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更新日:2014年6月20日
平成24年(2012年)11月15日(木曜)午後1時30分から午後3時50分
県庁 教育委員会室
議第1号 平成24年11月県議会に提出される予定の議案に対する意見について
議第2号 職員の処分について
(1)平成24年度高等学校における発達障害に関する実態調査の結果について
(2)平成25年3月公立高等学校卒業予定者の就職内定状況について
(3)平成24年度携帯電話についてのアンケート結果について
(4)長野県スポーツ推進計画(案)について
(1)現地機関等の事例発表
(2)長野技能五輪・アビリンピック2012について
(3)日本学校農業クラブ全国大会平成24年度長野大会について
委員長 櫻井 久江
委員長職務代理者 耳塚 寛明
委員 高木 蘭子
委員 生田 千鶴子
教育長 山口 利幸
市川教育次長、荒深教育次長、田中教育総務課長、笠原義務教育課長、田中高校教育課長、成沢特別支援教育課長、武田教学指導課長、澤井心の支援室長、阿部文化財・生涯学習課長、松野保健厚生課長、原スポーツ課長
櫻井委員長
ただいまから第951回教育委員会定例会を開会いたします。
はじめに、本日、野村委員から所用のため欠席する旨の報告がありました。なお、過半数の委員の出席を得ておりますので、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第13条第2項により、本会議は有効に成立していることを申し添えます。
それでは、議事に入ります。本日の審議事項中、議第1号「平成24年11月県議会に提出される予定の議案に対する意見について」は、成案となる前の内容について審議・検討を行うものです。また、議第2号「職員の処分等について」は、特定の個人に関する情報が含まれている案件です。つきましては、議第1号及び議第2号を非公開で審議することが適当と思いますが、非公開とすることに御異議はございませんか。
全委員
異議なし。
櫻井委員長
御異議ございませんので、議第1号及び議第2号は非公開で審議を行うことに決定いたします。なお、議第1号及び議第2号の審議につきましては、本日の最後に行うことにします。
それでは、教育長報告事項に入ります。最初に、教育長報告事項1「平成24年度高等学校における発達障害に関する実態調査の結果について」、成沢特別支援教育課長から説明をお願いします。
成沢特別支援教育課長
(資料説明)
櫻井委員長
ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたら発言をお願いいたします。生田委員。
生田委員
御説明ありがとうございます。今、具体的な支援。例えば、先生方の研修であったりとか、支援専門員が4名で、各ブロックに1名ということでしょうか、まだまだ十分ではないと思いますけれども、支援の体制を整えていただいていること、すごくありがたいと思います。そのようにやり始めたのは、いつ頃からでしょうか。
成沢特別支援教育課長
発達支援専門員につきましては、22年度から始めております。緊急経済対策の基金を使いまして実施しているところでございます。
櫻井委員長
生田委員どうぞ。
生田委員
それと、3ページの3「スクリーニングにより、特別な支援が必要だと思われる生徒数」なのですが、これは医療機関で判断された生徒にプラスして、学校の先生が見ておそらく発達障害傾向があるのではないかという生徒を合わせた人数ということでしょうか。
成沢特別支援教育課長
これにつきましては、診断されたお子さんは除いてございます。あくまでもスクリーニングにおいてのみ、先生方複数でチェック表を用いまして、判断したお子さんのみ載っているところでございます。
櫻井委員長
生田委員どうぞ。
生田委員
前回の義務教育小中も同じような感じで、どれくらい診断を受けた生徒がいるかという御説明をいただいたかと思うのですけれども、確か小中学校は平成15年度からでしたでしょうか。高校が22年度からとなっていますけれども、高校は22年度から統計を取り始めたということでしょうか。
成沢特別支援教育課長
そのとおりでございます。22年度からです。
生田委員
その前に高校だけやらなかったのは、何か理由があればお聞かせいただければと思います。
成沢特別支援教育課長
その辺は、私は承知しておりませんので、後ほど調べて御報告いたします。
櫻井委員長
それでは、後ほどということで、他に御意見はございますか。
山口教育長
よろしいですか。
櫻井委員長
どうぞ。
山口教育長
