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更新日:2016年5月10日

知事会見(平成28年(2016年)1月21日(木曜日)15時00分~15時29分 会場:佐久合同庁舎)

項目

知事からの説明

取材者からの質問

  1. しあわせ信州移動知事室について
  2. 県立武道館の設立検討について
  3. 子どもを性被害から守るための取り組みについて
  4. 軽井沢町でのバス事故について

本文

知事からの説明

 「しあわせ信州移動知事室(佐久地域)」を実施して、スポーツ栄誉賞の授与、長野県人口定着・確かな暮らし実現総合戦略パンフレット「あなたの『お気に入り』ながのけん」を作成

長野県知事 阿部守一
 それでは1月21日の会見を、移動知事室ということで佐久において開催させていただきたいと思います。私の方からは冒頭3点お話を申し上げたいと思います。
 まず、今回の「しあわせ信州移動知事室」佐久地域における移動知事室を実施しての振り返りというか、私が感じたこと等についてお話ししたいと思います。まずは4日間、佐久地域のいろいろな皆さま方とさまざまな対話をさせていただくことができました。ご参加いただいた方、ご協力いただいた方、全ての皆さま方にまずは感謝を申し上げたいと思います。初日から大雪という状況ではありますが、一昨年、東信地域は大変な雪の被害を受けたわけでありますけれども、そういう意味で若干そうした部分も懸念をしてのスタートということにはなりましたが、一部被害が出ていますので、被災された皆さま方にはお見舞いを申し上げます。同時に一昨年ほどの大きな災害にならなかったという点は、除雪の対応も含めて一昨年の教訓を生かすことができた部分もあったのではないかと思っています。今回、移動知事室では観光関係の皆さん、農業関係の皆さん、建設関係の皆さん、医療関係の皆さん、本当にさまざまな方と対話をさせていただきました。改めて佐久地域の可能性を実感した4日間だったと考えています。もともと佐久地域は長野県としては東の玄関口に当たるわけでありますし、製造業あるいは農業、観光業、そういった長野県としての基幹的な産業の活力に富んだ地域でもございます。加えて、健康長寿の長野県を代表する地域ということで、佐久総合病院をはじめとして医療機関の皆さま方、医療福祉関係の皆さま方の取り組みも非常に充実した地域であり、先進的な取り組みが行われているということを改めて確認することができました。また、今回は途中で通常業務をいくつか入れましたけれども、本庁とテレビ会議システムを活用する中で、普通に本庁で勤務しているのと同様の形で関係部局とコミュニケーションを取ることができたということも大きな成果だと思っています。私が感じたことはいくつか携帯電話にメモしているわけでありますけれども、かなり私自身も新しい気付きを得られたと思っています。県としていろいろ考えなければいけないわけですけども、例えば山村留学、北相木村第一小学校を訪問させていただきました。今、長野県は、長野県で学ぶ人たちをもっともっと増やしていこうと、県外への人口流出を抑制するということと併せて県外からも長野県に学びに来てもらおうということに力を入れて取り組んでいこうと思っていますけども、まさに古くから取り組まれている北相木をはじめとする長野県内の山村留学、これからの長野県の学びの一つの特色として、県としてもこれまで以上にしっかりサポートしていかなければいけないと感じています。特に昨年から県としては幼稚園、保育園は「森のようちえん」ということで信州型自然保育認定制度を創設致しましたので、そうしたものとも連携をしてPR、普及拡大を図っていきたいと思っています。それから、一つ一つ話をすると切りがありませんけども、千曲病院にもお伺いして医療関係の課題、悩み、そうしたものをお伺いしましたし、市町村長の皆さま方との対話の中でも保健福祉人材の確保についての取り組み、広域自治体としての県がこれまで以上に力を入れていかなければいけない分野だと改めて感じています。特に小規模町村が長野県には多いわけでありますので、これから佐久地域、特に南佐久地域の皆さんと一緒になって、保健福祉人材の共同確保の在り方をしっかりと県としても考えていきたいと思っていますし、全県的な課題としての医師確保については県全体でこれまで以上に早め早めの対応というか、これから将来的には県の事業としての修学資金貸付を行っている対象者のドクターも増えてくる時期になりますけども、そうした皆さま方の有効な配置も含めて、医師確保対策については万全を期していきたいと思っています。また観光面では、昨晩、南牧村に訪れさせていただいて、星空の観光ということで星空観望会に参加させていただきました。