長野地域の取組(平成23年度実行計画)
 〜 新たな農業ビジネスの創出による
       活力ある善光寺平農業の構築と元気な農村づくり 〜

1 重点推進方策ごとの取組事項

 

■ 善光寺平の「売れる」果樹産地づくり

○単収増加・省力化・前進出荷を一挙に実現し収益向上につながるりんご新わい化栽培の普及を推進します。
○りんご新わい化栽培の早期普及に欠かせない台木生産を加速させるため、台木生産組織に対する技術支援や苗木生産業者に対する技術指導を行いフェザー苗木の安定供給を図ります。
○りんご中生種としてニーズの高い「シナノスイート」「秋映」と「シナノゴールド」、種なしで皮ごと食べられる商品性の高いぶどう「ナガノパープル」「シャインマスカット」等の産地化を推進します。
○県下一を誇るあんず産地の再構築を図るため、「信州サワー」等の新品種導入を進めます。
○出荷期の長期化や経営の危険分散を取り入れた品種・品目(野菜含む)の導入等による経営改善を支援します。
生産者の高齢化に対応した果樹園地の経営継承システムの構築に向けた取組を進めます。

■ 西山地域等の中山間地域の活性化の推進

○産直など消費者と直結した農産物の生産・販売や西山大豆の豆腐など地域農産物の加工による高付加価値化により、中山間地域の郷土食や伝統作物を活かした農業を推進します。
○グリーン・ツーリズムを促進するため、小・中学生の農家民宿体験や修学旅行の受入れなど、都市と農村との交流拡大に向けた情報提供を行い、農業経営の多角化を推進します。
○耕作放棄地解消計画に基づく復旧利用が進むよう耕作放棄地再生利用交付金等を有効に活用し、そば等の地域農産物の生産拡大への取組を支援します。
○中山間地での営農を継続し遊休農地の発生を防ぐため、新たな栽培品目として薬草・山菜等の導入や中山間地域農業直接支払事業(第3期対策)等の活用により中山間地の農村集落の活性化を支援します。特に薬草は、本格的な契約栽培に向けた生産拡大を図ります。
○イノシシ、シカ等野生鳥獣による農作物被害の軽減を図るため、関係機関と連携し捕獲・駆除を実施するとともに、学習会の開催等による体制整備や防護柵の設置等の集落ぐるみの総合的な取組を支援します。

■ 地域農業を担う多様な担い手や集落営農組織の育成

○拡充 新規就農者等の確保と定着を推進するため、就農促進プロジェクト活動を強化するとともに、就農支援施策を活用や農業技術・経営技術の習得を支援します。
○認定農業者の確保・育成に向け、関係機関との連携を強化して栽培技術や経営分析力の向上等の各種講座を開催し、総合的な経営管理能力の向上を支援します。
○集落営農を推進するため、農業委員等との情報共有を進め関係機関・団体と連携し、集落の合意形成に向けた取組みやリーダー発掘・育成等を支援します。また、集落営農を志向する集落を重点モデル集落として設定し、集落営農開始に向けた取組を支援します。
○集落営農組織の経営を発展させるため、水田裏作や麦−大豆等の二毛作を推進するほか、生産量や所得の増大に向けた取組を支援します。

■ 地域の特産品を活かした農業・農村ビジネスの創出

○農畜産物や農産加工品を生産する農業者(組織)の情報発信と食品加工業者、レストラン・ホテル、流通業者等との農・商・工連携により、販路拡大や付加価値の高い地域特産物の商品開発の取組を支援します。
○各地の郷土食の継承と食育への積極的な活用を進めるため、食農教育リーダーの育成に取り組みます。
○伝統野菜等、地域の特色があり品質が高い農畜産物の生産拡大や加工販売などを支援します。
○学校給食関係者と農産物生産者との結びつけにより、学校給食における地場産農産物利用拡大を推進します。

■ 環境負荷軽減・環境貢献につなげる環境農業の推進と共感の輪の拡大

○新規 ながの環境農業&Eco実践運動(平成2224年度)により、地域の環境負荷軽減と地球環境に貢献する環境農業の実践を進めるとともに、消費者の実践ほ場訪問等による理解と共感を広めます。
○わらマルチ等有機質資材やイネ科草生管理・炭施用等による腐植に富み団粒構造が発達する土づくりを進め、土壌分析等を活かした過剰成分の減肥、害虫判別力向上等を支援するため研修会等を開催します。
○新規 エコファーマーの認定拡大と実践支援、各種環境認証の取得にあわせ、緑肥作物やカバークロップなどの導入により、新たに制度化される環境保全型農業直接支払の対象化を支援します。
○新規 環境農業農産物の販路拡大として、マルシェへの出店や学校給食への農産物供給を支援します。
○農産物直売所における環境農業への組織的な取組・PRを支援します。

