ホーム > 県政情報・統計 > 県概要 > 知事の部屋 > 知事会見(動画とテキストでご覧になれます) > 2012年度知事会見録一覧 > 知事会見2012年7月17日

ここから本文です。

更新日:2013年7月1日

知事会見(平成24年(2012年)7月17日(火曜日) 13時30分~14時20分 県庁:会見場)

項目

阿部知事からの説明

  1. 天皇皇后両陛下の栄村ご訪問、さわやか信州省エネ大作戦「ピークカットチャレンジ」の実施、教員の資質向上・教育制度あり方検討会議「倫理向上専門部会」の開催について

取材者からの質問

  1. 熱中症の数値把握について
  2. 公職にある者等からの働き掛けについて
  3. 大津市のいじめ問題について(1)
  4. 教員の資質向上・教育制度あり方検討会議「倫理向上専門部会」の開催について(1)
  5. 大津市のいじめ問題について(2)
  6. 教員の資質向上・教育制度あり方検討会議「倫理向上専門部会」の開催について(2)
  7. 全国村長サミットについて
  8. 教員の資質向上・教育制度あり方検討会議「倫理向上専門部会」の開催について(3)
  9. 放射性物質測定結果の公表方法について
  10. 防災の体制づくりについて

 

配布資料一覧

■教員の資質向上・教育制度あり方検討会議「倫理向上専門部会」(第1回)を開催します(PDF形式:116KB)

 

ページの先頭へ戻る

本文

阿部知事からの説明

 1 天皇皇后両陛下の栄村ご訪問、さわやか信州省エネ大作戦「ピークカットチャレンジ」の実施、教員の資質向上・教育制度あり方検討会議「倫理向上専門部会」の開催について

長野県知事 阿部守一
 それでは7月17日の会見を始めさせていただきます。
 まず冒頭、1週間休暇を取らせていただいて、家族サービスをさせていただきました。県内で、この間、震度5弱という地震があったわけでありますし、また大雨による被害も出たわけでありますけれども、危機管理監とも電話等で連絡を取りながら、対応をさせていただきました。被害を受けられた皆さま方にはお見舞いを申し上げたいと思いますし、今後とも、また台風が発生してきているという話もありますし、九州では大変な豪雨災害に見舞われているところでありますので、県内の危機管理についてもしっかりと対応していきたいと思っております。
 それから、今日3点お話をさせていただきたいと思っております。
 1点目ですが、天皇皇后両陛下の栄村ご訪問についてということでございます。すでに宮内庁から発表されているところでございますけれども、今週の木曜日、7月19日に、長野県北部地震の被災地である栄村をご訪問いただくということになりました。両陛下、私も何度かお目にかかる機会を得ましたけれども、そのたびごとに栄村のことをご心配いただいているところでありまして、このたびこうした機会を設けていただくことに対しましては、県としても大変光栄なことであると考えておりますし、大変感謝申し上げたいと思っております。また、栄村の住民の皆さま方、そして住民を支えて復興に取り組んでいこうということで頑張っていらっしゃるNPOをはじめ関係の皆さま方に対しても、大きな励みとなるご訪問だと思っております。当日は、私も栄村にお伺いをして、役場でのお出迎え、そして仮設住宅へのご訪問も同行をさせていただきたいと思っております。
 それから2点目でございますが、省エネ・省電力の関係でピークカットチャレンジの実施についてのお願いでございます。大飯原発の再稼働に伴いまして、国からの中部電力管内に対する節電要請は緩和をされているわけでありますけれども、西日本の電力需給は引き続き厳しい状況であること、昨年夏の取り組みも踏まえて、長野県としても、省エネ・省電力、電力需給の状況のみではなく、やはり新しいライフスタイル、新しい社会を作っていくという観点でも重要な取り組みだと思いますので、昨年の取り組みも踏まえて、無理のない範囲で県民の皆さま方にご協力をいただきたい。今、平日の最大使用電力を平成22年比で5パーセント減らそうという目標をお願いしているわけでありますが、その「さわやか信州省エネ大作戦」の一環として、ピークカットチャレンジを実施していきたいと思っております。今年は7月25日の水曜日から27日の金曜日までの3日間、そして、8月8日から10日までの3日間、合計6日間につきまして、9時から20時、とりわけ電力使用のピークとなります13時から16時の時間帯を中心として、節電に向けた具体的な取り組みをお願いしたいと思っております。県の機関も、この期間中は昼の休憩時間を1時間ずらして、通常正午からの昼休みを午後1時から2時とするランチシフトを実施していきます。窓口業務、授業などがある所属を除いて、実施していきたいと思っております。電力使用の平準化に資することを検証するという観点で行いますので、県民の皆さま方にもどうかご理解をいただきたいと思っております。また、期間中の7月25日の水曜日、一斉行動日「ピークカットチャレンジデー」ということで、より多くの県民の皆さま方の取り組み参加をお願いしたいと思っております。この7月25日につきましては、電力使用の状況を県民の皆様、事業者の皆さま方のご協力もいただきながらモニター調査を行うことを考えています。結果については、別途お知らせをさせていただく予定にしております。また、このほか県のホームページ上では、中部電力長野支店のご協力をいただく中で、7月2日から平日の使用最大電力の状況をそれぞれの翌日、翌日が休日に当たる場合はその翌日という形で公表させていただいておりますので、そちらについても併せてご覧をいただければと思っております。
 それから最後、3点目でございますが、「教員の資質向上・教育制度あり方検討会議」の開催についてであります。教員倫理の問題を議論してもらう「倫理向上専門部会」、これは全体会議の下に設けるわけでありますけれども、教員の不祥事発生の背景、原因の調査分析、倫理向上、不祥事の再発防止、そうしたものについて検討していただく専門部会を設置して、親会議に先立って、第1回の会議を7月27日に開催したいと思っております。第1回目ということでありますので、状況の把握、現状分析というところからスタートしてもらうわけでありますが、皆さま方のところにも資料をお配りしてあります通り、倫理向上専門部会5名の皆さま方にお願いをしたいと思っております。大久保公認会計士は、コンプライアンスの専門家ということで、これは教育現場が社会的な、全体的な、倫理観と同じような形になっていってもらわなければいけないと思いますので、ぜひこうした幅広くコンプライアンスを専門に取り扱い、そしてさまざまな現場をご覧になっている大久保さん、そして長野県の教育の実態を十分に承知されている他の皆さんとで、しっかりとした倫理向上のための取り組みを検討していってもらいたいと思っています。なお、この検討会議の全体会議については、8月の上旬に開催する方向で現在日程調整中、そして公募委員も含めて、最終的な委員の確定を急いでいるところでありますが、私としては、教育の問題、さまざまな大きな課題を抱えていると思っておりますので、教育委員の皆さんと一緒に、この検討委員会に白紙で議論してもらうということではなくて、教育委員と私なりの問題意識、視点というものも提示をしてですね、そうしたものも踏まえていただいた中で、検討をしていってもらいたいと思っております。なお、滋賀県でいじめに起因する自殺という大変痛ましい事故、事件が起きてしまっているわけでありまして、教員の資質、学校のあり方とこういうことを考える中のいじめの問題等も含めてしっかりと対応できるような、さまざまな制度的な検討をしていっていただくことが必要だと思いますし、また教育委員会の皆さんともそういうお話をしっかりしていかなければいけないと思っています。私の方からは以上でございます。