年次について私の記憶が正確かなのですけれども、高等学校における発達障害というのは、当初教員にその認識が非常に薄くて、例えばなかなか指導が難しい生徒であるとかという見方があったのですけれども、そのような生徒さんが多いということはこの前お話ししたとおりです。その生徒さんからしてみると、中学校までは例えばそういう学級でいろんな形で支援を受けていたけれども、高等学校へ来たらポーンと放り出されたみたいな感じでまったく支援がないと。そのことで随分いろいろ形で、トラブルも含めて、問題が発生したと思っております。
そういうわけで、特別支援教育課に高校の発達障害を担当する指導主事を平成19年の後半から配置したのですね。その高校における体制づくりをしまして、実態調査については今話があったとおりです。緒に就いたばかりという部分があるのですけれども、これはやはり早急にやっていく必要があると思っていまして。特に、スクリーニングの数値も合わせますと3.36%ということになります。40人規模学級でも大体1名以上いて当然と。学校毎では、定時制と通信制は全校。全日制につきましても85分の78ですので、ほとんどの学校にいて当たり前ということです。その辺は早急に体制を整えたり、特に先生方の専門性をどうやって高めていくかというところが喫緊の課題であります。今までいろんなモデル校を設置してやってきておりまして、一定の成果が上がった部分と課題が明らかになった部分がありまして、もしその辺で補足があったら言ってください。
櫻井委員長
どうぞ。
田中高校教育課長
高校の方も、やはりそういう観点から見た方がいいのではないかという声が出てきたところで、さらに国の方から19年4月1日に特別支援教育の推進ということで、このときはそういう節目の年だったものですから、それから検討し始めて統計を取り出したという状況です。
櫻井委員長
よろしいでしょうか。
生田委員
長野県の教育を見ていく中で、私がすごく感じているのは、いじめの問題にしましても、不登校の問題にしましても、いつも発達障害の子どもたちが何らかの関係で関わってきているのですね。例えば、不登校ですと発達障害のお子さんが16%くらいですか。全体の16%と、ガイドラインによると不登校の子供たちに占めていると。あとはいじめの問題。あと学力、学校に行けなくなると、そういった子どもたちが学力的に落ちてしまうと。関連してくると思うのですけれども、私はすごく発達障害のこの問題に関しては、ケアをして、そしてもっと大きな視野で見ていく必要があるといつも思っています。
発達障害の子の様態は、もしかすると脳機能の障害とよく言われておりますけれども、研究者の中でまだ確定してこうだと決まっている段階ではなく、研究途上の状況だと思うのですね。それで、研究者の中では愛着障害の様態が発達障害と酷似している。様態だけ見て医療機関で発達障害と診断をされてしまうケースも多々あるという話を私は聞いています。もしそういうことで発達障害の子どもたちがどんどん増えていって、区別をして、しかし根本の原因をよくよく見てみると、様態が発達障害と酷似していて、環境の問題であって、本来であれば対応の仕方がまったく違わなければいけないと。薬を投与とか、そういったケースも発達障害ではありますけれども、環境を見直していくことが必要であったりとか、すごくデリケートな問題だと私は思っているのですね。
ですので、前回の会議では5年間で6倍でしたか、かなりの割合で発達障害と診断される子どもたちが増えてきているのですけれども、学校現場でどのような指導なのか、前回も保護者が医療機関に行きたくないと言えば行かなくてもいいという教育長のお話だったと思うのですけれども、やはり情報の少ない保護者とすれば、先生が行った方がいいと言えば、その方がいいのかなと従ってしまうことも多々あると思うのですね。それで、発達障害ですと言われて。でも、もしかしたら愛着障害、環境的なことから来るかもしれない。そこで見誤ることがもし起こったとしたら、数だけ増えていく。改善にはつながらないこともあると思うのですけれども、そういったところでその子一人ひとりのバックグラウンドをしっかり見てあげるという、そういった態勢も私は必要ではないかと。ただ医療機関に任せて、別に血液検査をするわけでもないですね、問診かと思うのですけれども、それで「この子は発達障害です」とされてしまうことに、私はとても危機感を感じています。
櫻井委員長
どうぞ。
田中高校教育課長
それは、確かにそのとおりだと思います。ただ、先ほど申し上げましたことで、どの学校でもそういうことを推進していこうという考え方の中で、それまで高校などでは特に、問題行動をとっても、そういう視点から見ることがなかったと思います。新たに発達障害あるいはそういう傾向も教員の方の視点として、そういうこともあり得るということで、いろいろ出てくる事象の中に、そういう観点で見た方がその子のためになるものがあるではないかと。それで研修を通して教師の見方をやはり広げたり、それに対する対応方法をみんなで考えていくようやっておりますので、何か高校において指導の方法をよりきめ細かくできるような視点で考えると私どもは思っております。
