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更新日:2019年1月1日
長野県知事 阿部守一
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。今日は私のほうからは特に政策的な話はありませんけれども、私自身は年末年始ある意味ゆっくりと休ませていただきました。元旦は皇居に祝賀の儀ということでお伺いをさせていただいて、陛下のお言葉を伺ってまいりましたけれども、国民全体が幸せになるようにというお言葉でした。ぜひ長野県全体も明るく元気な年になるように、県庁組織全体をあげてがんばっていきたいと思っております。またこの会見もおおむね週1回のペースで引き続き行っていきたいと思っておりますので、よろしくお願い致します。
信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
今日部局長会議それから仕事始めの式等で、知事のほうから県民との協働、それから共創(きょうそう)というようなことで強調されていた部分がありましたけれども、これは知事の頭にあるのは例えばNPOの事であるとか市町村の協働であるとかそういった何か具体的なビジョンみたいなものがあってああいう事をおっしゃられたのか教えていただければと思います。
長野県知事 阿部守一
具体的なビジョンはこれから予算編成の中で形にしていきたいと思っていますけれども、私としてはすべての分野ですね、これはNPOとの協働だけではなくて企業とかあるいは地域でいろいろな活動をされている団体の皆さんも含めて、一緒になって考え、悩み、行動する、そうした県政にしていきたいと思っていますし、私はそうしなければ県民の期待にはこたえる組織にはならない、行政としての内にこもった仕事だけでは県民の期待にこたえる県政にはならないと思っておりますので、共創、協働ということを強く意識して県政運営をしていきたいと思っています。
信濃毎日新聞 岩間基樹 氏
特に具体的に政策的に何かイメージしているものとかあるんでしょうか、NPO等々・・・
長野県知事 阿部守一
政策的には私は一つはフラットな場でパブリックなことを考える場づくりというのを考えていきたいと、具体的にはこれから予算の中で考えていきますけれども、それと併せて組織的な部分も考えていきたいと思っています。
信越放送(SBC) 上條道哲 氏
先程の新年のあいさつの中で、後半部分なんですけれども、県職員の方に意識を変えてほしいみたいなご発言、何をするべきか一緒に考えてくれみたいなお話がありました。現状の職員の様子、仕事ぶりなどを見てどんなふうに感じていらっしゃるのかということと、具体的に次にどんなことをしてほしいという希望みたいなものがあるようでしたらもう一度お話いただけますでしょうか。
長野県知事 阿部守一
私は県民の皆さんと一緒になって行動する県庁にしなければいけないと、これは垣根を越えてつながってくださいということで、冒頭、一番最初に就任したときから県の職員にはお願いしてきている話でありますけれども、私も行政に長くいるので、行政のメンタリティーというのがどうしても法律だったり制度だったりとか、そちらのほうから発想しがちだったり、そうしたものをベースに考えるウエイトが比較的強くなりがちです。これは当たり前でもあるし、そうでなければ困る部分も正直あるわけですけれども、先程共感という話をさせてもらいましたけれども、制度、仕組みを粛々と守って実行するだけでは県民の思いとは乖離(かいり)してしまうと私は思っています。だからこそ新しい県の進んで行く方向性というのも検討していかなければいけないと思っているわけでありますし、そういう意味で県の職員の発想の起点を私は法律や制度のところから発想をスタートするのではなくて、もっとさかのぼった県民あるいは社会の社会的要請というのは自分の担当している分野において一体何が要請されているのか、何が求められているのか、何を悩んでいるのかというところから発想をしていってほしいと。そうすることによって、県民と一緒になって悩み考えることができる県組織になっていくだろうと思っています。例えばコンプライアンスとよく言われますけれども、コンプライアンスは法令遵守と訳されていますけれども、コンプライアンスはもともとの意味は調和とかそういう意味だったり、工学的な意味では柔軟性、しなやかさという意味があるわけですけれども、私は法令を遵守するというか墨守(ぼくしゅ)するというか、そういうことではなくて、その法令とか制度とか仕組みがなぜそういう仕組みになっているかということをさかのぼって社会的な要請があってそういう法律とか制度ができているわけですから、それをもっとさかのぼったところから発想し直して考えていくことが必要だと。それが例えば分権の発想だったり規制改革だったりそういうことにつながっていくと思っていますので、そういう思いをこめて申し上げさせていただきました。
テレビ信州(TSB) 大和洋介 氏
先程、仕事始め式の中でも知事のごあいさつの中にもありましたが、中期総合計画の見直しという言葉も出ておりましたが、新しい年になってどんな思いでどういったところに力を入れて見直しを進めていきたいとお考えでしょうか。
長野県知事 阿部守一
