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更新日:2015年9月24日

平成27年9月県議会定例会における知事議案説明要旨(平成27年9月24日)

平成27年度9月補正予算案の概要

平成27年度9月定例会提出条例案の概要

 ただいま提出いたしました議案の説明に先立ち、御嶽山噴火災害への対応、長野県神城断層地震からの復興、地方創生の推進、子どもを性被害から守るための取組、当面の県政課題などについて御説明を申し上げます。

【御嶽山噴火災害への対応】
(行方不明者の再捜索の実施)
 今月27日、御嶽山噴火から1年を迎えます。改めて、尊い命を失われた方々と御遺族に対し、深く哀悼の意を表しますとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
 県災害対策本部では、7月29日から自衛隊等の後方支援を得て、依然火山活動が続き、火山灰が堆積した厳しい環境の中、延べ5千人の体制で、隊員の安全確保を大前提とすること、県警と県内消防を中心に捜索を行うこと、御家族の思いにできる限り寄り添った対応を行うことの三つの基本方針のもと行方不明者の再捜索を実施いたしました。再捜索は、昨年の発災後に県警が収集・分析した目撃情報等をもとに重点捜索エリアを設定し、新たに小型無人飛行機、高性能金属探知機等を導入するなど、万全の体制を整え、徹底して行いました。
 捜索隊員には、行方不明者の御家族の思いをしっかりと受け止め、正に命懸けで捜索活動に当たっていただき、行方不明者1名の発見につなげることができましたが、残る5名の行方不明者の発見には至りませんでした。行方不明者の御家族のお気持ちを察すると、誠に無念でやるせない思いではありましたが、重点捜索エリアの捜索活動をやり尽くしたことなどから、8月6日、災害対策本部として捜索活動の終結を決定いたしました。今後は、県及び県警のヘリコプターにより崖や雪渓等の目視確認を行い、行方不明者の発見につながる手掛かりがあった場合には対応を検討してまいります。また、行方不明者の御家族からの御相談などに対しては、県警とも十分連携して、引き続き丁寧な対応を心掛けてまいります。
 今回の再捜索に当たっては、県内消防、自衛隊、気象庁、地元町村など多くの関係機関の皆様に御支援、御協力をいただきました。この場をお借りして、改めて、心から御礼を申し上げます。
 なお、現地指揮本部の設置等再捜索に要する経費1,525万8千円については、緊急を要するため、予算の専決処分で対応させていただきました。
 県としては、多くの犠牲者を出した今回の御嶽山噴火災害を教訓として、火山防災協議会による避難計画の策定や登山口への案内表示板整備の支援など、火山防災対策及び山岳の安全対策に一層力を入れて取り組んでまいります。

(木曽地域の復興に向けた取組)
 御嶽山噴火からまもなく1年を迎えようとする中で、木曽地域の復興は県として正面から対処すべき重要な課題です。木曽地域の観光は、本年1月から6月までの御岳ロープウェイ利用者が前年同期比79パーセント減と激減し、木曽地域全体の宿泊者数も前年同期比約2万7千人減少するなど、正に危機的な状況です。このため、緊急的な対応としての回復対策と中長期的な視点に立った振興対策、あわせて1億円の事業規模で木曽地域の観光を元気にするための取組を実施すべく、今回の補正予算案に必要な経費を計上いたしました。回復対策としては、これまでの「しあわせ信州 ふるさと割」や「ふるさと旅行券」における被災地支援策などに加え、特産品やリフト券の購入に利用できる「木曽サぁイコー優待券」の発行支援を新たに行うほか、減少したツアーバスの復活を図るため、木曽地域へのバスツアーの造成を支援します。また、振興対策としては、メディアを活用した中京圏での集中的な観光PRを実施するとともに、木曽観光の将来を考えるイベントの開催などを通じて、インバウンドの推進やアウトドア・アクティビティの活用などによる誘客促進策の検討を進め、今後の更なる支援につなげてまいります。本年度下半期の木曽地域の宿泊者数を、一昨年同時期の宿泊者数である16万8千人以上にすることを目指し、全力で支援を行ってまいります。加えて、現在、木曽町・王滝村とともに「御嶽山とつくる世界水準の滞在型観光地づくりビジョン(仮称)」の策定を進めているところであり、しっかりとしたビジョンを地元の皆様とも共有して、観光地としての木曽の地域づくりを県として支援してまいります。