櫻井委員長
よろしいですか。
生田委員
発達障害の「障害」という言葉に、すごく私は違和感を持っているのですけれども、障害という名前を付けてしまうと、問題がその子にあるという捉え方になってしまいます。障害というのは、そのもの自体に問題があるから障害ということだと思っています。その子たちが十分伸び伸びと育つことができない環境、その社会に問題があり、学校環境に問題があるという捉え方で考えていかないと、とてもまずいのではないかなと思います。ですから、できるだけ早く学校の中の環境にそういった子どもたちも十分適応できるよう、環境を整備していくのが教育委員会の務めかと思いますので、そういった研修1つ1つはとても大事ですし、研修を通して先生たちがそういった子どもたちの困り感を解消する環境をつくっていくことに、全力を傾けていっていただきたいと思っております。
櫻井委員長
どうぞ。
成沢特別支援教育課長
先ほど高校課長も言われたのですが、このスクリーニングによって分かったお子さんに対しても、学校において支援会議というのを持って、このお子さんをどうやってこれから高校生活を送っていくかということを教師全体がみな集まって取り組んでいるというお話を聞いております。そのようなことで、学校の中の環境を1つ1つ改善することも大事だと思っておりますので、また一生懸命務めていきたいと思います。
それからあと1つ、先ほどの件で訂正をさせていただきたいと思います。この調査が始まったのは、高校の場合は平成19年からということで、これは学校教育法の中で特別支援教育が位置付けられたときから調査をしているということで、訂正をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
櫻井委員長
はい。
生田委員
最後に1つなのですけれども、以前もこの発達障害に代わる名前をぜひとも考えていただきたいということでお願いしているわけですが、1つ参考にと思ってお持ちしました。やはりそういったことを研究されている方が1つ案を出されていたのですけれども、「非定型発達」という言い方もあるのではないかという意見も聞きましたので、これから考えていく中でこういった名前もあるのかということを、ちょっと心のどこかに止めていただければと思います。 以上です。
櫻井委員長
他にございませんでしょうか。それでは以上で教育長報告事項1を終了します。
次に、教育長報告事項2「平成25年3月公立高等学校卒業予定者の就職内定状況について」、武田教学指導課長から説明をお願いします。
武田教学指導課長
(資料説明)
櫻井委員長
ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたら発言をお願いします。ございませんでしょうか。よろしいですか。それでは、以上のとおりでよろしくお願いいたします。以上で教育長報告事項2を終了します。
次に、教育長報告事項3「平成24年度携帯電話についてのアンケート結果について」、澤井心の支援室長から説明をお願いします。
澤井心の支援室長
(資料説明)
櫻井委員長
ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたら発言をお願いします。耳塚委員。
耳塚委員長職務代理者
まだ長野県の比率は全国に比べると低いことが事実としてあると思いますが、いずれ中学生の3分の2、小学生の3分の1が長野県でも携帯電話を所持するようになってくるのだろうと推測をします。持たせない指導から、やはり持つことを前提にして、ルールとか危険というのも意図的に教えることの重要性が非常に大きくなってきていると思います。相当便利なもので優良性は高いのですけれども、やはり危険の方をきちんと教えることの重要性が大きくなってきていると思いますので、今後の対応の19番に書かれていることを積極的に推進していただければと思います。大学生でも個人情報を無防備にネットに垂れ流すとか、あるいはネットを使った非難とか、あるいはありもしないことをネットで流されているという、そういう学生も年に何人か出てきています。ぜひ、積極的に指導を進めるようにお願いいたします。
櫻井委員長
他に御意見はございませんでしょうか。それでは、ただいまの耳塚委員の御意見も反映されるよう、よろしくお願いしたいと思います。以上で教育長報告事項3を終了します。
次に、教育長報告事項4「長野県スポーツ推進計画案について」、原スポーツ課長から説明をお願いします。
原スポーツ課長
(資料説明)
櫻井委員長
ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたら発言をお願いいたします。生田委員。
生田委員
