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更新日:2017年6月12日

平成28年6月県議会定例会における知事議案説明要旨(平成28年6月16日)

平成28年度6月補正予算案の概要

平成28年度6月定例会提出条例案の概要


 ただいま提出いたしました議案の説明に先立ち、熊本地震への対応、全国植樹祭の開催、大北森林組合等補助金不適正受給事案への対応、子どもを性被害から守るための条例案、信州創生の更なる推進、当面の県政課題などについて御説明を申し上げます。

【熊本地震への対応】
 はじめに、本年4月に発生した熊本地震では極めて甚大な被害が発生し、今なお多くの被災者が避難されている状況であります。お亡くなりになられた方々とその御遺族に対し深く哀悼の意を表しますとともに、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
 長野県は近年、長野県北部地震、御嶽山噴火災害、神城断層地震など度重なる災害を経験し、その都度、全国の皆様から温かな御支援をいただいてまいりました。本県では、こうした災害の経験も踏まえ、被災地・被災者に対する積極的な支援に努めているところです。
 まず、発災翌日から義援金の募集を開始するとともに、全国的にも独自の応援形態である市町村と一体での「チームながの」として救援物資の緊急搬送を行いました。また、政府や全国知事会等からの要請に応え、緊急的な人的支援として、医療救護班、保健師班、ケースワーカー班、DPAT(災害派遣精神医療チーム)班や、宅地建物の応急危険度判定士、避難所応援職員など、数次にわたり157人、延べ523人日の派遣を行いました。
 現在は、一日も早い災害からの復旧・復興に向け土木の技術職員を派遣し、支援を行っているところです。
 今後も被災地の実情把握に努め、県民の皆様と一緒になって必要な支援に取り組んでまいります。

【全国植樹祭の開催】
 天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、今月5日、本県では実に52年ぶりとなる「第67回全国植樹祭」を厳粛かつ盛大に開催いたしました。
 この度の植樹祭では、式典会場であるエムウェーブ、そして県内10か所の植樹会場で、あわせて約1万3千人もの方々に御参加をいただき、苗木のホームステイ・スクールステイ参加者なども含めますと、約3万2千人という大変多くの皆様の御協力のもと、未来につながる合計約10万本もの植樹を行いました。
 当日は、まず、プロローグとして、木と森の文化に関わりの深い「御柱祭の木遣り」、「ながの祇園祭権堂勢獅子」、「東野大獅子」、「御代田の龍の舞」の皆様に御登場いただき、祭りを通じて、長野県の魅力を紹介しました。記念式典では、天皇皇后両陛下にお手植え・お手播きを賜り、アトラクションとして、本県の森林づくりに携わっていただいている市川海老蔵丈に「勧進帳」を演じていただきました。そしてエピローグは、「こどもの森幼稚園」の子どもたちや「松本蟻ケ崎高校書道部」の生徒によるパフォーマンス、さらには、本県出身の宇宙飛行士、油井亀美也氏からメッセージをいただいた後、参加者全員により、緑豊かなふるさとが未来へつながることを願いながら唱歌「故郷」の大合唱を行いました。
 この全国植樹祭を通じて、多くの県民の皆様に、森林を守り育ててきた先人の努力に思いを馳せ、森林の魅力や価値を改めて見つめ直していただくことができたと思います。また、木と森の文化に関わる伝統行事や、木曽漆器に代表される伝統的工芸品に加え、全国一の数を誇る「森林セラピー基地」、全国に先駆けて創設した「信州やまほいく(信州型自然保育)認定制度」など、森林を多面的に活かした本県ならではの特長ある取組も広く全国に発信することができました。
 開催にあたり御尽力を賜りました県議会の皆様をはじめ、準備段階から式典、植樹などに御支援、御協力をいただいた県内の企業や団体、児童生徒、ボランティアや市町村など、多くの皆様方の力を結集して大変素晴らしい植樹祭とすることができました。心より厚く御礼を申し上げます。
 この植樹祭を契機として、森林を守るための取組を一層充実するとともに、森林県から林業県への転換を加速化させ、本県の豊かな森林を次の世代に確実に引き継いでまいります。