2 施策達成目標に関する取組事項

 

指標項目 H17
基準年
H23年
計画
H24
目標年
平成23年度の具体的な取り組み内容
〈対象地域〉・[連携機関]
新規就農者
(40歳未満)
18人 25人 25人 ○就農相談活動を充実し新規就農者の確保を進めます。
○若い農業者及び就農希望者の技術力・経営力・課題解決力向上を支援するため、ニューファーマー農業講座や里親研修等を実施します。
〈全域〉・[JA、市町村、農業委員会]
認定農業者数 764人 860人 830人 ○認定農業者の確保・育成のため、経営改善計画の作成指導、認定更新への啓発等により、経営力の高い農家育成を進めます。
○若手認定農業者の技術習得のため各種研修会を開催します。
〈全域〉・[地域担い手育成総合支援協議会(農業再生協議会)、営農支援センター]
集落営農
組織数
4組織 47組織 54組織
○集落営農を推進するため、農業委員との意見交換や研修会を開催します。
○関係機関・団体が連携し、課題解決やリーダーの確保・育成を進めます。
○重点モデル集落を設定し、集落住民へのアンケート調査、先進地視察・学習会等、集落営農設立に向けた合意形成を支援します。
〈長野市、信濃町、飯綱町〉・[JA、市町村、農業委員会]
りんご3兄弟
栽培面積
329ha 658ha 700ha

○「単収向上・省力化・前進出荷で収益向上」をキーワードとして、新わい化栽培の普及を支援します。
○県オリジナル品種を主体とした新わい化栽培用の苗木供給を推進します。
○強い園芸産地育成事業や果樹経営支援対策事業を活用した新・改植を進めます。
○県オリジナル品種「シナノスイート」「秋映」と「シナノゴールド」の産地化と適期収穫等による高品質化推進を支援します。 
〈長野市、須坂市 他〉・[JA]

ナガノパープル
栽培面積
8ha 43ha 45ha ○県オリジナル品種「ナガノパープル」の産地化及び裂果防止対策の普及による高品質安定生産の推進を支援します。
○種なしぶどうへの転換を進め、消費動向に対応した産地育成を支援します。
〈長野市、須坂市 他〉・[JA]
販売金額
5千万円以上直売所数
8箇所 15箇所 15箇所 ○地産地消の拠点となる直売所の生産者の確保等を支援します。
○農産物の品質向上や環境にやさしい農業への組織的な取り組みなど、マーケティング力向上を支援します。    
 <長野市、飯綱町 他〉・[JA、市町村]
農産加工
グループ数
27グループ 29グループ 29グループ ○地域農産物の高付加価値化を図るため、果物や米粉等を素材とした新たな農産加工品の開発を目指す意欲あるグループを支援します。
〈長野市 他〉・[JA、市町村]
エコファーマー
認定人数
317人 1,500人
※(3,760人)
1,500人 ○エコファーマーの導入計画の実践を進めるため、健全な土づくり、化学肥料・化学農薬の低減といった技術の啓発、普及を行い実践力向上を支援します。
○認定期間が終了する農業者に対する技術指導等を通じて、再認定に向けての取り組みを支援します。
○エコファーマー等の環境にやさしい農業への取り組みを販売に生かす活動を支援します。                   〈全域〉・[JA、市町村]
都市農村
交流人口
34,600人 37,500人 38,000人 ○「子ども農山漁村交流プロジェクト」受入地域における農産物収穫体験等の受け入れに係る情報発信等により、グリーンツーリズムでの来訪者増加を支援します。      〈長野市 他〉・[JA、市町村、関係団体]
遊休農地の
解消面積

250ha 250ha
(H23年)
○遊休農地の解消のため、補助事業を活用した土地条件の整備等を推進するとともに、地域農産物の作付けを行う組織等を支援します。
〈全域〉・[JA、市町村、農業委員会]