ありがとうございます。この推進計画は、本当によくできているなと思って感謝いたします。結果につながるという大きなコミットメントの下これが作成されているかと思うのですけれども、そういったことから、やはり大きな発想の転換も必要になってくるかと思うのですね。そういった観点からいくつか質問をさせていただきたいと思いますがよろしいでしょうか。
その1つとして、SWANプロジェクト。冬季スポーツに関しての事業かと思うのですが長野県は夏季のスポーツがなかなか結果につながっていない部分があると思うのですけれど、SWANプロジェクトの夏バージョンみたいなものの考えについてお伺いしたいと思います。
原スポーツ課長
SWANプロジェクトに関しましては、長野県の1つの特色のオリンピックの財産を活かすということから新たに始めたものでございまして、夏季につきましては全くやっていないということではなくて、既にジュニア育成強化ということで、長いことジュニア世代から、予算措置もしながら競技ごとに対応しております。クラブだとか学校の部単位であったり、地域のスポーツクラブ単位であったりというところで、お話を聞きながら支援をすべきところには支援をしておりますので、SWANよりも以前からやっています。ただ十分だとは思っておりませんので、これからも例えば学校の運動部活動との連携だとか、学校の運動部活動と地域のスポーツクラブとの連携を推進し、それが国体、オリンピック等につながっていく。そんな道筋も考えながらやっていかなければいけないのかなと考えております。
櫻井委員長
どうぞ。
生田委員
それに関係するのですけれども、例えば長野県は冬季スポーツにとても優れていると思うのですが、他県で夏季スポーツに優れているところの指導者と冬季の長野県の指導者との交流といいますか、シーズンオフのときに一定期間交流して、お互いに技術を高め合うとか、そういった交流とかは今現在あるのか、また、もし無いのであれば、今後やっていくつもりはあるのかということをお聞きしたいと思います。
原スポーツ課長
指導者に関しましては、実は一番キーポイントでありまして、今申し上げたようなことができれば大変いいことなのですが、その前段階の指導そのものを確保していくことも、実は今、なかなか難しい状況があります。その辺につきましてもこれから進める中で盛り込んでおりますが、今おっしゃることに関しましては、JOCとかJISSといった国レベルのスポーツ指導団体がございます。その辺と意見交換をする中でできている部分がございますが、正直他県となりますと、その段階でそういったパイプが存在しないこともありますので、国のスポーツ指導団体の方と情報交換をしながら、どのようなことができるか探ってまいりたいと考えております。
生田委員
最初に言いました発想の転換と言ったのは、そういうことなのです。やはり今までと違ったやり方で今までと違った結果を出すことが、やはりほしい結果につながっていく、コミットメントを形に現していくことだと思いますので、そういった柔軟性も持っていただければありがたいなというのがあります。
それと、スポーツ振興なのですけれども、児童生徒のスポーツに接する機会もだんだん少なくなってきているという、データでも出ているかと思うのですけれども、そもそも子どもたちはなぜスポーツが必要なのかということをしっかり認識しているのかということを、私は問題提起をしたいと思います。周りの大人や先生が「スポーツをしなさい」と言っても、本人はなぜそれが必要なのかということを十分理解できていない。自分にそれが必要だという感覚が芽生えないと、なかなかそれにつながる行動を自分自身が取っていかないのではないかと思いますので、なぜスポーツが必要なのかということもやはり子どもたちに十分理解できるような、そういった体制もお願いしたいと思います。
原スポーツ課長
それに関しましては、今回の計画を策定する段階で一番強い問題意識がございました。例えば、資料でいえば9ページでございますが、「学校と地域における子どものスポーツ機会の充実」の中で、①「現状と課題」の中の3つ目に書きましたが、子どもたちが友だちと関わりあいながら遊んだり、運動したりする機会が少なくなり、体力やコミュニケーション能力が低下しているのではないかという問題意識を持っております。これに関しまして施策の展開では、12ページの「長野県版運動プログラムの普及」のところでございますが、その次の「幼児期からの運動の習慣化」のところで書いています。いろいろな遊びの中で体を動かすことは根源的に楽しいのだということを伝えることが大事だと思っております。体を動かすことの楽しさを感じ取ることができるように、幼稚園、保育園、家庭や地域等で行う運動遊びの取組みを支援しますと書きましたが、これは前回の計画ではこれほど強く言っておりません。今回の計画の中で実施しながら、この辺からまず始めていくことだと考えております。
生田委員