 

ページの先頭へ戻る

取材者からの質問

 1 熱中症の数値把握について

信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
 昨日、今日と猛暑が続いていまして、全県的にもそういった熱中症的なもの、症状を訴える方も出たりしているのですけれども、現在そういった熱中症等の把握というのは、各消防本部とか市町村の方で把握していて、全県的な把握はされていないのではないのかなと思うのですが、先ほどのピークカットとか、節電を呼び掛ける上でですね、行き過ぎたというか、無理のない節電ということを呼び掛けるという意味でもですね、そういった猛暑への逆に危機管理というか、そういう県的な把握というのも必要なのではないかなと思って若干見ていたのですが、その辺いかがでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 そうですね。ピークカットチャレンジ、省エネ・節電の話も、昨年もそうですし今年もあまり無理をして、無理をして逆に体調を崩してしまうということがないようにお願いをしていかなければいけないと思っています。その反面、熱中症の話もありましたけれども、逆に猛暑に対する対応ということも考えていかなければいけないと思いますので、少し担当部局と問題意識を共有して、必要があれば状況把握と呼び掛け等は検討していきたいと思います。

信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
 分かりました。

 

ページの先頭へ戻る

 2 公職にある者等からの働き掛けについて

信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
 それと話変わりまして、県のですね、いわゆる働き掛けがあった場合、職員がそれを記録する制度について、過日、去年一年間の状況がまとまりまして、3年ないし4年かな、記録が1件もないという状況が続いていまして、専門家等々の話を聞きますと、一つは働き掛けの定義というのを県の方で定義した時点で恣意(しい)的な運用になってしまうという指摘もあれば、一方で制度があるということで、ブロックがかかっているんだという考え方もあるようなんですけれども、この問題について昨年も同じような質問をさせていただいた経緯があるのですが、制度についてどうしていくかというお考えをお伺いしたいのですが。