【長野県神城断層地震からの復興】
 神城断層地震からの復興においては、住宅の確保が当面の大きな課題です。県では、これまで、国の被災者生活再建支援制度の対象とならない被災者への災害見舞金の支給などにより住宅再建を支援してまいりました。現在、白馬村、小谷村では、自力での住宅再建が困難な被災者のために公営住宅を建設することとしていますが、残念ながら国の災害公営住宅制度の対象にはなりません。このため、小規模町村が局地的な自然災害に見舞われた場合において、被災者の生活再建と地域再生に支障が生じることのないよう、公営住宅建設に関して県単独の嵩(かさ)上げ補助制度を創設することとし、所要の経費を今回の補正予算案に計上いたしました。また、白馬村におけるコミュニティ施設の再建について、国からの支援が決定したほか、県としても今回の補正予算案において、道路や河川等の復旧工事、農地の地すべり防止対策工事などを積極的に進めるべく必要な経費を計上いたしました。
 今後とも、こうした生活再建や復旧に向けた取組を着実に推進するとともに、「ふるさと旅行券」の被災地枠の活用や国内外に向けた観光PRなど観光振興にも力を入れ、市町村等と連携して、震災からの復興支援に取り組んでまいります。

【地方創生の推進】
(長野県人口定着・確かな暮らし実現総合戦略)
 将来に向け人口が大幅に減少する中で、人口減少に歯止めをかけ、地域社会を維持・活性化していくための政策について、昨年度から「人口定着・確かな暮らし実現会議」を中心に議論を進めてまいりました。このたび、市町村や様々な団体との意見交換も踏まえ、「まち・ひと・しごと創生法」に規定する総合戦略としての「長野県人口定着・確かな暮らし実現総合戦略(案)」を取りまとめたところです。
 まず、人口の将来展望について申し上げます。2010年に215万2千人だった本県の人口は、特段の政策を講じなければ2060年には128万5千人となり、その後も減少が続くものと推計されています。本県としては、結婚・出産・子育て支援等を行うことより、2035年までに合計特殊出生率が人口置換水準である2.07に上昇し、さらには、多様な人材の定着や経済構造の転換などにより、人の流出を食い止め、人を引き付けることで、2060年で人口160万5千人、長期的には150万人程度で定常化するものと見込んでいます。なお、生産年齢人口は、一般的に「15歳から64歳」とされていますが、高校進学率がほぼ100パーセントとなり、平均余命等が伸長してきている今日において、この区分では人口構造の実態を反映しきれていないと考えます。そこで、本県では社会で元気に活躍できる年代を「20歳から74歳」と捉え、高齢者が活き活きと活躍できる人生二毛作社会づくりを進めてまいります。
 人口減少は避けられない現実です。しかしながら、急激な減少を緩和して長期的に安定させていくことや人口減少がもたらす暮らしや経済への影響をできる限り抑制することは可能です。そのためには、私たちが従来の延長線上を進むのではなく、信州創生に向け、次のような観点から新たな道を切り拓いていくことが必要だと考えます。
 まず、県民の皆様の希望する生き方を応援し、その結果として、長野県で暮らす人が増えていくことが必要です。そのためには、何よりも若い人たちが安心して家庭を築き、子どもを持ち、育てられる環境をつくらなければなりません。そして、県内で学び、働くことができる場を増やすとともに、本県が誇る豊かな自然と共に暮らしたい人たちの移住や二地域居住を積極的に受け入れることが必要です。
 次に、県民生活の土台となる地域経済の活力を高め、将来にわたって安定的で自立した地域をつくることが重要です。そのためには、産業の労働生産性、すなわち「稼ぐ力」を高めていかなければなりません。県民の創造性が発揮できるよう教育や人づくりに力を注ぎ、製造業やインバウンド観光の振興により世界の活力を取り込むことが必要です。また、地域内の経済循環を促進し、富の県外流出を抑制するため、食料や木材、エネルギーなど地域で消費するモノやサービスをできる限り県民自らが産み出していく「地消地産」を推進してまいります。