長野県は美しい自然環境に恵まれた県ということで、そのこと自体強みであり価値でありますけれども、今回も経済界の皆さま方との懇談の中でも申し上げましたけれども、お金にならない優れた価値をそのままではなくて、やはりお金に換算できる価値に変えていくことも大変重要だということを私は最近申しております。星空を生かした観光振興というのは、どうしても星空ですと宿泊を伴う観光に必ずなるわけでありますので、そういう意味で長野県の自然の美しさ、空気の澄んだ美しさ、そういうことを生かしながら観光資源として積極的に活用していくという方向性は、ぜひ県としてもしっかりと支援をしていきたいと思っております。この他にもいろいろな気付きがありましたが、また意見交換の中で出てきたご意見等は整理をした上で、県として対応すべきものは対応していきたいと思っております。私としては非常に有意義な4日間を過ごさせていただけたと思っております。清水所長はじめ段取っていただいた皆さんにも感謝申し上げたいと思います。
 それから2点目でございますけれども、スポーツ栄誉賞の授与についてでございます。お手元にプレスリリース資料をお配りさせていただいているかと思いますけれども、ご承知のとおり、このたびバドミントンのワールドスーパーシリーズファイナルズ2015女子シングルスにおきまして、日本人初の優勝を奥原希望(のぞみ)選手が果たされました。奥原選手に対して、長野県としてスポーツ栄誉賞を授与させていただくことと致しました。奥原選手は大町市出身の20歳ということで、これまで全日本総合選手権で2度優勝されるなど、バドミントンでは大活躍されてきたところでございます。昨年12月にドバイで開催されたワールドスーパーシリーズファイナルズにおきまして、日本人として初めて優勝するという快挙を成し遂げられたところでございます。来週の1月25日、県庁におきまして優勝のご報告にお越しいただけるとお伺いしておりますので、その際に表彰させていただく予定にしております。奥原選手は今年夏に開催されますリオデジャネイロオリンピックへの出場が期待されており、そこでの活躍が期待されるところでありますので、表彰と併せて激励もさせていただきたいと思っております。
 それから3点目でございますけれども、皆さま方にお配りをさせていただいているかと思いますけれども、人口定着・確かな暮らし実現総合戦略のパンフレット、「あなたの『お気に入り』ながのけん」、こちらでございますけれども、地方創生を県として進めていく上で、オール信州で県民の皆さま方、各種団体の皆さま方にご協力いただきたいと思っておりますが、そのための情報共有、私どもの取り組みを知っていただくためのツールの一つとして、今般「あなたの『お気に入り』ながのけん」のリーフレットを作成させていただいたところでございます。今回は特に一般の県民の皆さま方、とりわけ長野県を担う子どもたちに対して、長野県の地方創生の取り組みを知ってもらおう、考えてもらおうと、そういう趣旨で作成させていただきました。そういう観点で少し県の硬いパンフレットとは違う工夫をさせていただいたところであります。まず、温かみのあるイラストを多用させていただきましたし、また紙質も画用紙のような紙質とさせていただいて絵本的な外観にさせていただいております。また手に取っていただきやすいB5版のフリーペーパーサイズにさせていただいております。また今回このパンフレットの中には長野県にUターンをしてきた家族、「ながの一家」を登場人物とさせていただいて、家族の会話の中から長野県の魅力と総合戦略の取り組みを知っていただこうという構成に致しております。また登場人物の名前も長野県に関心を持ってもらおう、愛着を持ってもらおうということから県内の特産品を名前にしています。父親は「こいすけ」、母親は「ももこ」、息子は「そばいち」などなどという形でございます。従来の少し硬くてあまり手に取りたくないような行政パンフレットではなく、小学生中学生にも分かりやすい内容で今回作成させていただきました。表現も柔らかい表現を使って、漢字にはルビを振るというようなことも取り組ませていただいております。表現ぶりについては、子どもを持つ県職員が実際に子どもにも見せて推敲(すいこう)をさせていただいたところでございます。今後、このパンフレットは小学5年生、6年生、それから中学生全員に配布してまいりますほか、高校、短大、大学、市町村、JA、郵便局等にも配付して、広く一般の県民の皆さま方にも手に取ってご覧いただければと思っております。これを契機に、それぞれのご家庭でお子さんを中心に地方創生を身近な問題として捉えて考えていただき、ぜひ一緒になって信州創生に取り組んでいただければありがたいと思っております。
 私の方からは以上3点でございます。よろしくお願い致します。