【大北森林組合等補助金不適正受給事案への対応】
 大北森林組合等補助金不適正受給事案につきましては、有識者による検証委員会の検証結果を踏まえ、法的に最大限可能な補助金返還請求や、大北森林組合及び元専務への刑事告発、関係した県職員に対する懲戒処分など、これまで厳正な対処を行ってまいりました。
 今回、加算金の増加を極力抑制するため、現時点で見込まれる国庫補助金の返還額等11億5,346万円を補正予算案に計上いたしました。
 この事案は、主として大北森林組合が元専務の主導の下で、極めて多数の不適正申請を主体的・能動的に繰り返し行っていたことに起因するものですが、約3億54百万円と見込まれる加算金については、県の指導監督の不備によるものであり極めて遺憾であります。このことについて、県組織を代表して県民の皆様に心から深くお詫びを申し上げます。
 県の補助事業者に対する補助金返還請求額は、県費分や一部今後請求するものも含め、法的に最大限可能な約9億74百万円でありますが、国への補助金返還が必要であるにもかかわらず、補助事業者に対して補助金返還請求を行うことができないものについては、次のように対応してまいります。
 まず、国と県との時効の対象範囲が相違することによるものについては、今後、大北森林組合等に対して可能な限り損害賠償請求を行います。また、不用萌芽除去と指導監督費に相当する財源については、懲戒処分対象職員の給与減額等と旅費その他事務的経費の削減により2年間で捻出します。次に、加算金相当額については、二度とこうした事案を起こさないという強い決意で「しごと改革」を断行し、人件費の削減で対応いたします。他方で、大きな責任を有する大北森林組合に対しては、抜本的な経営改善と早期の補助金返還を強く求めてまいります。
 県としては、今回の国庫補助金返還額等が極めて多額であることをすべての職員が自らの問題として捉え、人件費削減など徹底した行政コストの削減と、職員の努力による収入の確保に取り組み、その結果を公表いたします。また、コンプライアンスの徹底により、県組織を県民の期待や社会の要請に真に応えることができる組織として確実に再生させることにより、県民からの信頼回復に努めてまいります。

【子どもを性被害から守るための条例案】
 子どもを性被害から守るための条例案につきましては、本年2月1日に条例に関する基本的な方針を執行機関としてとりまとめ、条例のモデルを基本とした条例を制定することが必要であると判断するとともに、条例の内容について具体化の方向性をお示しいたしました。その後、条例の骨子案により県議会で御議論いただき、さらに、県政タウンミーティングでの県民の皆様との対話やパブリックコメントを実施いたしました。その結果、御意見をお寄せいただいた方々の概ね4分の3もの方々が条例制定に前向きな御意見であり、子どもの性被害の現状を踏まえれば、早期に対応することが必要であることから、「長野県子どもを性被害から守るための条例案」を今定例会に提出いたしました。
 本県は、これまで全国の都道府県の中で唯一、いわゆる青少年保護育成条例を持たずに、住民運動、事業者の自主規制、行政の啓発により、地域ぐるみで青少年の健全育成に取り組んでまいりました。一方、近年、大人のモラルの低下や、インターネット、携帯電話等情報通信機器の発展・普及など、子どもを取り巻く社会環境が大きく変化したことなどにより、子どもの性被害が増加し、県民の懸念の声も高まっておりました。
 こうした中、平成25年5月に学識経験者で構成される「子どもを性被害等から守る専門委員会」を設置し、以来、教育、医療、法律の専門家や子どもの支援者など様々な分野の方々の御意見を伺うとともに、県民運動を中心となって担ってきた県青少年育成県民会議でも検討が行われ、子どもを性被害から守るための取組について慎重かつ広範な検討を行ってまいりました。また、子どもの相談支援や県民運動にかかわる53団体との意見交換、若者や一般県民の皆様にも御参加いただいた県政タウンミーティングなどにおける延べ約900人の皆様との意見交換を行い、様々な県民の皆様と丁寧な対話を重ねてまいりました。
 提出いたしました条例案は、他県のいわゆる青少年保護育成条例のような包括的、網羅的なものではなく、目的を子どもを性被害から守ることに特化し、その基本理念や県等の責務を定めるとともに、人権教育・性教育の充実などによる予防、県民運動の活性化、性被害を受けた子どもの支援等に関する基本的な施策や必要な規制を定めております。県民運動を中心に取り組んできた本県の伝統と特性を活かしつつ、様々な施策を総合的に推進することにより、子どもの尊厳を保持し、健やかな成長を支援していこうとするものです。特に慎重な検討を行ってきた性行為等の規制については、法律の専門家によって取りまとめられた条例のモデルを踏まえ、社会的非難を受ける行為として、「威迫」、「欺き」、「困惑」による性行為等に対して罰則を設けることとし、構成要件の明確化、立法事実の確認を踏まえた処罰対象の限定化を図っております。
 なお、施行期日については、原則として公布の日といたしますが、規制項目については一定の周知期間が必要なことから、本年11月1日としております。
 性犯罪は、「魂の殺人」とも言われます。性被害にあった子どもは、心身ともに傷つくのみならず、長期間にわたり、時には大人になっても心的外傷後ストレス障害等に苦しめられることもあります。また、現行法では処罰されない性行為やわいせつな行為を受けた場合には、相手ではなく自分が悪かったのではないかとの自責の念を持ち続けることも指摘されています。
 今後、条例案を踏まえた各種施策を総合的に推進することにより、未来を担う子どものしあわせを最大限に尊重し、すべての子どもが将来に夢と希望を持ち、伸び伸びと育つことができる地域社会の実現につなげてまいります。