今のお話しいただいた内容は、大人が認識していることだと思うのですけれども、例えば体力が低下しているとか、スポーツを通してコミュニケーション能力を高めていきましょうということを、子どもたちが意識しているかということは、また別問題になってくるかと思うのですね。その必要性を子どもたちがどれだけ認識するかによって、やはり体力向上に向けての動きが変わってくるかと思いますので、そういったところを子どもたちにも分かりやすく説明していただきたいという意味で言いました。
それと、この資料の中にもありますが、公民館の活用ということもとてもいいことだなと思います。全国的にも1番ですか。千以上あるのですね、公民館の数が。そういった公民館の力を十分に活用していただければ、スポーツ活性化に大きな弾みが付くのではないかと思いますので、そういったことももっと詰めた内容をまたつくっていただければと思います。
それと質問なのですけれども、資料の5ページの運動遊びの箕輪町の取組みなのですけれども、この運動遊びというのは具体的にどういった遊びなのか教えていただければと思います。
原スポーツ課長
運動遊びという言葉は、文科省の指導指針にも出てくる言葉なのですけれども、個々のメニューはなかなか説明しづらいのですが、いろいろなものがあります。例えばクマさん歩きとか、そういった子どもが親しくなるような名前で、最初は四つんばいになって歩くこともなかなか今はしないということから、体を動かしながら、動かすことは楽しいのだということを気付かせてくれるという、そのようなやり方と私は理解しております。それが段々と発展していって、運動遊びから高学年の体力づくり、体づくりと進み、さらに中学校の体幹トレーニングという形で、だんだん進歩していくという文科省の指導指針に書いてありますが、その最初の段階だと思っております。
生田委員
最後に1点なのですけれども、これは9ページです。第3章「計画の基本目標と施策の展開」の2つ目の黒のところなのですけれども、登山、キャンプ、スキー・スケートなどの自然体験学習が展開されていますと。本当にこれは長野県の良さを十分、また資源を利用できる素晴らしい取組みだと思うのですけれども、登山である方がおっしゃったのですけれども、登山を楽しいと思ったことはなかったと。なぜかと言うと、遅れないように歩きなさいとか、休まないでとにかくちゃんと歩いて行きなさいということで、その子その子のペースで歩けなかったようです。自然と親しんだりとか、自然を眺めて「ああ、素晴らしいな」という、そういった実感や体感をする前に、とにかく歩いて遅れないように、遅れると先生が後ろから突っつくとか、そういった感じの登山の形も実際あることを思いますと、では登山とは何なのかと、考えさせられます。もちろん、体力向上もありますけれども、自然に親しみながら、やはり登山が楽しかった、また触れてみたいという、そういった思いにつながるような登山であってほしいと思うのです。学校の方でどのような指導をされているか分かりませんが、少なくとも学校行事の一環として、何時にスタートして、何時までに頂上で、何時までに帰ってこないといけない、というようなスケジュールの中で動かされてしまう試みにならないことをぜひともお願いしたいと思います。
原スポーツ課長
長野県の特徴として、約9割の子どもたちが中学校では学校登山をやっております。私自身も経験があります。西駒ヶ岳でございましたけれども、今、委員がおっしゃられたような印象が無くもないというか、私自身もそんなことを思っております。そのことは十分に認識しておりまして、例えば15ページになりますが、山岳総合センターの中に学校の登山指導者の講座を作っております。2つ目の丸にありますが、今年から山岳総合センターの中に自然体験学習を行うという、そういう機能を設けました。魅力ある自然体験学習を登山だけではなくて、同時に研修をしていただきながら、学校の先生方も登山オンリーではなくて、野外活動も含めた指導ができるようになれば、これは今言ったようなことも減ってくるのかなと思っております。その辺は十分認識してございます。苦しいのだけれども、それを乗り越えて達成するというのも1つの魅力でございますので、苦しいだけではなくて達成感も与えられる。そういった登山のやり方も、同時に楽しいだけではない大事なことだと思っております。あわせて、この計画の中で考慮していきたいなと考えております。
櫻井委員長
生田委員、お気づきの点がたくさんありますが、それらを踏まえてしっかり策定していただいてあるとの御意見でもありますよね、この計画案は。どうぞ。
生田委員
もちろん、熟慮していただいた計画案かと思いますけれども、これが実現し、やはり県民に十分評価されるものにするための、ある視点からの意見でございます。