取材者からの質問

 1 しあわせ信州移動知事室について

信濃毎日新聞 竹村研人 氏
 2点ございます。まず1点目ですが、先ほど知事の方からさまざまなところを回られて県民の方と意見交換されたということをご説明いただいたんですが、特に現時点で、今、来年度予算編成をやっていると思うんですけれども、具体的な事業にこの辺を生かしていきたいですとか、そういった具体的なことを今考えていることがあれば教えてください。

長野県知事 阿部守一
 私としては、特に先ほど申し上げた点について大きな関心を持っているわけでありますけれども、今、来年度予算編成に向けては来週から知事査定が始まるという段階で、まだ私のところで各部局の予算要求の中身について具体的な指示をしている段階ではありません。ただ、今も地方創生の話をさせていただきましたが、何よりも人口減少社会の中でも活力ある地域を維持し続けていくということが大変重要であります。そういう観点で子どもたちの教育と、先ほども移住者の皆さんとお話をさせていただきましたけれども、長野県で学ぼうあるいは長野県で働こうと、そういうことをしっかりと具体的な施策に落とし込んでいきたいと思っています。そういう意味で、先ほどの山村留学あるいは「森のようちえん」みたいな教育でもあり、そして、なおかつ教育を軸にして、人口定着あるいは移住者の受け入れに結び付けていく取り組みというのは大変重要な政策だと思っていますので、そうした点、先ほど申し上げたように、実はもうすでに予算化をして山村留学のPR等も県として行っておりますけれども、来年度以降さらにこうした、単なる移住とか単なる人口定着ということではなくて、教育であったり、雇用ということを結び付けた政策に力を入れていきたいと思っています。まだ具体的な政策の検討はこれからですので抽象的な話で恐縮ですけども、方向性としてはそういう方向で取り組んでいきたいと思っています。

信濃毎日新聞 竹村研人 氏
 2点目なんですけれども、移動知事室の初日に現地機関の見直しに関して職員の方と意見交換をされたということなんですが、これまで知事、他のところでは副知事が確かご出席されていたと思うんですけれども、実際に現場の方とお話しされて知事の中で思うところといいますか、こういう方向で進めなければいけないと感じたところを教えてください。

長野県知事 阿部守一
 今日の昼も若手の職員と話をさせていただきましたし、現地機関のあり方については、今回だけではなくて長野合庁でも県職員と意見交換させていただいています。参考としてのA案、B案、C案みたいのが出されていますけれども、私はあまりそれにこだわらずに発言をしてほしいという話をさせていただく中でいろいろな意見が出てきていると思っています。まだ全体を必ずしも整理しているわけではないので、県職員の総体としての感覚というのは、まだ私としても必ずしも分からない部分もあるわけでありますけれども、少なくとも、組織図的な組織の話と、それから、例えば今回も出ていましたけども、物理的な場所の一体感みたいな話。要はフォーマルな組織の在り方、動き方と、インフォーマルな組織の在り方、動き方。そうしたものをやっぱりしっかり念頭に置いてこれからの検討をしていかなければいけないのではないかと思っています。また今日の昼は若い職員と昼食を取りながら懇談させてもらいましたが、今日の職員との会話では比較的風通しがいい職場環境だという受け止めを私はしておりますけれども、ただ、建設産業の皆さんとの話の中でも出てきた意見ですけど、例えば書類の簡素化ができないかと。これは対県民もそうでありますし、県庁の中でも同じ話だろうと思います。それから、本庁と現地機関の内側の組織の問題というよりは、森林組合の問題の中で、やはり意思疎通がもっとより円滑にできなかったという問題意識もありますので、そうした部分も含めて、組織の在り方、今年はコンプライアンス元年という位置付けにしておりますので、さらに県職員との対話をして、単に現地機関の組織の在り方を考えるということだけではなくて、それと同時に風通しがいい職場作りとか職員がモチベーション高く仕事に向き合える環境作り、こうしたものに力を入れていきたいと一連の県職員との対話を通じて感じているところであります。

 2 県立武道館の設立検討について

fmさくだいら 前島正彦 氏
 現在、佐久市と佐久広域では県立武道館を佐久へ誘致したいという動き、各首長さんが主体となって行っているんですけども、今後、県立武道館の候補地の決定まではどういう流れをもって、いつくらいにそういった決定がなされるのか、知事の見解というか現在の状況をお願いします。