 そして、最後に、人口が減っても、安心して暮らせる地域に転換していくことが重要です。そのためには、公共交通の充実やICTの活用等により利便性の高い地域づくりを進めるとともに、地域医療の充実等により住み慣れた場所で安心して暮らすことができる環境をつくることが必要です。また、大都市をはじめとする他の地域との連携協力を進めるとともに、世界の国や地域とも共創・連携を進め、共に課題を解決し、相互に価値を高め合う関係をつくってまいります。
 こうした考え方をもとに、総合戦略案では、2060年の信州創生に向けた中長期にわたる施策構築の考え方や未来の姿として「人生を楽しむことができる多様な働き方・暮らし方の創造」、「若者のライフデザインの希望実現」、「活力と循環の信州経済の創出」、「信州創生を担う人材の確保・育成」、「賑わいある快適な健康長寿のまち・むらづくり」、「大都市・海外との未来志向の連携」の六つの柱からなる「信州創生の基本方針」を定めています。この基本方針の実現に向け、「自然減への歯止め」、「社会増への転換」、「仕事と収入の確保」、「人口減少下での地域の活力確保」の四つの基本目標を設定し、今後5年間での達成を目指して具体的な施策を展開してまいります。
 総合戦略案の策定に当たっては、県議会に設置された「地方創生総合戦略研究会」をはじめ、県内10地域での地域戦略会議や、延べ71団体との意見交換、若者とのタウンミーティングなど様々な機会を通じていただいた御意見の反映に努めました。現在、パブリックコメントを実施しており、更に広範に県民の皆様の御意見をお伺いした上で、10月中には総合戦略を決定してまいります。今後、市町村等と取組の方向性を共有しながら施策を構築し、今年度末には総合戦略を改定してまいりたいと考えております。
 私は、独自の伝統や文化を持ち、美しく豊かな自然環境に恵まれ、東京をはじめとする大都市圏とも近接し、地域の絆や自治意識が強固な長野県こそが、地方創生のフロントランナーになりうるものと確信しています。地方創生の実現に向けて、「人口定着・確かな暮らし実現会議」をハブとして関係団体とネットワークを形成し、全ての県民の皆様の力を結集する中で、「オール信州」での取組を進めてまいります。

(当面の具体的な取組)
 今回の補正予算案では、地方創生推進のための事業を四つの分野において前倒しして実施することといたしました。
 観光振興については、富山県、石川県と連携して中国をターゲットとした新たなゴールデンルートの形成に取り組むほか、アウトドア・アクティビティを信州観光の目玉とするための専用ホームページの開設や体験型旅行商品の造成を行います。また、花きの生産振興と新たな需要創出を図るため、国際フラワーフォーラムの準備を進めてまいります。
 創業と企業誘致の強化については、「創業・ベンチャー推進員」の増員や経営改善の専門家派遣事業の拡充などにより「日本一創業しやすい環境づくり」を進めます。また、本社等を県内に移転する企業に対する助成制度を創設するとともに、県内での創業や企業立地を促進するための首都圏におけるPRを強化します。
 信州創生を担う人材の確保・育成については、企業と専門人材のマッチングを支援する「プロフェッショナル人材戦略拠点」の整備や、県内中小企業の認知度とイメージ向上を図るため、世界的に活躍する中小企業を題材とした短編ドラマの制作に取り組みます。また、本県が誇る自然環境の中、地域と密着した大学や国際性あふれる高校などで学ぶ魅力を動画サイトや山手線の車体広告の活用などにより大都市圏に向け発信し、県内進学者の拡大等を図ります。
 多様な働き方・暮らし方の創造については、都会での仕事を継続しながら県内で暮らす「ふるさとテレワーク」の環境整備を進めるほか、芸術家を国内外から招聘(しょうへい)し地域で作品の制作・展示を行う「アーティスト・イン・レジデンス」のモデルを構築し、交流人口の拡大や移住・定住の促進を図ってまいります。