長野県知事 阿部守一
 そうですね。この問題、今お話があったように、前回もご質問されたわけでありまして、これ私としてもですね、実態がどういう状況なのかということをきっちり把握しなければいけないということで、昨年、職員のアンケートを実施させてもらいました。本庁33課、現地33所の補佐レベル、それから主査以下の抽出調査という形で行ったわけですけれども、制度の必要性ということについて働き掛けに対する抑止力という形で制度が必要という回答が、半数をやや超えるという程度、いらないのではないかという意見も、もちろん職員の中にはあったわけでありますけれども、ただ、何というか、無理な要求というか、そういうものが行われたときにはですね、やはりこうした制度があると歯止めにもなるし、仮にそういった要求があったときには、情報共有ができるということで、職員の中、全員が全員という感じではないのですけれども、半数、少しは必要性があるという回答がありました。そういう意味で、私自身もこれ全く意味がないということであれば、何というか、別にそういう制度を維持することが目的ではないので、やめてしまうことも含めてですね、抜本的に考えていいのではないかなと思っていましたが、職員の中からもそういう声がありますので、この制度については存続という形にさせていただいております。ただ、これまで、働き掛けの内容を記録して、一応相手と意見が違うといけないので、確認をするということをやるという制度になっているわけでありますけれども、今までは確認のために相手方に内容を見せて確認するのを職員がやるということになっていたのですが、それを所属長にやってもらうと、言った言わないみたいな話になってしまうといけないので、そこは所属長にやってもらうという改善をさせて存続という形にしています。件数がゼロだからおかしいのではないかという議論もあり得るかもしれませんけれども、通常無理な要求というものがあってはならないと、あってもいいとは思いますけれども、普通のコミュニケーションの中では、そういうものはそうそうあるものではないと思っていますので、そういう観点では、一定の抑止という観点で私自身この制度、運用をしっかりとする中でですね、実施していくということが適当だと思っています。

信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
 分かりました。

 

ページの先頭へ戻る

 3 大津市のいじめ問題について(1)

信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
 先ほどお話にありました、滋賀県のいじめ問題の関係ですけれど、この問題に関して、詳細は当然存じていないと思うのですけれども、現時点で知事の方でご所見をいただければと思うのですけれども。

長野県知事 阿部守一
 そうですね。このいじめなり、学校の問題というのは、いろいろ問題が出るたびにですね、世間全体で大きな騒ぎになって、またしばらくするとまた落ち着いてというか、何というか社会的な課題ではなくなったというような形になって、また同じようなことが繰り返されるということが続いてきていると思っています。そういう意味で抜本的にですね、本当にいじめ、いじめというと何となく学校内の内輪の問題という感じになりがちな用語だと思いますけれども、これはやはりある意味では人権問題でもあるわけでありますし、今回も警察が捜査に乗り出すということで、犯罪に結び付く、あるいは犯罪それ自体ということも多いわけでありますので、本当にこれは教育、教育行政に携わる者としては、真正面からですね、向き合っていかなければいけないと思います。そういう意味では、先ほど申し上げたように今回検討会、教員の不祥事が相次いでいるという形の中で設けるわけでありますけれども、私とすれば、こういう人の命に関わるような問題、あるいは人権に関わるような問題、そうしたものが学校現場の中できちんと処理されているのか、処理されるような風土になっているのか、そういうことも含めて、しっかりと検証していくということが必要だと思っています。やや余計なことを言う話かもしれませんけれども、いつも教育行政の責任の所在が不明確だということを何度も繰り返し申し上げています。いじめについても、平成23年6月1日に「児童生徒の自殺が起きたときの背景調査のあり方について(通知)」というのが、文部科学省の初等中等教育局長から出されています。ここに書かれていることは、それはそうですよねということではありますが、こういう本当に深刻で重大な問題に対してですね、手とり足とり文部科学省がこういう通知を出さなければ、学校現場とか教育委員会は本当に動かないのか、あるいは動けないのか、あるいはこういうことを出さなければ、学校現場が対応しないというように文部科学省は地方に対して信頼がないのか、私はこういう通知があること自体がですね、やや違和感を持ってみております。基本的な考え方の一番最初に、背景、これは自殺が起きたときの背景調査のあり方という通知ですけれども、背景調査はその後の自殺防止に資する観点から、万が一児童・生徒の自殺または自殺が疑われる死亡事案が起きたときに、学校または教育委員会が主体的に行う必要があるのは、こんなのは当たり前だと思いますけれども、他にもいろいろ当たり前のことがいっぱい書いてありますけれども、こういうことを言われなければいけない教育委員会とか学校とかっていうのはなんだろうかなと、あるいは言わなければ対応しないと思われているのが、どこに原因があるのか分かりませんけれども、こういう極めてですね、重要かつ深刻な問題に対して、こういう極めて基礎的な、当たり前の通知が出て、それに対して対応している学校とか教育委員会というものの位置付け、あり方というものまで含めてですね、本当は問い直されていかなければいけないのではないかと、この事件を見ていてでもですね、思う次第であります。ちょっと長くなりましたけれども。

 

ページの先頭へ戻る

 4 教員の資質向上・教育制度あり方検討会議「倫理向上専門部会」の開催について(1)

毎日新聞 小田中大 氏
 あり方の検討会議の件の関連になるんですけども、先だっての教育委員会の定例会の中で、矢崎委員長の方から、評価の分科会、本体会議の方もそうなんですけども、作った際に、分限処分について、またあり方についても、運用について検討すべきじゃないかということを事務局の方に言ったという話があったんですけども、知事の所見で結構なんですけども、教員の不祥事が相次いだ中で、懲戒処分だけじゃなくて、不適格ということで、分限処分も積極的に使うべきじゃないかという意見もあるんですが、その辺について知事のご見解を伺いたいんですが。