そして、ごめんなさい、最後に1つなのですけれども、18ページになります。第3章「計画の基本目標と施策の展開」のところなのですけれども、「スポーツイベントにおける取組み」とあります。いろいろイベントを企画するのはインパクトがあっていいと思うのですけれども、高齢者とかなかなかアクセスができないような方々もやはりこういったイベントに参加できたり、もしアクセスできなければ先ほど言いましたように、公民館等で高齢者なども気軽にスポーツに親しめるような、そういったやり方もあるかと思います。そのことも頭の中に入れていただいて、具体的に何か計画案をつくるときに、イベントをつくるときに考慮していただければと思います。
櫻井委員長
他に御意見はございませんでしょうか。御意見が無いようでしたら、いろんな意見がありますが活かしていただきたいと、よろしくお願いしたいと思います。以上で教育長報告事項4を終了いたします。
それでは、「その他」に移ります。最初に、「11月、12月の主要行事予定について」、田中教育総務課長から説明をお願いいたします。
田中教育総務課長
(資料説明)
櫻井委員長
ただいまの説明にありましたとおり、次回の定例会は12月20日木曜日の午後に開催をしたいと思いますが、御異議ございませんか。
全委員
異議なし。
櫻井委員長
御異議無いようですので、そのようにいたします。
続きまして、本年度3回目となります現地機関等の事例発表として、「北相木小学校における特色ある活動の取組みについて」、北相木小学校から発表をお願いいたします。
北相木小学校 日向校長
(資料説明)
櫻井委員長
ありがとうございました。ただいまの発表につきまして、御意見、御質問がありましたらお願いします。高木委員どうぞ。
高木委員
御丁寧な御説明をありがとうございました。この児童数を見ると、地元の子どもの数にほぼ近い数が山村留学でいらっしゃっているということですけれども、どのくらいの範囲のところから子どもたちが集まっているのでしょうか。
北相木小学校 日向校長
やはり関東地方が多いと思います。東京、埼玉辺りを中心に、遠いところでは愛知県から来ている子どもさんもいます。
高木委員
最初の目標のところにも、北相木村をふるさととして、将来にわたりつながりをというような、これはとても大事なことだと思うのですけれども、案外小さいときにいろいろな形でつながりを持ったけれども、その後中学、高校と大人になるに連れてまったくその縁が切れてしまうことが多いと思うのですが、地域の、こういう小さい村にしてみれば、そういった形で村の出身者というか、村の応援団みたいな形でつながりが持続していくことはとてもいいことだと思うのですけ。これからはそういうことを期待するとしますが、何かそのことについての特別な手立てというか、考え方としてありましたらお願いしたいと思います。
北相木小学校 日向校長
先ほどお話にもありましたが、こうしてこの村に来て一緒に生活を共にした子どもたちが、いずれは地元の子どもたちと別れを告げるわけですけれども、その別れを告げるときには本当に涙、涙のそういった中で別れながら地元へ帰っていきます。
ただ、その後そういった子どもさんたちがどのようにこの北相木村の子とつながりを持つかということが、実は今この取組みをしている中で大切な課題になってきています。何とかそういった子どもたちの第2のふるさととしてこの北相木村にまた足を運んでほしいと。場合によっては北相木村に住んでいただける、そういった子どもさんたちが出てくることを願っているということですが、今はそこが課題ということで、なかなかそう簡単にはいきませんが、成人式ですとか何かそういった会があるごとにそういった子どもさんを招待したりして、何らかの形でこれからもつながりを持っていって、その中で1人でも2人でも北相木村に戻ってくる子どもがいれば、この制度はそれなりの成果があったとしていいのではないかということで、取り組んできているところです。
高木委員
余計なことですけれども、小人数だからこそできる。今の御説明があった花まる学習もそうですけれども、そういう形での学校の授業のやり方というか、運営をされていることはとてもいいことだといいますか、胸に落ちる思いがしました。
先ほどのそれこそ余分な話ですけれども、登山のときに苦しいばかりであまり楽しくなかったというような意見が出ましたけれども、あまり大人数で、大人数の行動でやろうと思うと、必ずそこに阻害されるというのは変ですけれども、中心になれない子どもたちが出てくると、その子たちにとっては決してプラスばかりではない。楽しくない時間というものを過ごさなければならないけれど、自分が授業の中心というのでしょうか、行動の中心になって、自分の活躍する部分があるというのは、これをやって良かったという、そういう思いにつながってくるのではないかなととても思いますので、その意味では小人数なればこそできる、いい形の学校運営をなさっているなと思いましたので、ぜひこれからもいい形で続けていっていただきたいと思います。ありがとうございました。
櫻井委員長
他にはよろしいですか。どうぞ、耳塚委員。
耳塚委員長職務代理者
始まって20何年間か経つわけですよね。その間に、村に定着した子どもはいないということですか。