【子どもを性被害から守るための取組】
 県では、昨年11月、「子どもを性被害等から守る専門委員会」や「県青少年育成県民会議」からの提言を踏まえ、「子どもを性被害から守るための県の取組み」を取りまとめました。現在、子どもの性被害防止教育キャラバン隊の高校への派遣や青少年育成指導者向けの研修支援など、性被害防止のための教育・相談体制等の充実に取り組むとともに、被害者支援の核となるワンストップ支援センターの設置に向けた検討を鋭意進めているところです。
子どもを性被害から守る限定的な条例の制定については、専門委員会からは「現状の対策の延長では子どもを性被害から守りきれない」、県民会議からは「新たな県民運動と条例との両輪が必要」と、条例の必要性について御提言をいただいております。しかし、条例制定については、他の都道府県のような包括的、網羅的ないわゆる青少年保護育成条例が一般的には想起されてしまうことなどから、どうしても議論が抽象的、観念的となり、賛成・反対双方の意見が必ずしもかみ合わないことに加え、罰則規定を設けるためには構成要件の明確性が求められるといった課題もありました。そこで、条例についての建設的な議論を行うための材料が必要であると考え、本年2月に、大学教授や弁護士で構成する「子どもを性被害から守るための条例のモデル検討会」を設置し、立法技術的な観点から性被害を防止するための条例モデルの検討をお願いいたしました。委員の皆様には熱心に御議論をいただき、先週17日、安部哲夫座長から条例モデルについて報告をいただいたところです。
 この条例モデルは、他の都道府県のいわゆる青少年保護育成条例とは全く異なり、性被害を未然に防止するための取組や被害を受けてしまった子どもが早期に回復するための支援などが盛り込まれているほか、罰則規定については、威迫等による性行為等の禁止と深夜の子どもの連れ出し等の禁止の二つに限定されています。特に、「威迫等による性行為等の禁止」については、最高裁の判例をもとに、構成要件明確化の観点から、より限定的な規定となっています。
 今後、この条例モデルをもとに、県議会での御議論をはじめ、関係団体との意見交換や若者からの意見聴取などにより幅広く県民の皆様のお考えをお伺いした上で、県としての方針を決定してまいりたいと考えております。

【県立4年制大学】
 新たな県立4年制大学の設立に向けた状況について申し上げます。先週の県立大学設立委員会において、学生納付金のうち授業料については国立大学標準額と同一水準とすること、入学金については県内出身者の負担を軽減することなど、委員会としての考え方がまとまりました。県では、大学運営費全体の収支等も検討した上で、本年度中には学生納付金のあり方を決定してまいりたいと考えております。
 教育課程については、長寿日本一の長野県として、より多くの学生が健康長寿社会づくりを学べるようにするため、健康文化学科の健康社会コースを見直し、「健康社会マネジメントプログラム」を導入する方向が検討案として示されました。また、「総合マネジメント学科」では、社会志向型の経営を学ぶほか、起業家の精神や手法を学ぶアントレプレナーシップ論や、ソーシャルビジネス論などの科目を設置すること、「食健康学科」では、管理栄養士の資格取得に必要なカリキュラムを設けるだけでなく、食ビジネスの分野でも活躍できる人材を育成するため、マーケティングや資金調達論などの科目を設置すること、「こども学科」では、発達障がいへの対応や自然保育を学ぶほか、地域や家庭と協働する力を身に付けるため、地域子育てマネジメント科目を設置することなどが検討されているところです。こうした教育課程については、専門部会で更に議論を深め、今後、高校生をはじめ県民の皆様に分かりやすくPRしてまいります。このほか、教育課程の検討にあわせて、本年6月から専任教員の公募を行っており、来年10月に予定している文部科学省への大学設置認可申請までに、新大学の教育を担う優秀な教員を選考してまいります。引き続き、平成30年度の開学に向けて準備に万全を期してまいります。