長野県知事 阿部守一
 はい。これは、教員、教育公務員の場合も一般の公務員の場合も懲戒だけじゃなくて分限処分のあり方というのもしっかり考えていかなければいけないと思っています。とりわけ、学校現場というのは、子どもたちに直接接する場であるわけですから、不祥事を起こす、起こさないということは最低限の問題でありまして、そういう意味では、教員としての能力とか資質が本当に維持されているのかという観点で、分限のあり方というのも当然しっかり考えなければいけない視点だと思います。

毎日新聞 小田中大 氏
 これも、現在の所見で結構なんですけれども、やはり一般公務員もそうですし、教員もそうなんですけれども、能力的にちょっと低くても、なかなか今の現状だと教員の方とかに対して、対処が難しいなという印象はありますか。

長野県知事 阿部守一
 対処が難しいというのは。

毎日新聞 小田中大 氏
 人事制度の中で、教員の方を処分したりとかというのは、懲戒がないとなかなか難しいとは思うんですけれども、分限処分というのが、今のところ不適格教員の中でも、長野県ゼロ件なんですけれども、そういう現状の中で、やっぱり改善していくところはあるのではないかというご意見もありますが。

長野県知事 阿部守一
 それは、例えば評価の仕方も、本当に教員の能力を的確に把握し、評価されているのかということ自体に疑問を私は持っています。これは、教育委員会の権限になるので、疑問を持っているということまでで止めざるを得ないですけれども、やはりそういうことも含めてですね、教員の皆さんは、この機会にしっかりと保護者とか子どもたちの信頼を回復して、そして維持してもらうような取り組みをしてもらわなければいけない。これは、教員個々が取り組むというよりは、教育行政に関わる者全員が、問題意識を共有して頑張っていかなければいけないということで。私は、むしろ個々の教員の負担というのは、ある意味で減らしていく方向ではないかと思っております。そういう中で、本当に先生が責任を負ってもらうところはどこまでなのか。校長は、どこまで責任を負うのか。市町村教育委員会はどこまで負うのか。県の教育委員会はどこまで負うのか。知事は、どういう責任と権限を行使すればいいのか。そういうことは、一応法律上は決まっていますけれども、なんとなく曖昧に運用されているのではないかなと思いますので、そうしたことも含めてですね、分限の話になると、誰が、どういう形で、評価するのかということが非常に重要になってくると思いますので、そうした観点も含めて、しっかりと今度の検討会では議論してもらいたいと思います。

 

ページの先頭へ戻る

 5 大津市のいじめ問題について(2)

中日新聞 妹尾聡太 氏
 ちょっといじめの話に戻ってしまうのですけれども、大津市の事件は、大津市教育委員会とそれから中学校が、いじめのことに関して聞いたアンケートがありながら、それを隠していた隠蔽(いんぺい)体質のようなものが、指摘をされて問題視されているかと思うのですけれども、この辺りですね、教育委員会だとか学校が、どういうふうに情報を管理して、公開していくべきだというふうに、知事としてどういうふうにお考えでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 そうですね。私は、誰が一義的に責任を持つのかということを、今も申し上げましたけれども、それが不明確だから、なんとなく責任者が分からないと、そうするとなんとなく出さないという形になってしまっているのではないかなとも思います。これは、県と市町村、市町村教委と県教委の関係を一つ取ってみてもですね、やはり最終的に、例えば職員の処分の話は県の教育委員会が行うわけですけれども、やはり市町村教委にしてみれば、報告を上げる側、あるいは指示を受ける側、そういう形になりがちだというところもあると思いますし、それは、首長と教育委員会の関係もそうですし、学校現場と教育委員会の関係でも同じような部分があるわけで、同じ子どもたちにそれぞれしっかりと向き合っていかなければいけないのに、なんとなく行政の責任のあり方、それから権限のあり方が、分散しすぎていて、どうもしっくりといっていないじゃないかと思います。そういうところも含めて、やはり子どもたちを最優先に考えた仕組みというのを、この機会にしっかりと考えていかなければいけないだろうと思っています。

中日新聞 妹尾聡太 氏
 今の責任が不明確というお話だと、おそらく全国どこでも同じかと思うのですけれども、今度のあり方検討会議でも、そういったものに関しても検討の対象に加えた方がいいかどうか、どのようにその辺りをお考えでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 今の教育行政の制度に課題があったり、起因する障害があれば、当然そこも含めて検討してもらわなければいけないと思います。