注)※H20年度実績、21年度実績及び今後の方針等を踏まえ、24年度目標を上回る単年度努力目標数値を設定。

3 生産努力目標に関する取組事項

(1)作目ごとの重点推進事項

作目 重点推進事項 具体的な取り組み
米穀類 生産振興 ○低コスト稲作の推進
○売れる米産地づくり支援

2毛作等の推進

○麦のユメセイキの産地化推進
大豆栽培の安定と生産拡大

○麦のユメセイキの産地化推進
大豆栽培の安定と生産拡大
○ソバの収量性向上
○環境にやさしい農業の推進

○水稲の湛水直播栽培の推進と低コスト化の推進
温暖化に対応した品種検討や適切な肥培管理等による低タンパクの良食味米生産の推進
○原産地呼称管理制度認定米の生産支援
○胴割れ米の発生防止、カメムシ被害軽減による品質向上対策
○新たな助成制度を生かした水田での麦−大豆作等2毛作化の推進

マメ科やイネ科の秋まき緑肥の導入による肥料低減と土づくりの推進
○適正施肥の徹底による麦のユメセイキの品質・収量向上対策

○味噌用大豆の導入と地域適応性の把握
○水田における畦立栽培等排水対策の推進
○県環境等認証や特別栽培農産物制度の取り組み面積の増大
流通販売 ○安全安心対策の推進
○地産地消の推進
○新たな加工品開発
○地域特産品の消費宣伝活動
○異品種混入防止対策、エコファーマー等の認証制度の活用及びGAP推進
○学校米飯給食への地元産米100%使用及び米粉の活用推進
○米粉を使った新商品開発や地元消費の推進
○原産地呼称管理制度認定米のPRによる販路拡大の推進
○産地化推進会議による麦のユメセイキのPR活動等、販路拡大に向けた取組みの推進
果樹 生産振興

○温暖化対応とりんご県オリジナル品種を核とした高品質産地体制整
○りんごの低樹高、省力化の推進

種なしぶどう産地体制の整備
地域振興果樹の高品質安定生産の推進と産地の再構築

○環境にやさしい農業の推進

○温暖化を見据えたふじ着色系統への転換の他、りんご県オリジナル品種の生産拡大と高品質生産の推進
りんご「シナノゴールド品質向上・消費拡大プロジェクト」による適期収穫の推進
○りんご新わい化栽培技術の啓発・普及
種なしぶどうの「ナガノパープル」「シャインマスカット」等への転換と品質向上支援
○もも・なし・プルーンの管理技術の徹底及び新品種・新技術の普及

○あんず「信州サワー」「ハーコット」等の導入検討
○有機質資材やイネ科草生管理等による腐植に富み団粒構造が発達する土づくり推進、施肥改善等研修会の開催、認証制度取り組み面積の増大
流通販売 ○マーケット需要に対応した供給体制の確立
○安全安心対策の推進
○新たな加工品開発や加工仕向けの推進
○マーケット需要の的確な把握と産地への迅速な情報提
○りんご「シナノゴールド品質向上・消費拡大プロジェクト」による認知度向上のためのPR
○エコファーマー等の認証制度の活用及びGAPの推進
○りんごの加工品開発促進及びりんごやあんず等の加工需要の創出等多様な需要拡大の推進
野菜 生産振興 ○アスパラガスの生産力強化の推進

○地域振興野菜(トマト、キュウリ、ながいも、イチゴ、カラーピーマン)の生産力強化の推進
○環境にやさしい農業の推進
○アスパラガス生産振興プロジェクトの推進による単収の向上
○アスパラガス県オリジナル品種の導入等による生産拡大
○高齢化に対応したアスパラガス集出荷体制の検討
○野菜産地強化計画に基づく高付加価値化・低コスト化の推進
○防除対策等管理技術の徹底及び新技術の普及推進
○有機質資材等による腐食に富み団粒構造が発達する土づくり、施肥改善に係る研修会の開催、認証制度取り組み面積の増大
流通販売 ○契約取引の充実強化の推進
○地域特産品の消費宣伝活動
○安全安心対策の推進
○野菜産地計画に基づく契約取引の推進
○伝統野菜のPRによる販路拡大の推進
○エコファーマー等の認証制度の活用及びGAPの推進
花き 生産振興 ○トルコギキョウ産地の再構築
○地域振興花き(バラ、キク、リンドウ、カラーなど)の高品質安定生産の推進と新品種の生産拡大
○りんどう切り花品質の向上
○需要に合ったトルコギキョウ安定生産性技術の向上
○高標高を活かした特色ある花きの産地づくり
○地域振興花きの防除対策等管理技術の徹底
○地域振興花き新品種の育成及び現地適応性検討
○りんどうハチ除けネットの導入による品質の向上
流通販売 ○顧客確保対策の推進 ○出荷規格の厳守、選別の徹底による商品性向上
○鮮度保持流通体制の確立に向けた取組みの推進
きのこ 生産振興 ○きのこ経営体の経営改善
○きのこ廃培地の有効活用
○価格低迷期の補完品目の導入による経営改善
○害菌汚染防止による生産量の安定化の推進