【韓国での長野県のPRなど】
 県では、戦後70年という大きな節目の年である本年を「国際関係再構築年」と位置付けております。こうした中、私は、先月9日から12日までの4日間、長野県議会日韓親善促進議員連盟の萩原清会長をはじめ各会派の皆様と共に、韓国を訪問し、新たな地域間交流に向けた意見交換、国際チャーター便の就航要請、インバウンド誘致などを行ってまいりました。
新たな地域間交流については、ソウル特別市の朴元(ぱくうぉん)淳(すん)市長との会談で、両県市の観光施設での相互優待制度など観光交流について検討を行うことを確認したほか、2018年の平(ぴょん)昌(ちゃん)冬季オリンピック・パラリンピック開催予定地である江原(かんうぉん)道(ど)の崔(ちぇ)文(むん)洵(すん)知事との会談では、冬季スポーツのトレーニングを行うための選手や指導者の相互交流など、スポーツ等を通じて交流を深めていくことといたしました。また、国立江原(かんうぉん)大学校の辛承昊(しんすんほ)総長との会談では、新たな県立4年制大学との交流・連携を要請し、基本的な考え方について御賛同をいただいたところです。
国際チャーター便については、アシアナ航空を訪問し、信州まつもと空港と韓国とを結ぶプログラムチャーター便の就航を要請いたしました。金(きむ)秀(す)天(ちょん)社長からは、長野県の持つ観光資源などに関心を示していただいた上で、運航について検討するとの御回答をいただきました。今後、アシアナ航空と具体的な協議を行い、実現を目指してまいります。また、全国に比べ相対的に少ない本県への韓国からの旅行者を増やすべく、現地旅行社を訪問し、韓国でも関心の高い山岳高原や健康長寿など本県の魅力をPRしてまいりました。
 日韓国交正常化50年の節目の年に当たり、長野県の知事として初めて韓国を訪問し、お会いした多くの方々が長野県との交流を望んでいることを実感いたしました。今回の訪問を契機に、観光、経済、教育など様々な分野で韓国との地域間交流を発展させてまいります。
 また、今月2日には、長野県庁にお越しいただいたキャロライン・ケネディ駐日米国大使と懇談を行いました。私からは、学生の交換留学などを通じて交流を深めたいと提案したところ、大使館主催のアメリカ留学イベントに早速御招待をいただき、過日、職員が参加させていただきました。ケネディ大使には、女性の活躍推進についての懇談会にも御出席いただき、中島副知事や県内の女性経営者などの皆様と親しく意見交換をしていただいたところであり、県内の様々な分野で活躍する女性の取組をPRすることができました。
 さらに、先週13、14日には、東京で日本・米国中西部会の日米合同会議が開催され、姉妹提携を結んでいるミズーリ州をはじめ九つの州から行政関係者、実業家などが参加し、経済交流の強化などをテーマに議論を行いました。私からは、健康長寿、製造業、国際的山岳高原リゾートなど本県が世界に誇る様々な資源を紹介しながら、参加された各州と本県との交流に向けた提案をいたしました。
 このほか、先週15日には、これまで物産販売や訪日教育旅行等の分野で交流を行ってきた台湾彰化県(しょうかけん)の魏(ぎ)明谷(みんこく)県長と長野県庁で会談を行い、両県の将来を見据え、観光や教育交流に関する新たな覚書を締結し、更に交流を発展させていくことといたしました。
 今後とも、顔の見える交流を通じて、世界の国や地域との協力・連携を強化し、しあわせ信州創造プランに掲げている「世界に貢献する信州」づくりを進めてまいります。