中日新聞 妹尾聡太 氏
 検討会議だと分科会ですかね。4つに分かれていますけれども、どこかそういったですね、問題に対処するようなところがありますでしょうか。どこになるのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 どこというか、多分複合的になるだろうと思います。倫理向上のところで、倫理の議論をする中で、やはり職場風土を改善していく上で、こういう制度が支障になっているのではないかという議論もあり得ると思いますし、あるいは、人事・採用というのは、まさに制度論が中心になるかと思いますけれども、そういう中での現状の問題・課題というのも議論になり得ると思いますので、どこで制度をやるというよりは、制度と運用というのは表裏一体の話ですから、いろいろな課題の表裏の関係で、全て制度論が付いていると思っていますし、制度論抜きの県レベルの議論というのは意味がないだろうと。まさにこの文部科学省のさっきの通知みたいな話で、現場の学校長が、本当に真剣になってどういう対応をすればいいか考えればいいような話まで、手とり足とりこういうやり方をしなさい、こういう検討会を作りなさい、そういうことが本当にいいのだろうかという問題意識を私は持っています。国は、法律でいろいろなことを縛っているわけです。学習指導要領でいろいろなことを決めているわけですから、自分たちが責任を負っているところをもっとしっかりやってもらって、地方に任せるところは任せる。県のスタンスも、同じようなことを市町村長なり、市町村の教育委員会から言われないように、われわれも心掛けなければいけないと思いますけれども、そういうところが、今の教育のさまざまな問題の直接的ではないにしても、遠因になっているのではないかというのが、私の問題意識です。

中日新聞 妹尾聡太 氏
 ありがとうございました。

 

ページの先頭へ戻る

 6 教員の資質向上・教育制度あり方検討会議「倫理向上専門部会」の開催について(2)

テレビ信州(TSB) 大和洋介 氏
 先ほど、知事も文部科学省の方から当たり前な通知が来るなど、いろいろ当たり前というのも結構出ていましたが、この教員の逮捕も当たり前のところができていなかったというところがつながってくるかと思いますが、知事として、この部会に期待するキーワードというか、ポイントはどういったところとお考えでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 それは、別に私がキーワードを投げ掛けて議論してもらうわけではないので。先ほどちょっと申し上げましたけれども、この倫理の部会に限らず、全体的に検討会には、私の問題意識なり、教育委員会の問題意識なりを投げ掛けていくということも必要ではないかと思っています。そういう中で私自身が考えているのは、これまでも教員の懲戒事例というのはさまざまあるわけですよね。今回、非常に不祥事が相次いだわけですけれども、やはりこれまでの懲戒事例、具体的な事例というのは、やはりしっかりと検証してもらうということが必要だと思っています。きれいな作文をしてもらう必要は全くないと思っています。とかく教育のものになるとなんかきれいな文言が並んでいることが多いんじゃないかと思いますけれども、むしろ関係された保護者あるいは子どもたちの過去の事例であれば一定程度お話を聞かせていただくということもできるんじゃないかと思いますので、やっぱり重大な事案については関係者の声も含めて過去の事例をしっかり検証する中で、本当に何が問題なのかということをしっかり把握をしていかければいけないと思います。また、いじめの話でご質問をいただいていますけれども、やはりいじめを含めて子どもの人権、命に関わるような問題等については再発防止ということで、単になんかみんなで研修してそういうことを行わないようにしましょうということだけではなくて、個人任せではない、システム的な対応っていうのが私は必要だと思います。そういう中で学校現場はいろいろな課題を抱えているわけでありますから学校だけではなくて、地域の人たち、あるいは子どもたちを支えるNPOの人たち、そういう人たちと一緒になって問題を解決していくと、そういう視点も私はこれからは非常に重要になってきていると思いますので、私は県政、県民参加と協働ということでいろいろな分野で申し上げてますけれども、ぜひこの教育の分野も教員の皆さんたちだけの責任にすることなく、社会全体でどうやって子どもたちを支えていくのかという協働の視点というのが非常に重要であると思っています。

テレビ信州(TBS) 大和洋介 氏
 すいません、重ねてもう一つ、先日の文教委員会などでも出ていましたし、教育の専門家からもよく聞くんですが、現場の声を大切にして、もっと聞いた方がいいという声が多いんですけど、今回も校長先生お一人入っておりますが、その現場の声っていうのもこの検討会では重視されたりするのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 現場の声を聞くのは当然で、現場の声を聞かないで検討するなんてものはあり得ないというのが私の認識でありますので、現場の声をことさら聞かなくてはいけないということが議論されるということは今までいかに聞いてないのかなという感じはしますけれども。当然学校の先生方とか保護者の方とかそうした人たちの声というものを聞くということは重要だと思います。市民グループの皆さんがかつてまとめた学校でのいじめを始めとするいろいろな事例集を私も拝見しましたけれども、本当にこんなことが行われているのかというようなことがいっぱい書かれています。いわゆる子どもたち、あるいは保護者の方たちの側からだけの記述ですから、学校の先生たちとか、学校の側からはあるいは言い分もあるのかもしれませんけども、しかしながらそういう当事者の声というものをしっかりと受け止めるというところから始めなければ物事はスタートしませんし、それに関わっての学校の先生方もどうして子どもたちに向き合いきれないという部分があるのか、あるいはいろいろな問題意識を持ってる先生方も多いと思いますので、どういうところが改善されれば、一人ひとりの子どもたちに対してよりしっかり向き合った対応ができるのかと、そういうことも聞いて対応していくということが、私としては当然の前提だと思っています。