【経済情勢への対応】
 我が国の経済情勢は、このところ弱さもみられるものの、設備投資や雇用情勢の改善などにより、緩やかな回復基調にあり、本年1月から3月期の国内総生産(GDP)も、2期ぶりのプラス成長となっています。県内経済につきましても、個人消費など一部に弱めの動きがみられますが、緩やかに回復しているとの判断がなされています。他方で、中国を始めとするアジア新興国や資源国の景気下振れリスクや今回の熊本地震が及ぼす影響について留意する必要があります。
 このため、県としては、国の動きと歩調を合わせて平成27年度補正予算及び本年度当初予算の迅速な事業執行に全庁を挙げて取り組むとともに、県内経済の動向を引き続き注視してまいります。

【信州創生の更なる推進】
(働き方改革の推進)
 先ごろ公表された平成27年の人口動態統計では、本県の合計特殊出生率は1.58となり、前年に比べ0.04ポイント上昇しました。また、27年の社会増減については3,244人減と、減少数は前年より459人少なくなっており、信州創生戦略で掲げた目標の実現に向け一定の進展がみられました。今回、信州創生を更に進めるため、地方創生推進交付金を活用し、「信州で働く」ということに着目した二つの事業を補正予算案に計上いたしました。
 まず、働き方改革の一環として、働き方を選択できる社会をつくるため、短時間正社員制度やテレワークなど多様な働き方の普及に取り組むとともに、一人多役のライフスタイルを広げるための調査や発信を行います。また、信州に人材を惹き付け、県内外の若者の県内就職を促進するため、ジョブカフェ信州の銀座サテライトを銀座NAGANOに設置するとともに、県内就職情報を一つにまとめたポータルサイトの構築や長野県の暮らしの魅力をPRするための「信州暮らし提案書」の作成に取り組みます。
 次に、教育委員会と産業労働部が協力して、「学校での学び」と「地域での実践的な働き」が相乗的に営まれるデュアルシステムを構築してまいります。本年度は、航空、精密加工、建設などといった産業分野の企業とモデル高校をつなぐコーディネーターを配置し、企業実習の実施やカリキュラムの充実を図るとともに、高校生と経営者・研究者とのワークショップなどを行います。来年度以降、取組を本格化させ、参加企業や対象とする学校の拡充を進めてまいります。