【G7交通大臣会合】
 G7交通大臣会合の軽井沢町での開催決定を受け、県では、先月26日、同会合の円滑な実施に向けて庁内に「G7交通大臣会合長野県推進本部」を設置しました。また、明日25日には、軽井沢町や関係団体とともに「G7交通大臣会合長野県推進協議会」を立ち上げ、「歓迎とおもてなし」、「信州の魅力発信」、「交通分野に関する国内の先進技術のPR」などを柱に、官民一体で関連事業の企画や受入準備を進めてまいります。今回の補正予算案では、協議会で実施する関連事業等に要する経費を計上いたしました。G7交通大臣会合の開催は、本県の持つ強みや価値を世界にアピールし、観光誘客や経済の活性化を促進する絶好の機会となります。来年9月の会合の成功に向け、県を挙げて取り組んでまいります。

【大北森林組合補助金不適正受給】
 大北森林組合の補助金不適正受給事案に関しましては、7月28日、有識者による検証委員会から最終報告をいただきました。報告書では、極めて多数の不適正申請を長期にわたり、主体的・能動的に行い、多額の利益を得ていた大北森林組合に今回の事案の責任があるとしています。他方で、地方事務所職員の行き過ぎた助言、本庁林務部の不十分な実態把握などについて厳しい指摘をいただいているところであり、県民の皆様の信頼を裏切る極めて遺憾なこととして、重く受け止めております。県では、この報告書を踏まえて、今回の補助金不適正受給への対応と県職員の意識改革等への取組の二つを柱とした「大北森林組合の補助金不適正受給を踏まえた今後の対応方針」を策定いたしました。今後、この方針に沿って迅速かつ厳正な対応を行ってまいります。
 まず、検証委員会において「不適正受給」と判断された案件の中から、更に個別に精査した上で、順次補助金の返還請求を行ってまいります。先月、第1回目として約5千9百万円の返還請求を行ったところです。また、検証委員会の最終報告を踏まえ、県として、大北森林組合及び役員の一部を刑事告発いたしましたが、その後、大北森林組合の元専務理事が組合の事業費を着服していたことが明らかになったところであり、今後、警察の捜査により、一層の真相究明が進むことを強く期待しております。
 次に、県職員の意識改革等の取組については、まず、林務部の体制見直しと職員の意識改革に速やかに取り組んでまいります。先月7日には「林務部コンプライアンス推進本部」を設置したところであり、当面、有識者による「コンプライアンス推進・フォローアップ委員会」からの助言等もいただきながら、再発防止に向けた具体的な行動計画を取りまとめてまいります。林務部が真に再生し、県民の皆様からの信頼を取り戻すためには、林務部の職員一人ひとりが今回の事案を自分のこととして受け止め、主体的に組織風土の改革に取り組むことが必要です。このため、林務部全職員を対象とした車座集会の開催や林務部の職員同士で再発防止策を検討するワークショップなどを通じて、組織の再生に取り組みます。
 また、今回の事案を、長野県という組織が県民の皆様に信頼され、その期待に真に応えることができる組織へと更に進化していく契機とするべく、県全体のコンプライアンスの推進にも徹底して取り組んでまいります。このため、今月1日には総務部に「コンプライアンス推進室」を設置したほか、今後、外部の専門家を「コンプライアンス推進参与(仮称)」として登用することにより、職員の意識改革を促してまいります。

