農業試験場

しあわせ信州

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更新日:2015年8月3日

育種部

 育種部では、水稲、麦類の新品種の育成を行っています。

 水稲育種は明治30年に長野県農事試験場が設置された時から始まっています。長野県の水稲栽培は標高270m~1200m以上で行われ品種も多様なため、育種試験開始当初は県内の在来品種からの純系淘汰法により選抜した品種を奨励品種として県内に配布していました。交雑育種法による品種育成は大正12年より開始され、また、昭和10年には原村等に冷害試験地が設置されたため、早生品種の育成は主に試験地で実施されてきました。

 麦類育種は農事試験場が設置された翌年明治31年に開始され、県内の在来系統の調査から始まり、大正2年から優良系統の純系淘汰法による育種、大正11年から交雑育種法による品種育成を開始しました。また、昭和29年から大麦、昭和36年から平成22年まで小麦も含めた麦類の指定試験地として東北南部、関東東山の中山間高冷地に適した品種育成を行ってきました。

水稲育種

  耐倒伏性で多収な良食味品種「風さやか」
 

耐倒伏性で多収な良食味品種「風さやか」

「風さやか」の詳しい特性等はこちら

育種目標

ア 耐冷・良食味品種の育成

 長野県は水田の標高差が大きく、それぞれの地域で栽培が可能な耐冷性をもった品種、また近年の温暖化に伴い高温時に玄米外観品質が低下することのない高温登熟性に優れた品種を目標に開発を行っています。食味の良い品種開発のため従来の食味官能試験だけでなく、味度値などの測定による食味の指標を取り入れて品種開発を行っています。

イ 酒造好適米品種の育成

 長野県ではこれまでに多くの酒米品種を育成してきており、「美山錦」「ひとごこち」は県内外でも多く作付されています。平成27年度より国の資金も取り入れ、県工業技術センター食品部門、信州大学などと共同で「麹製造適性に基づく酒造好適米の新たな選抜技術の確立と品種育成」の事業を開始し、育種方法の開発と共に「山田錦」以上の品質を目指した品種開発を行っています。

ウ 新規用途米品種の育成

 これまでに低アミロース米「ねばりごし」、多収な多用途米「ふくおこし」、紫黒糯米「しなの深紅」「たかね紫」などの新規用途に適した品種を開発してきました。現在、米粉製造に適した系統として、粉状質米系統の選抜などをすすめています。

近年の育成品種(米)

育成年 品種名(登録)

最大普及面積

(県外を含む)

現在の普及面積

(県内)

【うるち】

昭和47年

しなのこがね

10,190ha(昭和55年)

0ha

昭和55年

ながのほまれ

7,000ha(昭和60年)

280ha

平成8年

ゆめしなの(PDF:377KB)

480ha(平成10年)

80ha

平成10年

きらりん(PDF:377KB)

120ha

110ha

平成19年 天竜乙女(PDF:511KB) 400ha(平成24年) 200ha
平成23年 風さやか 600ha 600ha
【多用途】
平成17年 ふくおこし(PDF:479KB) 100ha 100ha

【もち】

昭和60年

もちひかり

2,068ha(平成元年)

310ha

【酒米】

昭和27年

たかね錦

1,5500ha(昭和34年)

5ha

昭和39年

金紋錦

218ha(昭和46年)

40ha

昭和53年

美山錦

2,116ha(平成10年)

670ha

昭和57年

しらかば錦

207ha(平成4年)

20ha

平成7年 ひとごこち(PDF:168KB) 210ha 210ha
【紫黒糯】
平成10年 しなの深紅(PDF:111KB)    
平成19年 たかね紫    

【低アミロース米】

平成10年

ねばりごし(PDF:127KB)

 

 

注)長野県農政部農業技術課調べ

小麦・六条大麦育種

  東山皮糯109号
  東山皮糯109号

育種目標

ア 寒冷地南部・温暖地北部向け早生、耐寒性、高品質めん、パン用小麦品種の育成

 これまでに、「シラネコムギ」「ユメセイキ」「ゆめきらり」等の日本麺用品種、中華麺に適した「ハナマンテン」パンに適した「ゆめかおり」などを育成してきました。早生、耐寒性と共に縞萎縮病に抵抗性を持つ日本麺用の小麦品種、パン、中華麺用の硬質小麦の品種育成を行っています。

イ 寒冷地南部・温暖地北部向け早生、耐寒性、高品質食用大麦の育成

 これまでに大麦では「ファイバースノウ」「しゅんよう」「シュンライ」など全国的に栽培されている品種を育成してきました。早生、耐寒性などと共に機能性成分などをもった新規需要に対応した品種開発をすすめており、糯性の品種などを育成しています。

育成品種と普及面積(小麦)

育成年 品種名

最大普及面積

(全国)(年、ha)

現在の普及面積(全国)(ha) 主な普及県

昭和44年

ゼンコウジコムギ

昭和56年、120ha

0ha

長野

昭和61年

シラネコムギ

平成13年、2,831ha

1,722ha

長野、宮城

平成6年

しゅんよう

平成17年、390ha

250ha

長野

平成11年

キヌヒメ

平成15年、222ha

99ha

奈良、広島

平成13年

ユメセイキ

平成17年、325ha

215ha

長野

平成15年

フウセツ

平成15年、24ha

0ha

長野

平成16年

ユメアサヒ

平成21年、97ha

0ha

長野

平成17年

ハナマンテン(PDF:613KB)

平成23年、357ha

356ha

長野、埼玉

平成20年

ゆめかおり(PDF:215KB)

平成24年、552ha

552ha

栃木、長野、山梨、神奈川

平成24年 ゆめきらり(PDF:291KB) 平成24年、210ha 210ha 長野

育成品種と普及面積(大麦(皮麦))

育成年 品種名

最大普及面積

(全国)(年、ha)

現在の普及面積(全国)(ha) 主な普及県

昭和35年

シナノハタムギ

昭和43年、190ha

0ha

長野

昭和41年

リクゼンムギ

平成元年、293ha

0ha

宮城、長野、広島

昭和41年

ハヤチネムギ

昭和45年、43ha

0ha

岩手、宮城

昭和44年

ミノリムギ

平成元年、18,704ha

742ha

新潟、宮城、富山、福井、石川、長野、岐阜

昭和50年

サナダムギ

昭和54年、116ha

0ha

長野

昭和52年

アサマムギ

昭和62年、1,435ha

0ha

群馬、大分、長野、岐阜

平成元年

ハマユタカ

平成2年、50ha

0ha

福島

平成2年

シュンライ

平成14年、4,852ha

3,102ha

宮城、福島、栃木、群馬、長野、兵庫、鳥取

平成11年

セツゲンモチ

平成23年、82ha

38ha

群馬

平成12年

ファイバースノウ(PDF:202KB)

平成24年、10,057ha

10,057ha

岩手、山梨、長野、富山、福井、石川、三重

平成17年

シルキースノウ

平成20年、279ha

0ha

栃木、茨城

 

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お問い合わせ

農業試験場 

電話番号:026-246-2411

ファックス:026-251-2357

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