(高等教育の振興)
 「郷学郷就県づくり」を進める上で、高等教育の振興は極めて重要です。
 本年4月の信州高等教育支援センターの設置に併せ、県としての高等教育振興の方向性を示すものとして、産学官協働人財育成円卓会議での議論も踏まえ、「高等教育振興基本方針」を策定いたしました。
 県内大学の収容定員が全国最低水準であること、大学進学者の県外流出率が高いこと、私立の高等教育機関の定員割れが顕著であることなど、本県の高等教育を巡る状況には厳しいものがあります。他方で、県内大学への進学希望率は実際の進学率よりも高く、大学進学率も今後更に上昇する余地があることなど、県内高等教育にはこれからの発展可能性があります。
 この方針では、高等教育振興のための基本方策として、大学改革や専門学校の機能強化等に対する支援など「高等教育の魅力向上」、県内外の「大学間連携」、人材育成や研究開発における「産学官連携」、高等教育機関が持つ魅力の「高校生等への発信」の四つを掲げております。今後、この方針に基づき、積極的な施策展開を図ることにより、県内高等教育機関の「知の拠点」としての機能向上と、県内進学者の拡大による人材の定着を進めてまいります。
 新たな県立4年制大学については、本年3月の県立大学設立委員会において、大学及び学生寮の名称を、それぞれ「長野県立大学」、「後町キャンパス象山寮」とすることといたしました。現在、平成29年中の完成に向けて、三輪キャンパスの新校舎の工事を進めているところであり、今後、7月には後町キャンパス象山寮についても着工する予定です。
 カリキュラム等の検討も着実に進んでおります。グローバルマネジメント学科においては、社会や地域に問題意識を持ち新たな事業機会を発見してビジネスを創造する人材を育成するコースの新設を検討しております。新大学の特色である海外プログラムの留学先については、複数の大学と交渉中ですが、平成26年に私がミズーリ大学コロンビア校を訪問した際に締結した覚書に基づき協議を行ってきた結果、今月3日、同校との間で初めて基本的合意を得ることができました。引き続き、海外の他大学と精力的に交渉を行ってまいります。
 平成30年4月の開学まで2年を切りました。安藤国威理事長予定者、金田一真澄学長予定者を中心として、魅力ある大学となるよう引き続き万全の準備を行うとともに、多くの若者に長野県立大学を志望してもらうことができるよう、新大学の特色等を高校生等へしっかりPRしてまいります。

(観光大県づくり)
 本年3月に策定された政府の観光ビジョンでは、従来の政府目標が大幅に前倒しされ、併せて「観光先進国」に向けた取組の方向性が示されました。優れた観光資源に恵まれ、既に「観光大県」づくりを宣言している本県としては、こうした国の取組を積極的に受け止め、観光を信州創生の切り札とするため、全力を挙げて観光振興に取り組んでまいります。
 まずは、全庁を挙げて観光振興に取り組むため、今月7日、私を本部長、野原莞爾信州・長野県観光協会理事長と庁内部局長を本部員とし、外部有識者をアドバイザーとしてお迎えした「長野県観光戦略推進本部」を設置いたしました。県の各部局がそれぞれの目標に観光の振興を明確に位置付け、施策を進めてまいります。また、事務局となる観光部では、これまでの仕事の内容及び進め方を抜本的に見直し、推進本部全体のマネジメントを担うとともに、厳しい地域間競争に勝ち抜くことができるよう、世界をも視野に入れた観光政策全般の企画立案に傾注してまいります。
 信州・長野県観光協会については、7月から名称を「長野県観光機構」に改め、本格的なDMO化に向け新たなスタートを切ることとなりました。新組織では、観光振興やDMOに精通した方々にアドバイザリーグループとして御協力いただくとともに、民間人材を積極的に採用してまいります。また、マーケティング局を新たに設置し、データ分析やデータベースの構築を行い、マーケティングに基づく観光振興策を立案、実行してまいります。こうした組織改革により、観光地域経営を担う「舵取り役」へとその役割を大きく変化させ、長野県観光の中核を担う民間組織であるとの位置付けを明確にします。
 今後、推進本部においては、「観光大県」推進の具体策を早急に絞り込み、長野県観光機構はもとより、関係する事業者なども参画した官民一体のプロジェクトを設置し、スピード感を持ってその実現に取り組んでまいります。