北相木小学校 日向校長
残念ながら、子どもさんがまた村に来てここに住所を移して生活したという、そういう話は聞いていません。ただ、何か機会あるごとになつかしくてこの村に足を運ぶ子どもさんたちはたくさんいることは聞いているのですが、そういった子どもさんが村になんとか永住するようなきっかけになればと願っているわけですが、そんなところです。
耳塚委員長職務代理者
それで、そうだとすると、この制度をもって村からの予算をこれだけの規模で投入することは、今の村の子どもたちの小学校での生活にとって非常に大きな刺激があったり、あるいは教育活動上のメリットが大きいという御判断があると考えてよろしいのでしょうか。
北相木小学校 日向校長
そのとおりかと思います。とかく小さい学校というのは保育園から小学校までずっと同じメンバーで、無風のような形で中学校を巣立っていく子どもさんが多いわけですけれども、その点本校の場合はお陰様で、山留生がこの半分は毎年毎年替わってきますので、毎年新しい気持ちで新しい友だちとの交流が始まるということで、山の子どもたちではあるのですけれども、意外に新しい友だちを受け入れるという面についてはよく育っているかなと、私はこの学校に来て改めて感じております。
櫻井委員長
他によろしいですか。どうぞ。
山口教育長
御発表ありがとうございました。花まる学習塾の高濱さんとは、私もお話ししたことがあるのですけれども、1つ感心したのは、授業で子どもを学習に引き込むその度合いがすごくて、遊んでいる子どもがいないのですよ。遊んでいる子どもという言い方は変ですけれども、子どもを遊ばせないというか、かなりの集中力を子どもが発揮しましてやるのですね。だから、満足度が高いというのはその反映だと思います。聞いて面白かったというのではなくて、子ども自身が参加して様々なことをやるわけで、子どもというのはこういう集中力があるのだと、その辺はすごいなという感じがいたしました。
青木村でもこの高濱学習塾との連携をやっている。北相木村もという話もお聞きしまして、こういうものが具体的にそれぞれの学校や市町村の方で、そういったものを独自に吸収されながら効果的な授業とか学校運営をやっていただくと、本当に規模が小さくても非常に輝いている学校になるという、そんな感じをいたしました。これはサマースクールというか、花まる学習塾の塾生たちが夏にどっと来て、北相木なら北相木の自然の中で合宿して遊ぶこともやっているわけですよね。
北相木小学校 日向校長
はい、毎年。今年は60名ほどみえました。それで、北相木は本当に自然が豊かなところでいいなという感想を持ちながら、本校の子どもたちとの交流もあったりして、本校としても大変ありがたいなという活動をしている学習会だと思いまして、大変感謝しております。
山口教育長
規模が小さくなってきてどうするというときに、では例えば1つの手法として合併という話もするのですけれども、こういう形でやることによって相当懸念されている、例えば保育園からの固定した人間関係を何とか打破するために、規模を大きくしなければいけないという、そういう議論もあるのですけれども、違う形でやっていらっしゃる、こういう工夫もありかなという形で、非常に興味深く聞かせていただきました。ありがとうございました。
櫻井委員長
本当に子どもの減少がどこも問題にしているわけですが、村としてこのような前向きな取組みは本当に素晴らしいと思います。本当に本日はお忙しいところありがとうございました。今後も、子どもたちのために様々な取組みを行っていただきたいと思います。ありがとうございました。以上で、現地機関等の事例発表を終了します。
続いて、「長野技能五輪アビリンピック2012について」、最初に長野技能五輪について、武田教学指導課長から説明をお願いいたします。
武田教学指導課長
(資料説明)
櫻井委員長
発言がございましたら。本当に明るい話題で、頑張っていただいてありがたいと思っております。
続きまして、アビリンピックについて、成沢特別支援教育課長から説明をお願いいたします。
成沢特別支援教育課長
(資料説明)
櫻井委員長
ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたら。生田委員。
生田委員
ありがとうございます。やはり、こういった子どもたちは他の子どもたちができることができないということがあると思うのですけれども、必ずその分どこかでこの子たちが輝ける世界があると私はいつも思っています。こういったアビリンピックを通じて、こういった子どもたちが自分が輝けるステージを見つけられたことは本当に嬉しく思います。
お伺いしたいのは、家具のところの、これは花台なのですけれども、最初から花台を作りなさいということなのですか。それとも材料を支給されて、これで好きなものを作りなさいと。
成沢特別支援教育課長