これは県民の皆さんと議論しながら固めていかなければいけないと思いますけれども、私はやはり人間中心、人が真ん中ということで所信表明のときに申し上げましたけれども、人間中心の社会の在り方というものはどういう在り方なのかというのをもう一回根源にさかのぼって考えなければいけないのではないかと思っています。いろいろな政策ももちろん大事だと思いますけれども、これまでのようにあれもこれもやっていくことができるという時代ではなくなっているわけでありますから、県として持つべきビジョンというものを明確にして、そこは侃々諤々(かんかんがくがく)議論をして決めていかなければいけないと思いますけれども、そうしたものをしっかりと掲げて、昨年の経済戦略会議(信州経済戦略会議:第1回、12月20日開催)でも橋本委員(橋本要人:キッセイ薬品工業株式会社特別顧問)のほうから旗印というお話がありましたけれども、あれもこれもではなくて、やはり明確な方向性をしっかり掲げなければいけないと。それに向けて県民の皆さんと力をあわせていくというようなビジョンをつくっていきたいと思っています。人間の生活、暮らし、そうしたものを中心に据えて考えていく必要があると思っています。
テレビ信州(TSB) 大和洋介 氏
はい。すみません。またあいさつの中でその雇用とか経済にも力を入れたいというふうにおっしゃっていましたが、そういったところも中期総合計画の見直しで多く反映されるところなのでしょうか。
長野県知事 阿部守一
暮らしを成り立たせるためには、どうやって生業(なりわい)を立てるのかという産業経済の部分が非常に重要だと思っていますので、そうした観点はもちろんしっかりと持たなければいけないと思っています。これから、漫然とこれまでの社会の延長線上ではなくて、やはり長野県も、日本全体もそうですがいろいろ社会構造の変化、産業構造の変化を乗り越えて今日に至っているわけでありますから、その次の構造をどういう経済構造をつくっていくのかと、農業とか林業とかそういうことにもしっかりと目を向けながら考えていくことが必要だと思っています。
テレビ信州(TSB) 大和洋介 氏
最後にもう一つ、知事が公約の柱に掲げている信州型事業仕分けが間もなく、もう2週間ぐらいで始まると思いますが、年を越して改めて意気込み、期待をお聞かせください。
長野県知事 阿部守一
これは、私が直接仕分けをするわけではないわけですから、ぜひ仕分け人としてご参加いただく方には、そもそも論までさかのぼった議論を期待したいと思いますし、ぜひこれは県民の皆さんの見える形で行うということに意義があるわけですから、多くの県民の皆様方に関心を持って当日現場に来て見ていただく、あるいはインターネットとかケーブルテレビでご覧いただくと、そうした中でそれぞれ思われることがあると思うのです。「これはいい議論だった」とか、あるいは「いき過ぎじゃないか」とか、「自分はこう思う」とかそういう議論を誘発していく契機になるということが一つの意義でもあるのだろうなと思っていますので、そういう意味ではぜひ大勢の方に関心を持って見ていただきたいと思っています。
テレビ信州(TSB) 大和洋介 氏
ありがとうございました。
中日新聞 大平樹 氏
先程、仕事始め式の中で今年は長野県の将来像を議論する年にしたいと、それはイメージ的には今年1年ゆっくり議論をして、具体的に何か今年はこれをやるというようなものが挙がらなかったようにも思うんですが、今年は何をするということを一言で言うと。何をする年ですか。
長野県知事 阿部守一
一言では難しいですね。まず県政の在り方は、さっき言ったように共感できる、共感される県政に変えていくということだと思っていますし、政策的な観点では、短期的な課題と中長期の課題と分けて考える必要があると思いますけれども、短期的には雇用経済対策です。これは引き続きしっかりやっていく必要があると思いますし、中長期的には長野県の将来に向けたビジョンをしっかり打ちたてると。私は、キーワードとなるのはやはり長野県においては、健康と環境だと思っています。産業の分野でも暮らしの分野でもあるいは観光の分野においてもみんな同じキーワードの健康と環境だと思っていますが、それをどう有機的に県の政策にしていくかということがこれからの予算編成、それから中期計画の策定の中で問われると思いますので、それをしっかりと形にしていきたいと思います。
中日新聞 大平樹 氏
あと、よりよい長野県にしたいというような話をおっしゃっておられた。よりよい長野県にしようと努められることはある意味当然のことなんですが、どういう形がよりよい長野県だというふうに知事はお考えになっていらっしゃるんでしょうか。
長野県知事 阿部守一
地域社会の在り方としては、安心して希望を持って暮らせる社会にするということですよね。そのためには、県庁の動き方が変わらなければいけないだろうと思いますので、社会構造全体を私が差配する権限を持っているわけではないわけですから、そうした明るい希望を持てる社会を目指しつつ県の在り方とか県の方向性とか、そうしたものを具体的に変えていきたいと思っています。
長野県知事 阿部守一
よろしくお願い致します。
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