【経済情勢等への対応】
 我が国の経済情勢は、企業収益の改善や設備投資の持ち直しなどにより、緩やかな回復基調にあります。県内経済につきましても、生産の一部になお弱さを残しつつも、緩やかに回復しつつあるとの判断がなされています。他方で、本年4月から6月期の国内総生産(GDP)は、個人消費や輸出に弱さが見られ、3期ぶりのマイナス成長となっています。
 県では、現在、地域消費喚起・生活支援型交付金を活用した「ふるさと商品」や「ふるさと旅行券」の販売を行っております。「ふるさと商品」については、8月末現在で約4千万円の売上げとなっており、「ふるさと旅行券」については、プレ販売で約4億2千万円、約2万4千泊分の宿泊につながり、今月からの本格販売も順調な売行きが見込まれています。今後、PRの強化などを図り、更なる県産品の販売促進や旅行需要の喚起に取り組んでまいります。加えて、今月からは、18歳以下の子どもが3人以上いる多子世帯に対する子育て支援策として、「ながの子育て家庭優待パスポート」協賛店での買い物や乳幼児の一時預かりサービス利用などに使えるクーポン券を3人目以降の子ども一人につき1万円分お配りしているところです。
 また、今回の補正予算案では、県政課題に対応した社会資本整備に要する経費を計上いたしました。具体的には、観光立県として観光地の快適性やアクセス性の向上を図るため、観光地周辺道路の改良や歩道の整備等を実施するほか、信州ACE(エース)プロジェクトを推進するため、ウォーキングロード等を整備します。引き続き、県内経済の活性化に向けて、事業効果が早期に発現するよう各種取組を進めてまいります。

【県財政の状況】
 県財政の状況について申し上げます。平成26年度決算に基づく実質公債費比率は13.5パーセント、将来負担比率は179.6パーセントとなり、この5年間では、それぞれ2.1ポイント、41.2ポイント改善しております。しかしながら、社会保障関係費の増加などにより義務的経費が財政を圧迫する硬直的な構造が続いていることから、県財政は依然として厳しい状況にあります。引き続き、「長野県行政・財政改革方針」に基づき歳入確保、歳出削減の取組を徹底するとともに、国・地方の税体系の抜本的な見直しや臨時財政対策債の廃止などを国に強く求めてまいります。

【補正予算案】
 さて、今定例会に提出いたしました一般会計補正予算案その他の案件につきまして、その概要を申し上げます。
 補正予算案は、一般会計62億3,024万8千円、特別会計4億8,653万2千円であります。
 補正予算案には、先ほど申し上げました災害からの復興支援、地方創生の推進、G7交通大臣会合、県政課題に対応した社会資本整備のほか、教育環境の整備などに要する経費を計上いたしました。
 教育環境の整備といたしましては、中信地区特別支援学校再編整備計画に基づき、松本養護学校の高等部分教室等を整備するとともに、寿台養護学校の重度重複部拡充に伴う教室改修を行います。
 このほか、県単独公共事業については、昨年の9月補正予算を上回る約43億円を計上し、先ほど申し上げた観光地周辺道路等の整備に加え、老朽化が進む道路施設の補修や、河床整理なども計画的に進めてまいります。
 また、来年8月に松本市上高地で開催される「国民の祝日『山の日』記念全国大会(仮称)」の準備などに要する経費を計上いたしました。
 以上申し上げました一般会計補正予算案の財源として、県債30億9,100万円、繰越金23億7,770万2千円、その他国庫支出金など7億6,154万6千円を見込み、計上いたしました。
 本年度の一般会計予算は、今回の補正を加えますと、8,766億1,424万2千円となります。
 特別会計の補正予算案は、流域下水道事業費に係るものであります。


【条例案、事件案、専決処分報告】
 次に、条例案は、一部改正条例案2件であります。
 このうち、「長野県環境影響評価条例の一部を改正する条例案」は、事業者が事業の早期の検討段階においても環境配慮を行うようにするため、計画段階環境配慮書を作成し、住民、知事等に意見を求める手続等を導入するほか、従来、想定していなかった大規模な太陽光発電施設などの開発に対応するため、対象事業に電気工作物の建設等を追加するものであります。
 また、「長野県都市公園条例の一部を改正する条例案」は、都市公園の利用者の安全・安心を確保するため、危険・迷惑行為等を禁止行為に追加するものであります。
 事件案は、ヘリコプターテレビシステム地上設備更新工事請負契約の締結についてなど10件であります。
 専決処分の報告は、平成27年度長野県一般会計補正予算の専決処分報告など10件であります。

 以上、今回提出いたしました議案につきまして、その概要を申し上げました。何とぞよろしく御審議の程お願い申し上げます。

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