お聞きしたところでは、材料と設計図。その設計図も細かい設計図ではなくて、概略の寸法だけを示した設計図を提供されて、これを作りなさいということでした。ですから、かなり大変だったと思います。
生田委員
続けてよろしいでしょうか。一番下の市ノ瀬さん。これもエプロンを作りなさいということで、エプロンも最初から決まっていたことでしょうか。
成沢特別支援教育課長
これはここに書いてありますように、エプロンをつくる9つのパーツを支給されまして、それをミシンで縫うという競技と聞いております。
生田委員
はい、分かりました。それと1つ。フラワーアレンジメントなのですけれども、花材というのはすごく高価なものなのですけれども、この山崎さんはどのように花材を使って練習してこられたのか。自分のイマジネーションを膨らませて、花材を与えられたときにあのような素晴らしいものを作られたのか。
成沢特別支援教育課長
普段から花が好きだという方だと聞いております。そういう中で、普段の授業の中でもやったり、当日は24の種類の花が提供されたということです。その中から自分のイメージで今回の作品を作ったと聞いております。
櫻井委員長
他によろしいですか。本当によく頑張っていただいたと嬉しく思います。 それでは、続きまして「日本学校農業クラブ全国大会平成24年度長野大会について」、武田教学指導課長から説明をお願いいたします。
武田教学指導課長
(資料説明)
櫻井委員長
ただいまの説明につきまして、御意見、御質問がありましたら発言をお願いします。耳塚委員。
耳塚委員長職務代理者
これは農業ですけれども、他の専門学科についても同様のクラブというのは大体揃っているのでしょうか。
武田教学指導課長
工業については、ものづくりの大会のようなものがございます。商業については、これに当たる全国大会というのは無いのではないかと思います。
山口教育長
全国大会は無いけれども、検定の全国大会はいくつかありますね。去年、正式な名称は忘れてしまったのですけれども、簿記の関係で長野商業の生徒さんが大変な成績を上げまして、日本の代表として世界大会などで堂々の6位か8位に入賞だったか、そんな成果も上げたりしています。
工業のものづくり全国コンテストは、今やっているのかな。今週の土日。これも長野で大会があるのです。あと、工業関係では、ソーラーカーでありますとか、1リッターで何Km走るとか、この辺でも結構長野県勢は活躍していますね。あと、ロボットコンテストとか、いくつかのそういうものづくりの全国大会があります。
耳塚委員長職務代理者
ここで申し上げるべきことではないかもしれないですけれども、振興計画の専門学科関係の指標には、こういうのは使えないのでしょう。
田中教育総務課長
そうですね。それを含めて教学指導課の方と今議論しておりますので、参考にさせていただきます。
櫻井委員長
よろしくお願いいたします。他にはよろしいですか。どうぞ。
山口教育長
ありがとうございます。専門高校の質をどういう指標で計るかという、高校の質のあり方の議論が始まっておりますので、こういったものもぜひそんな指標にできればなと思っております。ありがとうございました。
それから、我々はこの農業クラブの全国大会の研究発表を見たのですけれども、特に富士見高校のニホンミツバチの研究は、3ブロックでそれぞれ競って、文化生活分野というところの一番の最高賞を取ったわけなのですけれども、他の3分野のものを入れても内容的には群を抜いていたと思っております。とにかく、ニホンミツバチという少数希少種を保存するといいますか、復活を試みて、草原になっている遊休地にミツバチの餌になるハーブ類を植えて、それも自分たちきりではなくて町の人たちと一緒にやると。それから、取ったハチミツをレストランで、クッキーとかいろんな料理の素材として提供して、お客様は満杯であるとか。
私が感心したのは、教育プロジェクトまでつくっておりまして、保育園の生徒にハチミツの巣をなめさせるのですよ。そういうハチミツを使った教育プログラムまでつくったのですね。この次は福祉分野にこのニホンミツバチを活用して、福祉の領域にも広げていきたいという。まあ、たいしたものです。大学生が視察に来ていると。これは、先生の学校の生徒も来たのかな。何か2つの大学が視察に来て、非常に私は関心も感動もいたしました。
櫻井委員長
他にはよろしいですか。専門学校の質ということも含めて、子どもたちがこれだけ頑張っていってくれるということは、本当にありがたいことですし、感謝したいと思います。以上で、「日本学校農業クラブ全国大会平成24年度長野大会について」を終了いたします。
以上で、公開による審議は終了しました。これから非公開の審議に入りたいと思います。恐れ入りますが、傍聴人の方は退席をお願いいたします。
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