種菌生産供給体制の検討
○ソルガムプロジェクト推進事業による地域循環の仕組み作り
流通販売 ○安全安心対策の推進 ○異物混入防止対策及びGAPの推進
畜産 生産振興 ○効率的な畜産経営の推進
○安定した酪農経営の推進
○稲WCS・飼料米の生産と利用推進
○堆肥の有効活用
○みつばち振興(花粉交配用みつばちの確保)
○公共牧場の運営支援
○地鶏飼養農家の高品質維持のための飼養管理技術改善支援

耕畜連携による飼料用稲を含む飼料作物生産体制の整備
○コントラクター組織を活用した稲発酵粗飼料の生産拡大
飼料作物(えん麦)の二期作化の推進
○良質堆肥製造と利用の促進
○みつばち蜜源の増加とみつばちの維持確保の防除体制及び飼育の啓発

○口蹄疫及び高病原性鳥インフルエンザの防疫対策の徹底
流通販売

○地域特産品の消費宣伝活動

○「信州黄金シャモ」、「サフォーク」等のPRによる販路拡大の推進

 

(2)主要品目の生産計画と推進方向 

主要品目 H17
基準年
H23年
計画
H24
目標年
H23年産の推進方向
〈対象地域〉・[連携機関]
作付面積(ha) 4,420 3,777 4,000 ○湛水直播栽培技術の普及による低コスト稲作の推進
良食味を目指した施肥管理等による高品質生産の推進
○発生予察に基づく病害虫防除の推進
〈信濃町、飯綱町、小布施町〉・[JA、市町村、技術導入団体、生産組合]
10a収量(kg) 607 565 563
生産量(t) 26,900 21,356 22,500
りんご 作付面積(ha) 3,940 3,765 3,772 ○単収向上・省力化・前進出荷に直結できる新わい化栽培を生産者へPR
○新わい化栽培推進のためのフェザー苗生産体制の構築
○「シナノスイート」「秋映」「シナノゴールド」の産地化・高品質化推進を支援

○有機質資材による腐植を高め団粒構造豊かな土づくりの推進
○モデルほ場毎の土壌分析を生かした減肥等低コスト化の推進
〈長野市、須坂市、飯綱町、小布施町、千曲市、高山村、坂城町〉
[
JA、各地区果樹産地構造改革協議会、園芸作物生産振興協議会]
10a収量(kg) 2,046 2,148 2,190
生産量(t) 80,600 80,889 82,613
ぶどう 作付面積(ha) 1,020 1,015 1,028 ○種なし需要に応える「ナガノパープル」「シャインマスカット」等の産地化推進
○有機質資材による腐植を高め団粒構造豊かな土づくりの推進、土壌分析を生かした減肥等低コスト化の推進
○醸造用ブドウ適地での加工用ブドウの生産拡大の推進
〈須坂市、長野市、小布施町、飯綱町、千曲市、坂城町、高山村〉
[JA、各地区果樹産地構造改革協議会、園芸作物生産振興協議会]
10a収量(kg) 1,324 1,310 1,334
生産量(t) 13,500 13,295 13,710
アスパラガス 作付面積(ha) 174 174 177 ○県オリジナル品種の導入推進
○生産振興プロジェクトの推進による単収の向上
○雨よけ施設導入による前進出荷と生産の安定・拡大

○新埴・改埴栽培者の栽培技術の向上支援
〈長野市、小布施町、飯綱町、千曲市〉・[JA、園芸作物生産振興協議会]
10a収量(kg) 229 294 308
生産量(t) 398 512 545
トルコギキョウ 作付面積(ha) 16 18 17 ○有利販売に向けた8月定植の拡大
○単収向上と省力化に向けた2回切り作型の推進
○燃油に頼らない省エネ対策の普及及び新技術の検討
○抑制栽培の生産拡大のためのロゼット回避技術の検討
〈千曲市、長野市、坂城町〉・[JA、園芸作物生産振興協議会]
10a収量(本) 35,688 33,906 36,447
生産量(千本) 5,710 6,103 6,196

 

 

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