テレビ信州(TBS) 大和洋介 氏
 今回は校長先生が入っていましたが、もうちょっと、さらに現場レベルの方も入る可能性っていうのはあるんでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 これはまだ全体のメンバーが固まってないのであれですけれども、検討会のメンバーに誰が入ろうが入るまいが、当事者である人たちあるいは学校現場で教育に携わっている人たちの声を聞かずにやるということはあり得ないと思っています。

テレビ信州(TBS) 大和洋介 氏
 ありがとうございました。

 

ページの先頭へ戻る

 7 全国村長サミットについて

共同通信 小田智博 氏
 先週末に全国村長サミットが木島平村で開かれました。全国最多の35の村を持つ長野県で、全国で初めての開催と。村だけが集ったという意味ではですね、知事もメッセージを寄せられていたと思うんですけれども、改めてこのサミットが開かれた意義などについてどうお考えか教えていただけないでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 そうですね、長野県、全国で最多の35の村を抱える県ということで、私はやはり小さな自治体の取り組みというものは、これからますます尊重されていかなければいけないんじゃないかなと思っています。世の中全体の動きがどちらかというと、小より大の方が効率的だし、パワーもあるというような風潮の中で、自治体の規模もですね、なんとなく規模が大きい方がいいんじゃないかという感覚の部分もありますけれども、要は規模よりはやはり中身の質の問題だと。自治体も他の組織も全ての分野においてそうだと思いますけれども、やはりこれからは量的な問題より質の問題が強く問いかけられる時代だと思っています。そういう観点で、私は日本で一番人口が大きい横浜市に居たから言えるんだろうと思いますけれども、大きければいいということは決してないと思っています。むしろ、小さい自治体、もちろん大きい自治体のメリットもありますけれども、小さい自治体の良さというものもあるわけでありまして、やはり住民との顔の見える関係性もあるわけですし、やはり住民の声というものは非常にストレートに反映されるということもあります。そういう意味で、自治の基本としては極めて重要な要素を持っているわけでありますし、また、日本の国土全体を考えたときにも、やはり農山村地域を人口が減少して、農地や山林も荒れるままにしておくということが、農山村部に限らず日本全体の見地から見たときにも、決して好ましい状況ではないだろうと思いますので、ぜひそうした村の力というものを、これからしっかりと発揮をしていっていただきたいなと思います。ただ、もう一つの視点はやはり都市との連携ということが重要だと思いますし、この間もそうした議論もされたのではないかと思いますが、都会に住んでいると、とかく何というか自分たちこそ自立した自治体だと勘違いしている人たちが多いと私は思っていますけれども、やはり水にしてもですね、食料にしてもですね、農山村地域に依存している部分が実は都市の方が私は多いと思っています。村が都市に依存しているんではなくて、都市が村に依存している場合が私は多いと思ってますので、ぜひそうしたことも含めてですね、これからも村からの発信をしっかりやっていっていただくのが良いことだと思いますし、長野県としてもそうした取り組みは積極的にサポートしたいと思います。

共同通信 小田智博 氏
 最近、橋下大阪市長なんかも含めてですね、道州制の議論なんかも出ておると思うんですけれども、その中で、村長の中からは道州制が進んでいくと、また平成の大合併の第二弾というような形になるのではないかという危惧する声が出ていたんですけれども、知事はその道州制の議論であるとか、今後の市町村合併のあり方についてどのようにお考えか、ちょっとかぶるかもしれませんが、お願いできますか。

長野県知事 阿部守一
 道州制の議論とか、大都市制度の議論が、都市部から声として出てきていることに、いささかの懸念というか、日本全体を考えたときには、決して人口が集積した都市だけではないわけですし、先ほども言ったように、そうした都市だけで自立しているかのような錯覚を持ってもらうのは、非常に困るなと思いますので、いわゆる日本全体の国土を考えたときに、どういう地方自治のあり方が望ましいのかという視点で、より政府がですね、これ人口規模だけでいうと、都市部に住んでいる方たちの方が人口は多くなるわけでありますけれども、日本全体どうするかという視点で、これは国がしっかりと考えてもらう必要があるテーマだと思いますし、国際的な競争力を高めるという意味では、大都市制度の話は、私は重要なテーマだと思っています。ただ、大都市だけで日本が栄えるわけではなくて、農山村地域とのバランスあるいは補完・協力関係、そうしたものなしには日本全体は機能しない国になると思いますので、そうした視点もぜひ十分持ってもらって取り組みをしていただく必要があると思います。

共同通信 小田智博 氏
 最後に、先ほど長野県としても、できるだけ村の取り組みを支援していきたいというようなお話だったのですけれども、もし具体的に何かお考えのことがあれば教えていただけないでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 今、中期計画を策定しているわけですけれども、この場でも何度か申し上げたかもしれないですけれども、市町村長の皆さんと意見交換する中で、これまでの県政としてやや弱かったなと思うのが、地域振興の視点。各分野の話ではなくて、地域の課題というのは複合的ですから、そういう形の地域の課題を複合的に県として受け止めて、それに対して市町村と一緒になって取り組んでいけるような体制づくり。そうしたものはこれからの中期計画の議論の中でもしっかりやらなければいけないと思いますし、政策的にもやらなければいけないと思いますし、体制的にも考えていかなければいけない部分だと思っています。

