカップルと個人が自分たちの子どもの数、出産間隔、並びに出産する時を責任を持って自由に決定でき、そのための情報と手段を得ることができるという基本的権利、並びに最高水準の性に関する健康およびリプロダクティブ・ヘルスを得る権利」とされている。
※「HIV/エイズ」:HIV(ヒト免疫不全ウィルス)は、エイズの原因となるウィルス。HIVの感染後、平均10年といわれる長い潜伏期間を経て、身体の免疫が低下し、様々な日和見感染症、悪性腫瘍などを発症すると、エイズ(AIDS:後天性免疫不全症候群)と診断される。

 

お問い合わせ

県民文化部人権・男女共同参画課

電話番号:026-235-7106

ファックス:026-235-7389

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