【県立武道館の整備】
 武道は、礼節の尊重など心技体を一体として修練する日本固有の伝統文化であり、その伝統を次世代へと引き継いでいかなければなりません。また、武道は、子どもから高齢者まで幅広い年代の方が年齢、体力等に応じて取り組める運動文化であり、体力向上や健康づくりはもとより、青少年の健全育成や高齢者の生きがいづくりにも資するものであることから、広く普及していくことが必要です。そのため、ほとんどの都道府県が中核的拠点となる武道館を設置し、武道の振興に取り組んでおります。
 武道館の設置については、平成22年に長野県武道連絡協議会から県立武道館早期建設に関する要望書が提出されて以来、外部有識者も交えた「武道振興施設のあり方検討会」や「県立武道館基本構想検討会議」において検討が重ねられ、県民の皆様からの意見募集を行った上で、本年3月、教育委員会において「県立武道館基本構想の策定に向けた基本方針」が取りまとめられました。
 その後、知事部局と教育委員会との調整や、アドバイザーからの意見聴取を行った上で、中学校における武道必修化など武道を取り巻く状況や、武道館には弾力性のある床構造など通常の体育館とは異なる配慮が求められることなどを総合的に勘案し、県として「県立武道館基本構想」をとりまとめ、施設建設を決定しました。
 今回の補正予算案では、平成31年度中の供用開始を目指して、地盤調査費及び設計費等を計上したところです。
 施設整備に当たりましては、全国レベルの大会を開催することも念頭に、本県の武道振興の中核的拠点にふさわしい機能・規模を備えた施設とし、さらに、障がい者スポーツを含めた様々なスポーツやイベント、文化活動等多目的に利用できるよう配慮した利便性の高い施設を目指してまいります。
 建設予定地は、大会の誘致・開催も見据え、新幹線等の高速交通網を利用したアクセスの良さ、駐車場用地を含めた敷地の確保、周辺の公共施設との連携、地元の協力等を総合的に考慮し、佐久市猿久保地籍といたしました。
 武道館の設置を契機として、トップレベルの選手が集う大会の開催や、新たな指導者の育成に向けた取組など、ビジョンを持って一層の武道振興に取り組んでまいります。

【信州まつもと空港の発展・国際化】
 信州まつもと空港は、本県の「空の玄関口」として、海外との関係を含めた大きな交流圏である本州中央部広域交流圏構想を実現していく上での核となる県民の貴重な財産です。近年の訪日外国人旅行者の急激な増加や、様々な産業分野における海外との関係の活発化などが進む中、その重要性はますます高まっています。こうした状況を踏まえ、県としてはこの度、「信州まつもと空港の発展・国際化に向けた取組方針」を策定いたしました。
 この方針では、信州まつもと空港が「リージョナルジェットにより信州と全国各地・東アジアを結ぶとともに、立地を活かした観光・賑わいの拠点」となることを目指し、この先10年間の取組の四つの柱として、「国内路線の拡充」、「空港の国際化」、「観光・賑わいの拠点としての活用」、「空港施設の機能等の強化」を定めました。
 このうち、空港の国際化に向けては、台湾や中国など東アジア各地域をターゲットとして、定期便の路線開設を目指し、まずはプログラムチャーター便の就航実績を積み上げていくとともに、近隣の国際ハブ空港からの乗継路線の検討も進めてまいります。あわせて、路線拡充に伴い増加する旅客に対応するため、エプロンや国際線ターミナルビル等空港施設の機能強化も図ってまいります。また、美しい山岳に囲まれ、周囲に緑豊かな公園が整備された空港そのものを観光資源、情報発信の場として捉え、観光・賑わいの拠点としての活用を強化してまいります。
 特に平成28、29年度を「集中・具現化期間」とし、県や地元自治体などで構成するプロジェクトチームを早急に設置するとともに、新たな組織体制の整備を進め、できるだけ前倒しで目標の実現を目指してまいります。
 こうした空港の国際化を進めるため、今回の補正予算案では、県内企業の海外へのビジネス需要及び外国人旅行者の乗継需要を把握するための調査・分析に要する経費を計上いたしました。
 日本一美しい景観を持ち、日本一空に近い「山岳高原空港」と呼ぶべき信州まつもと空港が、本県の交通体系の中でより大きな役割を果たすことができるよう全力で取り組んでまいります。

