木曽の農業農村整備
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 発電には火力、水力、原子力発電など、いろいろな種類がありますが、農業用水などを利用した小水力発電について紹介します。

 農業用水でなくても河川や下水処理の排水などでも小水力発電を行うことは出来ますが、長野県木曽地方事務所農地整備課では、農業に関係した用排水路を利用した小水力発電について紹介していきたいと思います。
 
 実は、小水力発電について詳しく紹介したいのですが、詳しくなればなるほど難しい言葉がいっぱい出てきてよく分からないページになってしまうので、このページでは難しい言葉は使わずに紹介します。

 詳しく知りたい方は、こちらのページをご覧ください。
 →長野県農政部農地整備課 小水力発電のページ(リンク)

 皆さんも、CO2排出削減に参加しませんか?
 


まわる水車




電球      
 

・落差と水の流れがあればどのような場所でも発電できます! 
 
 基本的に「水の落差」と「水の流れ」があれば、どのような場所でも発電できます。
例えば、農村地帯でいえば、落差マスのある場所や急流の水路がある場所は効率よく発電できます。また、街中の水路で落差のある場所でも発電できます。幅40cm、落差が1m程度の小さな水路でも発電できます!

 当たり前ですが、水が流れていないと発電できません。常に水の流れている水路は発電に適しています。

 農村地帯には、このような場所がたくさんあって、今までこの水のエネルギーに着目してきませんでした。エネルギーを捨てていたのです。これからの時代は、この水のエネルギーに着目する必要があると思われます。

 ちなみに、長野県は、発電に利用可能な水力エネルギーが日本で3番目に多いとのことです。(1番は岐阜県、2番は富山県です)

上松町 
 山間地の場所でも急流の水路があれば、発電できます。
 
・小水力発電とは?
 
 小水力発電とは、水のエネルギーを使って発電しようというものです。水力発電のうち、1,000kw以下のものを小水力発電と呼んでいます。
 普通、水力発電といえば、大きなダムを造って大規模な発電施設があるものをイメージすると思いますが、農業用水を使った小水力発電ではとても規模の小さなものです(発電施設の規模が小さければ発電量も小さいですが)。
 
 太陽光発電は、昼間の太陽が出ているときだけ発電します。しかし、水力発電は、水が流れていれば昼夜問わず発電できます。農村を流れる用水路は一日中水が流れています。ということは、一日中発電できるということになります。

 ちなみに、規模の小さな発電機は、30万円くらいからあるそうです。
 

太陽光発電との比較
 家庭用の太陽光発電システムと比較してみます。

仮に、流量0.1m3/s(おおよそ幅40cmの水路)、落差1mの箇所に小水力発電を設置した場合、年間発電量(kwh)は、以下の式で表されます。

 年間発電量(kwh)=9.8×落差(m)×流量(m3/s)×効率×24時間×365日×稼働率

9.8 係数です。本当は「重力加速度×水密度」ですが、簡略化しています。
落差 今回は1mで比較します。
流量 今回は、0.1m3/sで比較します。(およそ幅40cm、勾配1/100程度の水路を想定しています。)
効率 水車や発電機などの総合効率です。他のホームページや色々な資料では0.7や0.72と書かれていますが、規模が更に小さな小水力発電施設になると、水路による曲がり損失なども考慮して0.6とします。
24時間 1日の時間です。
365日 1年の日数です。
稼働率 1年のうち何日稼動しているかを表す率です。農業用水の場合、農繁期しか通水しない場合が多いので、仮に55%とします。

そうすると、小水力発電による年間発電量は、
 9.8×1.0m×0.1m3/s×0.6×24時間×365日×0.55=2,833kwhとなります。


一般家庭用太陽光発電システムの年間発電量(kwh)は、
 年間発電量(kwh)=発電出力×24時間×365日×稼働率で表されます。
 発電出力は設置面積によりますが、一般的な家庭を想定して仮に3.5kwとします。
 稼働率は、1年のうち、どのくらい稼動しているかを表す率です。太陽光発電の場合、太陽が出ているときしか発電できないことと、朝や夕方は発電量が低いことなどから一般的に稼働率は12%といわれています。
 
 そうすると、太陽光発電による年間発電量は、
        3.5kw×24時間×365日×12%=3,679kwhとなります。
 
太陽とソーラー
 
 ちなみに、一般的な家庭の年間使用電力量は約4,200kwh程度といわれています。

 幅40cmの水路で、太陽光発電の4分の3、一般家庭使用電力量の3分の2程度、1年間で発電することになります。
 現在は、その発電できる水のエネルギーはあまり活用されていません。


・このようなことに利用できます!

 農業用水を利用した小水力発電では、農村の防犯灯やイノシシ対策用の電気柵にも利用できます。また、凍結防止用の電熱線や災害時の非常用電力にも利用できるかもしれません。電線を長い距離引っ張ってこなければいけない地域で電気を使いたい場合に特に有効だと思われます。

 今まで農業用水の持っているエネルギーについては、あまり注目していませんでした。しかし、水はエネルギーをもっています。それに着目してみると、かなりのエネルギーがあることに気づかされます。農村を見わたしてみると水の流れている場所がたくさんあります。その水のエネルギーを利用すればかなりの電気になり、CO2削減になると思われます。

 設置費用についても様々な補助金制度があります。

 逃げるイノシシ
 





 
・小水力発電を始めるにあたって

小水力発電を始めるにあたって、検討しなければいけない課題があります。それは、何に使用するかという使用目的と水利権などの協議事項です。あまり詳しく説明しますと、面倒くさいからやめた!となってしまうので、簡単に紹介したいと思います。

(1) 使用目的
 発電するということは、電気を使うという目的があって発電するものです。地域のために使うのか、売電のための発電なのか、使用目的をはっきりする必要があります。

(2) 協議事項
 農業用水を利用する小水力発電では、水利使用許可申請が必要となる場合があります。農業用水は、もともと河川から取水する水利権を持っていて、発電目的ではありません。そのため、新たに農業用水とは別の水利使用に関する許可を得る必要があります。最近は、もともとの水利権に従属する形の場合(用水路の中間に発電機を設置する場合)は、簡略化した書類でOKとなるそうです。
 また、それ以外に電気事業法における協議と電気事業者との協議などが必要となります。



 イノシシや獣対策用に電気を使いたいが、農地周辺には電気がきていないからどうしようとお困りの集落の方、急勾配の水路や落差マスがいっぱいあって何かに使えないか考えている集落の皆様、小水力発電について、一度考えてみてはいかがでしょう。

 まわる水車





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