共同通信 小田智博 氏
 ありがとうございました。

 

ページの先頭へ戻る

 8 教員の資質向上・教育制度あり方検討会議「倫理向上専門部会」の開催について(3)

日本放送協会(NHK) 山口雅史 氏
 話が戻ってしまって恐縮なのですけれども、先ほどの教育制度あり方検討会といじめの議論の関係性についてお伺いしたいのですが、もう少し具体的に伺うとするならば、今回のいじめの対策というか、いじめに対応する体制のあり方というものを検討会の中で、具体的にどの場でどういうふうに話し合って、たまたま今回は社会的に注目を浴びている場所が大津ということなのですが、こういった事例が県内でも起きないようにということで何か対策をせんだってまとめられていくという形になるのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 まず、いじめの問題と今回の検討会が全く100パーセント同心円になっていることではないということは前提としてご理解いただきたいと思います。今回の一連の不祥事を踏まえて、教員の資質の向上とか教育制度のあり方を検討していこうということで検討会を設けるわけですけれども、いじめの問題というのは、もちろん教育委員会で、まずしっかり自分たちの足元の状況を把握して具体的な対応をしていってもらうということを強く私としては求めたいと思いますが、例えば、教員の資質というのもいろいろな資質が求められていると思いますけれども、子どもたちの中で、いじめられている子とか、いじめている子がいると、あるいはそういう話が聞こえてきたというときに、対応する対応の仕方というのも、当然教員の資質であるわけでありますから、そうした観点で、いじめの問題への対応と今回の検討会での議論というのは重なってくる部分があると思います。ただ、この検討会で検討すれば、いじめの問題はそれでいいのかということには、当然ならないわけでありますので、そこは教育委員会として、しっかりと検討していってもらいたいと思います。

日本放送協会(NHK) 山口雅史 氏
 となると、検討会の中で出されたいじめに関連する広い問題についても、ひとつの倫理向上だとか、職員の資質向上とか、そういった流れの中に最終的な報告書とか、そういった提言とかいう形でまとめられていくというというようなイメージでいいのでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 そうですね。まだ、議論が始まる段階で論点とか視点の投げ掛けもしていかなければいけないのではないかなと思っているので、あまり先走った話を申し上げにくいところがありますけれども、ただこれは、学校現場、不祥事がなくなるというのは最低限だというのは何度も繰り返して申し上げているわけでありますが、安心して子どもを預けられる学校であるのか、先生たちでいていただけるのかということが重要だと思いますので、そういう観点でいじめの問題というのが、多くのお子さんあるいは保護者の方にとって大きな関心事であるときにですね、この問題は横に置いて議論をするということはあり得ないだろうと思っていますし、先ほどの教員の資質の観点だとか、先ほども非常にちょっと私としては国と地方の問題も含めて、課題が大きいのは教育行政だと思っていますけれども、こういう通知とか責任のあり方とか含めて、やはり問題がいじめに関してもどういうところにあるのかということを考えていく中で、教育行政、制度のあり方、あるいは教員にどういう能力を身に付けてもらう必要があるのかということは出てくるだろうと。いじめの問題もやはりひとつの重要なファクターであるということは、間違いないと思っています。

日本放送協会(NHK) 山口雅史 氏
 ありがとうございました。

 

ページの先頭へ戻る

 9 放射性物質測定結果の公表方法について

信濃毎日新聞 河原千春 氏
 農政部で連日実施されている牛肉の放射性物質検査の関係で、お伺いをしたいのですけれども、先週、毎日簡易検査をされていらっしゃる中で、簡易検査で放射性物質が検出されているものが、翌日に精密検査の結果で発表されたという経過が先週あったと思うんですけれども、検出下限値を超えた段階で一度結果を公表した上で、再度精密検査の結果を発表するだとか、全て不検出という形の公表の仕方では、その肉がどういうふうに扱われたのかということも含めて、勘違い、県民の方、されるかと思うのですけれども、現段階での検査結果の公表のあり方について知事の方でどう考えているのか、この件についてどう考えて、どういった対応をしていくべきと思われるか、教えてください。

長野県知事 阿部守一
 牛肉の検査については、私どもとしては、これまで他の県に負けない丁寧な対応の検査をしてきていると思っております。そういう意味で、今のお話は公表・公開の仕方だと思いますけれども、その点については、やや分かりづらい公表の仕方であった部分もあるということで、改善をしようということで、うまくわれわれの対応の仕方がですね、伝わりにくい表現の部分もあったと思いますので、そこのところは改善をしていきたいと思っていますので、そこの状況を担当課の方で説明してもらえますか。

農政部園芸畜産課 企画幹 唐澤正信
 今お話ありましたように、全頭検査で確定検査に回った場合というようなケースなんですが、今回のような検査同様のケースが発生した場合には、今お話がありましたように、これまで分かりにくい部分もあったので、それが、検査結果が確定したもの等が明確に分かるよう、ホームページ上の表示方法を分かりやすく変更させていただきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