【決算見込みなど】
 次に、昨年度の決算見込みなどについて申し上げます。
 平成27年度は、前年に相次いで発生した災害の教訓を活かした防災・減災対策の推進や、地方創生のフロントランナーを目指した人口定着と確かな暮らしの実現に全力で取り組んでまいりました。県財政につきましては、県税徴収率の向上を図るなど歳入確保に努めるとともに、全庁を挙げて予算の効率的な執行に積極的に取り組んだ結果、一般会計の実質収支を67億円余の黒字とした上で、財政調整のための基金残高については、前年度比約31億円増の568 億円余を確保することができる見込みです。
 県債については、これまで、可能な限り将来世代につけ回しをしないよう、建設事業債の発行抑制に努めるとともに、本来交付税として交付されるべき臨時財政対策債の廃止を国に強く求めてまいりました。その結果、平成27年度末の臨時財政対策債を含む県債残高は、2年連続で減少する見通しです。また、平成26年度の財政健全化指標については、実質公債費比率が平成18年度以降9年連続、将来負担比率が平成21年度以降6年連続で改善してきており、平成27年度においても、更に改善する見込みです。
 本年度につきましても、引き続き歳入確保・歳出削減の取組を徹底し、持続可能な財政構造の構築に努めてまいります。

【補正予算案】
 さて、今定例会に提出いたしました一般会計補正予算案その他の案件につきまして、その概要を申し上げます。
 補正予算案は、一般会計21億525万2千円であります。
 補正予算案には、先ほど申し上げました大北森林組合等補助金不適正受給事案に伴う国庫補助金の返還等、信州創生の更なる推進、県立武道館の整備、信州まつもと空港の発展・国際化のほか、子どもを性被害から守るための取組、官民協働による子どもの居場所づくりの推進などに要する経費を計上いたしました。
 子どもを性被害から守るための取組としましては、これまでも、「子どもの性被害防止教育キャラバン隊」の派遣をはじめとする性被害防止のための教育や、「性暴力被害者支援センター」の開設準備等、様々な施策を進めておりますが、県民総ぐるみで子どもを守り育てる取組を今後一層推進してまいります。具体的には、保護者や地域住民による人権教育・性教育の研修会開催に対する支援や、「ネットトラブル解決集」の作成、大学生をはじめとする若者の青少年サポーターへの参画拡大などを行ってまいります。
 官民協働による子どもの居場所づくりといたしましては、子どもの貧困対策に取り組んでいるNPOなどの実態調査を行い、その結果を踏まえ、県や市町村、NPOなどが協働して、学習支援や食事の提供、相談などを1か所で行う
地域の拠点づくりを推進してまいります。
 そのほか、熊本地震被災地への支援として、救援物資の緊急搬送や医療救護班等の派遣に要する経費を計上いたしました。
 以上申し上げました一般会計補正予算案の財源として、繰越金12億8,629万1千円、諸収入6億9,396万5千円、その他国庫支出金など1億2,499万6千円を見込み、計上いたしました。
 本年度の一般会計予算は、今回の補正を加えますと、8,777億9,703万7千円となります。

【条例案、事件案、専決処分等報告】
 次に、条例案は、新設条例案1件、一部改正条例案8件の合わせて9件であります。
 新設条例案は、先ほど申し上げました「長野県子どもを性被害から守るための条例案」であります。
 一部改正条例案のうち、「民生委員の定数を定める条例の一部を改正する条例案」は、本年度の民生委員の一斉改選にあたり、地域の実情を踏まえて市町村ごとの委員の定数を改定するものです。
 事件案は、新県立大学後町キャンパス建築工事請負契約の締結についてなど8件であります。
 専決処分等の報告は、平成27年度長野県一般会計補正予算の専決処分報告など16件であります。
 このほか、県教育委員会が行った退職手当を支給しないこととする処分に対して審査請求がありましたので、地方自治法に基づいて諮問をいたします。
 以上、今回提出いたしました議案につきまして、その概要を申し上げました。何とぞよろしく御審議の程お願い申し上げます。

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