長野県知事 阿部守一
 基本構想の検討を教育委員会の方でなされてきた中で、市町村に対して希望を今取ってきている段階だと思います。

スポーツ課企画幹 秋和政一
 今、県の方で基本構想を作成中でございまして、その上でこの2月議会の方へ審議していただくような方向で進めていきたいという状況でございます。

長野県知事 阿部守一
 立地の話については、地域の皆さんの要望であるとか、あるいは県の施設でありますから、県としてどういう条件を求めるべきだということは総合的に判断していかなければいけないだろうと思っています。現時点では教育委員会の中で整理されている話でありますけども、最終的には予算を要する大きな話になるわけでありますので、そうした観点で私のところでもしっかりチェックした上で方向付けをしていきたいと思っています。

 3 子どもを性被害から守るための取り組みについて

長野朝日放送(abn) 山口哲顧 氏
 今回とは関係ないんですけれども、いわゆる淫行処罰条例についてなんですけれども。

長野県知事 阿部守一
 子どもを性被害から守るための取り組みとか、条例と言ってもらいたい。淫行という言葉は使わないというのが今回の大前提なので。

長野朝日放送(abn) 山口哲顧 氏
 失礼しました。それについてなんですけども、年末から今年初めにかけて、育成会議の皆さんですとか、あと県民の皆さんとの意見交換会、若い皆さんとされてきているというようなことなんですけれども、そういった交換会を経ての知事のご感想というのはどういったことをお持ちなのかということと、この先の2月議会も迫っているんですけども、方針というものは今どういうふうにお考えなのかということを教えていただければと思います。

長野県知事 阿部守一
 これは11月県議会で申し上げた通り、2月県議会までに基本的な方針を取りまとめて、県としてというか私としての考え方を明らかにしていきたいと思っています。かなり多くの皆さま方にご協力いただく中で、タウンミーティングであったり、あるいは青少年支援をされている皆さま方との意見交換であったり、さらにはいわゆる県民会議、青少年育成県民会議の皆さんとの意見交換をさせていただいてきています。そういう中では、条例は必要だというような強いご意見がある一方で、数的にはそんなに多くはないですけどもやはり慎重なご意見があるという状況でもありますので、そうしたことを私としてはトータルとして踏まえて、私が直接出ていないタウンミーティングとか、あるいは意見交換もあるので、そうしたことも総合的に把握をさせていただいた上で方針を出していきたいと思っています。

 4 軽井沢町でのバス事故について

長野朝日放送(abn) 山口哲顧 氏
 もう1点、この間の軽井沢のバス事故がありまして、長野県にはスキー場がたくさんあるというようなこともあって、若い方が乗ったスキーバス、夜走ってきたりというような現状というのがあるかと思うんですけども、県として何かそういったことに対しての対応みたいなことは考えたりっていうことは今あるんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 まず、今回犠牲になられた皆様のご冥福をお祈りすると同時にけがをされた方々の1日も早いご回復を心から願っています。そうした中で今回のバス事故、まずは警察をはじめ関係機関で事故原因の究明をされているところでありますので、私としては、まずは何が要因だったのかということをできるだけ早く明確にしていただきたい。それが今お話あったように、いろいろな懸念があろうかと思いますけれども、事故原因がはっきりすることによって、どこが問題なのかということが多くの皆さま方に見えてくると思います。今回、交通事故でも極めて大きな交通事故でございますので、私どもとしては、県として、交通死亡事故多発警報を発令させていただきました。今回の事故に限らず、今年に入ってからの交通死亡事故が例年に比べて早い状況だということを受けて対応させていただいておりますし、また旅行業協会非加盟の県内旅行業者宛てに観光部長名の通知を出して注意喚起、安全確保の徹底を呼び掛けております。それから今後、県のバス協会あるいはタクシー協会、こうしたところに対しましても交通事故の防止対策について要請していきたいと思っています。今回、かつて関越自動車道でのバス事故を受けてバス関係、いろいろな規制強化されているわけでありますので、そうした規制に対してやはり真摯(しんし)に向き合っていただくということが安全確保の上では大変重要だと思っておりますので、改めて私どもからも必要な方面に対しては注意喚起を行っており、また今後も行っていきたいと思っています。

長野県知事 阿部守一
 どうもありがとうございました。

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企画振興部広報・共創推進課

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