信濃毎日新聞 河原千春 氏
 県の方でですね、こういった牛肉以外にもさまざまなものを検査されていらっしゃって、数だとかも含めて、とても積極的にやってらっしゃるかと思うんですが、これは牛肉に限らず他の検査の結果の公表の仕方についても同じような形で改善というか、より分かりやすい方法でやっていかれるということですか。

長野県知事 阿部守一
 そうですね。牛肉以外も同じ課題になっているのかどうか、ちょっと私把握していないですけれども、牛肉の問題については、ご指摘があったので、これは改善していこうと思っていますし、他のものについても、国の規制値との関係で詳細検査に回していかなければいけない部分もあるので、そこのところの表現ぶりが分からない、分かりづらいというような部分があれば、当然同じように改善はしなければいけないと思います。そこは確認をさせてもらいたいと思います。

信濃毎日新聞 河原千春 氏
 分かりました。ありがとうございます。

長野県知事 阿部守一
 ちょっと今の状況を。

環境部環境政策課 企画幹 井出英治
 牛肉と同じようにスクリーニング検査をした後で、数値が出たものについて確定検査をすると、そういうパターンで検査をしているのが、他に学校給食の関係の検査が同じようなやり方でしております。こちらの方はもともとですね、スクリーニング検査で数値が出た場合には、再検査に回しているということを発表といいますか、ホームページ上で表示をさせていただいて、翌日その検査結果、確定した数値を公表するということで、牛肉の場合のその変更後といいますか、これからやる予定のと同じようなやり方で、すでに対応しておりますので、分かりづらいということは、他のものではないかと思っております。

 

ページの先頭へ戻る

 10 防災の体制づくりについて

信濃毎日新聞 須田充登 氏
 九州の方で非常に甚大な雨による災害が起きていて、長野県の方もみるとあさってで平成18年の豪雨災害から6年ということになるわけですけれども、最近非常に天候がですね、不安定な年が続いて、雨の降り方が変わっているなんてことも言われていますけれども、土砂災害を防ぐ上での長野県の課題というようなことは、今知事の方でどういうふうに捉えていらっしゃいますでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 土砂災害に限らず気候変動の影響もあるせいか、だいぶこれまでと違った形で災害が起きるようになってきているという部分があろうと思います。私としては、まず県としてしっかり対応できる体制を作るということが重要だと思っていますので、そうした観点で危機管理監を新たに設置してですね、今管理監の方で全体的な体制整備について取り組んでもらっています。そうした中で、自衛官、自衛隊との連携を強化するという観点での自衛官の配置というものも行っていきますので、そうしたことも含めて、防災の体制整備をまずしっかりと行っていくことが重要だと思っています。それからもう一つは、ハード面の対応ということで、財政的には予算が限られている中で緊急輸送路の整備とかですね、あるいは河川、砂防の施設整備とかですね、そういう部分についても対応してきているわけでありますので、ここだけこうすればいいとか、これだけやればいいとかという話であれば簡単ではあるのですけれども、防災なり、危機管理の対応というのは、いつ、どこで、どのような災害が起こるかということは予見できないから、災害ということになるわけでありますので、幅広くですね、ソフト、ハード両面の対策をしっかりと進めていきたいと思っています。

信濃毎日新聞 須田充登 氏
 財政上の限りのある中でのハード整備ということなのですけれども、今新たな中期総合計画というものも作っていらっしゃいますけれども、例えば予防的にハード整備によって災害を防ぐという対策を進めていく上でですね、例えば長野県は防災に非常に力を入れたですね、まちづくりを進めていくということを打ち出して、財源をですね、予算をそこに集中するとかですね、そういう手というのも一つはあるのかなとは思うのですけれども、被害が起きたところにだけハード整備するということではなくて、予防的なハード整備を進めていくために何か考えていることっておありでしょうか。

長野県知事 阿部守一
 国の方ではそういう議論をしているやに報道等で聞いていますけれども、私は中期計画は当然しっかりやらなければいけないことはやるけれども、新しい社会をつくっていくという方向性を出せる計画にしていかなければいけないと思っています。そういった意味で防災、危機管理、極めて重要だと思っていますが、新しい暮らし方とかですね、新しい社会を作っていくという方向性では必ずしもないだろうなと、もちろん防災に強いまちづくりという観点での耐震化の推進だとか、そういう観点はあろうかと思いますけれども、むしろ防災という側面で捉えると、そういう視点ではなくなるので、新しい社会像、新しい地域づくりという観点で、防災に関係するものがあればですね、そういうものをしっかり打ち出していくと思っていますけれども、これまで取り組んできたようなものの延長線上を大きな柱として打ち出していくということは、私としては今の時点では考えていないです。

信濃毎日新聞 須田充登 氏
 分かりました。

長野県知事 阿部守一
 はい、ありがとうございました。

ページの先頭へ戻る

Adobe Acrobat Readerのダウンロードページへ

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Acrobat Readerが必要です。Adobe Acrobat Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。

お問い合わせ

企画振興部広報・共創推進課

電話番号:026-235-7110

ファックス:026-235-7026

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?